内 容
今ははや心よ黙せ ……。ニーチェからカルヴィーノまで、また漱石から三島まで、多くの魂を共振させた近代イタリア最大の詩人レオパルディ。西洋文学の深い流れを汲んだ「思索する詩人」が、ペシミズムの極限に見出した世界とは。その詩と散文の代表作を、彫琢された日本語で見事に再現。
目 次
凡 例
カンティ(脇 功訳)
1 イタリアに
2 フィレンツェで計画中のダンテの記念碑に寄せて
3 アンジェロ・マイに
4 妹パオリーナの結婚に際して
5 球技の勝者に
6 小ブルータス
7 春に寄せて
または古代の伝説
8 始祖たちへの頌歌
9 サッフォーの最後の歌
10 初 恋
11 孤独な雀
12 無 限
13 祭りの日の夜
14 月に寄す
15 夢
16 孤独な暮らし
17 コンサルヴォ
18 彼のひとに
19 カルロ・ペポリ伯に
20 復 活
21 シルヴィアに
22 想い出
23 アジアのさまよえる羊飼いの夜の歌
24 嵐のあとの静けさ
25 村の土曜日
26 心を占める想い
27 愛と死
28 みずからに
29 アスパシア
30 死せる乙女の姿を刻んだ古い墓の浮き彫りに寄せて
肉親に別れを告げてこの世を去り行く
31 墓石に刻まれた美しき女性の像に寄せて
32 ジーノ・カッポーニ侯爵への改詠詩
33 沈み行く月
34 えにしだ
または荒れ地の花
35 模 作
36 諧謔詩
[断 片]
37
38
39
40 シモニデスのギリシャ語の断片から
41 同じく
オペレッテ・モラーリ(柱本元彦訳)
人類の歴史
ヘラクレスとアトラスの対話
流行と死の対話
シログラフィ翰林院からの懸賞案
小鬼と地霊の対話
マランブルーノとファルファレッロの対話
自然とある霊魂の対話
大地と月の対話
プロメテウスの賭け
科学者と哲学者の対話
トルクァート・タッソと彼の守護精霊との対話
自然とアイスランド人の対話
パリーニあるいは栄誉について
フレデリック・ルイスと彼のミイラたちとの対話
フィリッポ・オットニエーリ語録
クリストフォロ・コロンブスとペドロ・グティエレスの対話
鳥を讃えて
野鶏の歌
ランプサコスのストラトン偽書断章
ティマンドロとエレアンドロの対話
コペルニクス対話劇
プロティノスとポルピュリオスの対話
暦売りと通行人の対話
トリスターノとその友人との対話
後書き〔1835年スタリータ版の〕
[補 遺]
文学教師とサルスティウスの対話
対話編
—— ギリシア人哲学者、元老院議員ムルクス、ローマ市民、カエサル暗殺の謀反人たち
2匹の獣の対話、例えば馬と牛
対話、正直者と世界
小話、クセノフォンとニコロ・マキャヴェッリ
小ブルータスとテオフラストスの臨終の言葉の比較
自殺についての断章
解説 ジャコモ・レオパルディ
—— その生涯と作品(脇 功)
訳者あとがき(脇 功)
関連書
『ペトラルカ カンツォニエーレ』 フランチェスコ・ペトラルカ 著/池田 廉 訳
『ペトラルカ 凱旋』 フランチェスコ・ペトラルカ 著/池田 廉 訳
『アリオスト 狂えるオルランド』 ルドヴィコ・アリオスト 著/脇 功 訳