内 容
「なぜこれがアートなの?」と疑問を抱くすべての人に ——。注目を集めると同時に、当惑や批判を巻き起こし続ける現代アート。私たちは何を経験しているのか。それはどこから生まれ、どのように展開してきたのか。「モダン」な社会や制度、メディアとの関係から現代美術の挑戦を読み解く最良の入門書。
著者紹介
デイヴィッド・コッティントン
(David Cottington)
1948年生まれ。コートールド美術研究所にて博士号(美術史学)取得。ファルマス大学教授、キングストン大学教授などを経て、現在、キングストン大学名誉教授。専門はキュビスムをはじめとする前衛芸術。主な著作に Cubism in the Shadow of War(1998年)、Cubism and its Histories(2004年)、The Avant-Garde: A Very Short Introduction(2013年)などがある。
(所属等は初版第1刷発行時のものです。)
目 次
序 章 モダン・アート
—— モニュメントなのか、あざけりなのか
第1章 アヴァンギャルドをたどる
前衛の起源と立場
モダン・アートを売る
今日の前衛 —— 死んでいるのか、生きているのか
第2章 モダンなメディア、モダンなメッセージ
絵画と装飾 —— その快楽と諸原理
メディアを混ぜる —— コラージュからインスタレーションへ
芸術とオブジェのあわい
第3章 ピカソからポップな偶像へ
—— 芸術家の名声
誰かがピカソにならなければならなかった
女性芸術家たち —— 差異化された立場
ポップ・アイドルたち
第4章 現代の錬金術
—— モダン・アートと消費主義
不純物から金へ
スペクタクルの社会
モダニズムの危機
第5章 ポストモダンを超えて
—— その先にあるもの
新しいものの見方
差異の世界 —— 西洋と非西洋
創造性の代価 —— デジタル時代の芸術
訳者あとがき
用語解説
文献案内
図版一覧
索 引
書 評
『図書新聞』(2021年5月1日号、第3494号、評者:河本真理氏)