内 容
フェミニズムやジェンダー論に収斂しない豊かな洞察 ——。恋愛・セックス・結婚は、なぜ人生で重要とされるのか。多くの人々がエネルギーを注ぐこれら三者と、相互の密な関係性を、明晰な議論とさまざまな具体例によって根底から問い直す、最良の入門書。
訳 者
《監訳者》 江口聡・岡本慎平
《訳 者》 相澤伸依・宇野佑・尾崎健太郎・鈴木英仁・高橋大志・長門裕介
目 次
第二版前書き
序 章
第Ⅰ部 恋 愛
第1章 恋愛とは何か
予備的考察
ロマンチックラブの本性は何か
RL1 と RL2
RL1 は「のぼせ」か
愛と理由
第2章 恋愛の特徴と対象
ロマンチックラブの特徴
ロマンチックラブと他の種の愛の諸特徴
愛の対象
愛のさまざまな基盤
第3章 愛と道徳
恋愛と道徳
恋愛と道徳理論
愛に対する道徳的制限
第4章 恋愛は道徳的な感情か
予備的考察
道徳的な感情としてのロマンチックラブ
道徳的幸福に対する健全な配慮関心としての愛
愛の賢明さ
第Ⅱ部 セックス
第5章 セックスとは何か
いくつかの性的定義
カジュアルセックス、不貞、売買春を定義する
第6章 セックス・快楽・帰結主義
性的快楽と性行為のその他の価値
セックスと道徳
帰結主義
第7章 セックスと美徳
徳倫理学とセックス
人種的欲望と美徳
第8章 性的モノ化
性的モノ化とは何か
性的モノ化の何が道徳的に不正なのか
カントとモノ化
ポルノグラフィと「貶め」
第9章 性的倒錯と性的ファンタジー
性的倒錯
性的ファンタジー
性的欲求・性的ファンタジー・BDSM
第Ⅲ部 結 婚
第10章 結婚とは何か
予備的考察
結婚を定義する
新自然法
結婚の目的と滑りやすい坂道論
結婚の諸形式とモノガミー
第11章 結婚は必要か
予備的考察
結婚に反対する議論
結婚の改革
終 章
注
訳者解説
文献一覧
索 引
訂正情報(初版第1刷 正誤表)
書 評
『図書新聞』(2024年8月31日号、第3653号、評者:難波優輝氏)
『週刊読書人』(2024年7月26日号、第3549号、評者:鈴木彩加氏)
関連書
『ロボットに倫理を教える』 ウェンデル・ウォラック,コリン・アレン 著/岡本慎平・久木田水生 訳
『今夜ヴァンパイアになる前に』 L.A. ポール 著/奥田太郎・薄井尚樹 訳
『フィクションとは何か』 ケンダル・ウォルトン 著/田村 均 訳
『この生』 マーティン・ヘグルンド 著/宮﨑裕助・木内久美子・小田 透 訳
『自由の余地』 ダニエル・C. デネット 著/戸田山和久 訳
『チャールズ・テイラーの思想』 ルース・アビィ 著/梅川佳子 訳