2025年度受賞一覧
2025年度「日本農業経済学会学術賞」
食の豊かさ 食の貧困
近現代日本における規範と実態
上田遥著『食の豊かさ 食の貧困』が、2025年度「日本農業経済学会学術賞」(日本農業経済学会主催)を受賞しました。「善き食生活」とは何か ——。「崩食」を背景として、栄養学や伝統・自然など多様な指針が乱立するいま、食の豊かさ/貧困をどう再定義するかが問われている。社会学と倫理学を結び合わせて「食潜在能力」の考え方を提示し、日本食文化の歴史的考察と現代の食卓調査から、私たちの食生活を問い直す力作。
上田 遥 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・368頁
ISBN 978-4-8158-1166-2 C3036
在庫有り
第115回(2025年度)「日本学士院賞」
日本綿業史
徳川期から日中開戦まで
『日本綿業史』の著者である阿部武司先生が、第115回(2025年度)「日本学士院賞」(日本学士院)を受賞されることが決定しました。受賞理由となった成果が、『日本綿業史』にまとめられています。【内容】明治の産業革命をリードし瞬く間に世界市場を制覇した日本綿紡績・織物業の競争力の源泉とは。近代的大紡績企業と、近世から続く農村織物産地や流通を担う問屋・商社などの連携による成長過程を初めて解明、衰退に向かう戦後も視野に、巨大産業の興隆を圧倒的な密度とスケールで描く決定版。
阿部武司 著
税込7,920円/本体7,200円
A5判・上製・692頁
ISBN 978-4-8158-1059-7 C3033
在庫有り
第41回「大平正芳記念賞」
在日フィリピン人社会
1980~2020年代の結婚移民と日系人
高畑幸著『在日フィリピン人社会』の、第41回「大平正芳記念賞」(大平正芳記念財団主催)受賞が決定しました。バブル期に毎年数万人の流入をみたエンターテイナー世代から、ブラジル人に代わり急増する日系人まで、いまや幅広い世代と領域に広がり日本社会の一部となったフィリピン人たち。外国人労働者の先駆でもある一大エスニック集団の暮らしと語りに密着し、全体像を活き活きと描き出します。
高畑 幸 著
税込6,380円/本体5,800円
A5判・上製・326頁
ISBN 978-4-8158-1153-2 C3036
在庫有り
第41回「大平正芳記念賞」
インドネシア政治とイスラーム主義
ひとつの現代史
茅根由佳著『インドネシア政治とイスラーム主義』の、第41回「大平正芳記念賞」(大平正芳記念財団主催)受賞が決定しました。多様な宗教を包摂する「民主化の成功国」で、「不寛容」の烙印を押されたイスラーム主義者の系譜がなぜ人々を糾合できたのか。デモクラシーと排他性の間で揺れてきた彼らの活動を軸に、インドネシアにおける政治と宗教のダイナミズムを、独立期からSNSの時代まで総体的に捉え直した、俊英の力作。
茅根由佳 著
税込6,380円/本体5,800円
A5判・上製・282頁
ISBN 978-4-8158-1134-1 C3031
在庫有り