内 容
有限性の忘却に抗して、今ここにある生の哲学へ ——。「死後の生」を超え、我々が〈自由な時間〉を生きる社会とはどのようなものか。ハイデガーやデリダの難解さを脱し、アーレントとは別の仕方で、グローバル資本主義下の人間の条件を洞察、それを超え出るヴィジョンを提起する。
著者紹介
マーティン・ヘグルンド
(Martin Hägglund)
1976年スウェーデン生まれ。2011年にコーネル大学にて博士号を取得。現在、イェール大学教授。本書『この生』によりルネ・ウェレック賞を受賞。邦訳に『ラディカル無神論 —— デリダと生の時間』(法政大学出版局、2017年)がある。
(所属などは本邦訳刊行時のものです。)
目 次
序 章
第Ⅰ部 世俗的信
第1章 信
第2章 愛
第3章 責 任
第Ⅱ部 精神的自由
第4章 自然的自由と精神的自由
第5章 私たちの有限な時間の価値
第6章 民主社会主義
終 章 私たちの唯一の生
謝 辞
訳者あとがき
註
参考文献
索 引
書 評
『週刊読書人』(2024年11月22日号、第3566号、評者:吉松覚氏)
「artscape」(2024年10月24日公開、評者:星野太氏)
関連書
『世俗の時代 上・下』 チャールズ・テイラー 著/千葉 眞 監訳
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