2004年度受賞一覧
第26回「サントリー学芸賞」（思想・歴史部門）
清帝国とチベット問題
多民族統合の成立と瓦解
『清帝国とチベット問題 －多民族統合の成立と瓦解－』（平野 聡 著）が、このたび、第26回「サントリー学芸賞」（思想・歴史部門、サントリー文化財団）を受賞しました。「中華的価値」とは一線を画す内陸アジアから、東アジアにまたがる多民族統合を実現した清帝国の論理、諸政策と統治構造を、チベット仏教文化と儒教文化の緊張関係を軸に捉え、西欧近代的価値の流入やナショナリズムの勃興とともに内部崩壊していく過程を描きます。
平野 聡 著
価格 6,000円
Ａ５判・上製・346頁
ISBN 978-4-8158-0487-9 C3022
在庫有り
第26回「サントリー学芸賞」（政治・経済部門）
中国近代外交の形成
『中国近代外交の形成』（川島 真 著）が、このたび、第26回「サントリー学芸賞」（政治・経済部門、サントリー文化財団）を受賞しました。中国にとって外交とは何であり、それはいかにして形づくられたのか？ 国際社会における「文明国」の地位をめざし外交官僚らが紡ぎだした制度や政策を、当時の外交档案を博捜することによって同時代的文脈の中で明らかにし、「中国」が表出されていくさまを捉えます。
川島 真 著
価格 7,000円
Ａ５判・上製・706頁
ISBN 978-4-8158-0476-3 C3022
在庫有り
第4回「日経BP・BizTech図書賞」
誰が科学技術について考えるのか
コンセンサス会議という実験
『誰が科学技術について考えるのか －コンセンサス会議という実験－』（小林傳司 著）が、このたび、第4回「日経BP・BizTech図書賞」（日経BP社）を受賞しました。専門家や行政は信用できない？ 素人は何もわかっていない？ 社会の中の科学技術のあり方をめぐって専門家と市民が対話する「コンセンサス会議」。日本で初めて行われたこの新たな試みを紹介し、その背景や科学をめぐる公共空間の行方について考えます。
小林傳司 著
価格 3,600円
四六判・上製・422頁
ISBN 978-4-8158-0475-6 C3040
在庫有り
第14回「宮沢賢治賞奨励賞」
生成論の探究
テクスト・草稿・エクリチュール
『生成論の探究 －テクスト・草稿・エクリチュール－』（松澤和宏 著）が、このたび、第14回「宮沢賢治賞奨励賞」（宮沢賢治学会）を受賞しました。作品への途上で言葉に生じた数々の〈事件〉――漱石から賢治にいたる日本近代文学、フローベールをはじめとする西洋文学や言語学者ソシュールの草稿を読み解くことを通して、〈書くこと〉とは何かを問い、その深淵に明滅する豊饒な複数性を明るみに出した労作です。
松澤和宏 著
価格 6,000円
Ａ５判・上製・524頁
ISBN 978-4-8158-0463-3 C3090
在庫有り
第16回「発展途上国研究奨励賞」
所得格差と貧困（シリーズ現代中国経済７）
シリーズ現代中国経済・第７巻『所得格差と貧困』（佐藤 宏 著）が、このたび、第16回「発展途上国研究奨励賞」（日本貿易振興機構アジア経済研究所）を受賞しました。経済成長の果実は、人々にどのように分配され享受されているのだろうか？ 本書は、大規模な生態調査にもとづき、経済活動の帰結であり政治・社会変動にも大きなインパクトを及ぼす生態所得分配という視角から、現代中国の経済と社会を浮き彫りにします。
佐藤 宏 著
価格 2,800円
四六判・上製・264頁
ISBN 978-4-8158-0447-3 C3333
在庫有り
第1回「経済学史学会研究奨励賞」
ケインズとカレツキ
ポスト・ケインズ派経済学の源泉
『ケインズとカレツキ』（鍋島直樹 著）が、このたび、第1回「経済学史学会研究奨励賞」（経済学史学会）を受賞しました。ポスト・ケインズ派経済学の現代的展開に照らしてケインズとカレツキの経済学を、理論・思想・政策から総体的に検討し、その統合と発展の方向を探究したした力作であり、特に貨幣・金融論に光を当てることによって政治経済学の今日的課題に応えるものです。
鍋島直樹 著
価格 5,500円
Ａ５判・上製・320頁
ISBN 978-4-8158-0412-1 C3033
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第20回「大平正芳記念賞」
イギリス帝国とアジア国際秩序
ヘゲモニー国家から帝国的な構造的権力へ
『イギリス帝国とアジア国際秩序 －ヘゲモニー国家から帝国的な構造的権力へ－』（秋田 茂 著）が、このたび、第20回「大平正芳記念賞」（大平正芳記念財団）を受賞しました。19世紀末から1930年代までの英帝国史を、ヘゲモニー国家から「帝国的な構造的権力」への変容として捉え、インド軍の海外派兵問題と、東アジアの工業化に対する英国の認識に着目し、安全保障構造から経済構造にわたる新たな国際関係史の構築を試みた労作です。
秋田 茂 著
価格 5,500円
Ａ５判・上製・366頁
ISBN 978-4-8158-0456-5 C3022
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2004年「アメリカ映画・メディア学会賞」
帝国の銀幕
十五年戦争と日本映画
『帝国の銀幕』（ピーター B. ハーイ 著）が、このたび、2004年「アメリカ映画・メディア学会賞」（アメリカ映画・メディア学会）を受賞しました。戦時下、人々は映画に何を見たのか？ 全体主義統制下の映画産業と創造性のあり方を凝視するとともに、「文化」映画、「ヒューマニズム」戦争映画、精神主義映画等、戦争プロパガンダ映画の発展を通して「大日本帝国」の戦争と社会を鮮やかに描き出します。
ピーター B. ハーイ 著
価格 4,800円
Ａ５判・上製・524頁
ISBN 978-4-8158-0263-9 C3074
在庫有り
