2026年度書評一覧
「毎日新聞」 [2026年10月3日付] から(評者:佐藤優氏)
旧ソ連圏の分離紛争
なぜ起こるのか、どう管理するのか

松里公孝著『旧ソ連圏の分離紛争』が、「毎日新聞」(2026年10月3日付)で紹介されました。トランスナショナルな政治の現実へ ——。露ウ戦争に至る、ソ連解体後の「分離政体」をめぐる争いは、安定から破壊まで、さまざまな道筋をたどった。その違いを生んだ要因は何か。現地アクターへの精力的なインタビューをふまえ、分離紛争が加熱する過程を国際法や社会矛盾も見据えて解明、平和維持のための処方箋に再考を促します。
松里公孝 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・382頁
ISBN978-4-8158-1250-8 C3031
『週刊読書人』 [2026年10月2日号、第3656号] から(評者:村瀬有司氏)
タッソ 解放されたエルサレム

水野留規訳『タッソ 解放されたエルサレム』が、『週刊読書人』(2026年10月2日号、第3656号、読書人発行)で紹介されました。詩人タッソの代表作にして、イタリア文学・ヨーロッパ文学史上に輝く長編叙事詩。敵味方を超えた愛、英雄たちの戦い、魔女の誘惑 …… 歴史と幻想を織り交ぜ、絵画や舞台芸術にも大きな影響を与えた全20歌を本邦初の全訳。詳細な訳註・解題を付し、臨場感あふれる図版とともに、平明な散文訳でついに刊行。
水野留規 訳
税込9,900円/本体9,000円
A5判・上製・482頁
ISBN978-4-8158-1249-2 C0098
『史学雑誌』 [第135編第8号、2026年8月] から(評者:三品英憲氏)
毛沢東時代の統治と民兵

高暁彦著『毛沢東時代の統治と民兵』が、『史学雑誌』(第135編第8号、2026年8月、史学会発行)で紹介されました。人々を動かしたものは何だったのか ——。社会主義建設や大躍進運動、そして文化大革命の背後で、軍とは異なる武装団体が組織され、統治に利用されていた。伝統社会の暴力が新たな制度に取り込まれる過程と帰結を、その苛烈な活動とともに初めて本格的に検証し、毛沢東政権の実行力を根底から問い直す、気鋭の力作。
高 暁彦 著
税込7,480円/本体6,800円
A5判・上製・440頁
ISBN978-4-8158-1213-3 C3031
『軍事史学』 [第62巻第2号、2026年9月] から(評者:篠﨑正郎氏)
新冷戦をこえて
ヨーロッパデタントから冷戦の終焉へ

髙坂博史著『新冷戦をこえて』が、『軍事史学』(第62巻第2号、2026年9月、軍事史学会編)で紹介されました。過去最多の核弾頭、止まない第三世界への介入 —— 新冷戦のピークにあって、対立の最前線に立つヨーロッパ諸国はいかにして冷戦の終わりへの扉をひらくことができたのか。米ソ両超大国を動かした外交の苦闘の過程を、人道・経済にとどまらない軍事の領域に分け入って解明した注目の力作。
髙坂博史 著
税込7,480円/本体6,800円
A5判・上製・324頁
ISBN978-4-8158-1191-4 C3031
『軍事史学』 [第62巻第2号、2026年9月] から(評者:広中一成氏)
毛沢東時代の統治と民兵

高暁彦著『毛沢東時代の統治と民兵』が、『軍事史学』(第62巻第2号、2026年9月、軍事史学会編)で紹介されました。人々を動かしたものは何だったのか ——。社会主義建設や大躍進運動、そして文化大革命の背後で、軍とは異なる武装団体が組織され、統治に利用されていた。伝統社会の暴力が新たな制度に取り込まれる過程と帰結を、その苛烈な活動とともに初めて本格的に検証し、毛沢東政権の実行力を根底から問い直す、気鋭の力作。
高 暁彦 著
税込7,480円/本体6,800円
A5判・上製・440頁
ISBN978-4-8158-1213-3 C3031
『日本歴史』 [2026年10月号、第941号] から(評者:森茂樹氏)
天皇の軍事輔弼体制
元帥と戦争指導の政治史

飯島直樹著『天皇の軍事輔弼体制』が、『日本歴史』(2026年10月号、第941号、日本歴史学会編)で紹介されました。「輔弼」として知られる天皇への助言システムは、昭和期までは有効に機能し、軍統制の一大焦点となっていた。天皇-軍関係の核心を、明治の建軍から二度の大戦まで初めて統一的に解明。多角的な輔弼構造の形成と衰微を実証し、軍部の台頭や戦争責任問題にも新たな光を当てる意欲作。
飯島直樹 著
税込7,480円/本体6,800円
A5判・上製・368頁
ISBN978-4-8158-1192-1 C3021
『日本歴史』 [2026年10月号、第941号] から(評者:谷ヶ城秀吉氏)
戦後日本の形成と東アジア
「入亜」の経済・経営史

沢井実著『戦後日本の形成と東アジア』が、『日本歴史』(2026年10月号、第941号、日本歴史学会編)で紹介されました。民需への転換の手前で模索を続けた軍需産業の戦後史的意義を初めて本格的に跡づけるとともに、技術協力からバナナ貿易まで、アジアとの経済関係の再構築過程を包括的に実証。戦前からの人脈・企業の連続性や賠償・植民地問題もふまえ、戦後史の大きな物語が覆い隠した選択と挫折の積み重ねに新たな光を当てる、渾身の成果。
沢井 実 著
税込8,580円/本体7,800円
A5判・上製・496頁
ISBN978-4-8158-1197-6 C3033
『ジェンダー研究』 [第29号、2026年7月] から(評者:孫悦氏)
「生保レディ」の現代史
保険大国の形成とジェンダー

金井郁・申琪榮著『「生保レディ」の現代史』が、『ジェンダー研究』(第29号、2026年7月、お茶の水女子大学ジェンダー研究所発行)で紹介されました。なぜ女性が担ってきたのか —— 9割に迫る驚異的な加入率を実現し、高度成長の基盤となった日本の生命保険産業。その発展を最前線で支えた女性営業職に着目し、大量採用・大量離職から成果給までその実像を初めて解明。外資系男性営業職もとらえたジェンダー分析により、「非効率」として見過ごされてきた労働のあり方をつぶさに捉え、保険大国への歩みに新たな光を当てます。
金井 郁・申 琪榮 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・352頁
ISBN978-4-8158-1214-0 C3033
『移民政策研究』 [第18号、2026年5月] から(評者:山中啓子氏)
強制送還の国際社会学
「ヒスパニック」系移民とアメリカのゆくえ

飯尾真貴子著『強制送還の国際社会学』が、『移民政策研究』(第18号、2026年5月、移民政策学会発行)で紹介されました。「史上最大」とも称される国外追放政策は、移民社会に何をもたらすのか。米国とメキシコをつなぐ画期的な調査を通して、取締り・収容から帰国後のさらなる困難、分断される家族、再移動の試みまで、一国に限定された視野では捉えきれない強制送還の全容を力強く描き出し、移民論の新領域を拓きます。
飯尾真貴子 著
税込7,480円/本体6,800円
A5判・上製・334頁
ISBN978-4-8158-1190-7 C3036
『生物物理』 [第66巻第5号、通巻387号、2026年10月] から(評者:新海創也氏)
揺らぎの中の遺伝情報
ソフトマターとしてのクロマチンと生命

藤城新・笹井理生著『揺らぎの中の遺伝情報』が、『生物物理』(第66巻第5号、通巻387号、2026年10月、日本生物物理学会発行)で紹介されました。遺伝情報を担う「柔らかな物質」である、DNA とタンパク質の複合体=クロマチン。その構造・運動・機能と、三者が相互に連関し安定的に遺伝子活動を制御する仕組みに、実験・理論・シミュレーションから迫ります。分子生物学と物理学の垣根を越え、ミクロとメゾをつなぐ画期的著作。
藤城 新・笹井理生 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・302頁
ISBN978-4-8158-1222-5 C3045
『現代化学』 [2026年10月号、通巻667号] から
テック業界で仕事する人のための倫理学

マーク・スティーン著『テック業界で仕事する人のための倫理学』(久木田水生監訳/兼松宏明・福原慶訳)が、『現代化学』(2026年10月号、通巻667号、東京化学同人発行)で紹介されました。Do Ethics!—— さまざまな情報技術の現場で活躍してきた著者が、自らの経験と倫理学の考え方を交差させながら、善き生と社会のための指針を明快に示します。ソフトウェア開発者やエンジニア、マネージャー、政策立案者などすべての関係者に送る、「べからず集」ではない実践としての倫理。
マーク・スティーン 著
久木田水生 監訳/兼松宏明・福原 慶 訳
税込3,960円/本体3,600円
A5判・上製・262頁
ISBN978-4-8158-1247-8 C3055
『大原社会問題研究所雑誌』 [第815・816号、2026年9・10月号] から(評者:満薗勇氏)
「生保レディ」の現代史
保険大国の形成とジェンダー

金井郁・申琪榮著『「生保レディ」の現代史』が、『大原社会問題研究所雑誌』(第815・816号、2026年9・10月号、法政大学大原社会問題研究所発行)で紹介されました。なぜ女性が担ってきたのか —— 9割に迫る驚異的な加入率を実現し、高度成長の基盤となった日本の生命保険産業。その発展を最前線で支えた女性営業職に着目し、大量採用・大量離職から成果給までその実像を初めて解明。外資系男性営業職もとらえたジェンダー分析により、「非効率」として見過ごされてきた労働のあり方をつぶさに捉え、保険大国への歩みに新たな光を当てます。
金井 郁・申 琪榮 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・352頁
ISBN978-4-8158-1214-0 C3033
『アジア経済』 [第67巻第3号、2026年9月] から(評者:佐藤千歳氏)
中国共産党の神経系
情報システムの起源・構造・機能

周俊著『中国共産党の神経系』が、『アジア経済』(第67巻第3号、2026年9月、ジェトロ・アジア経済研究所発行)で紹介されました。秘密主義のベールを乗り越える ——。毛沢東ら共産党中枢は、全知の支配者でも無知な指導者でもなかった。社会の実態を掴むべく形作られた制度はどのように作動したのか。今日にも通底する、一党支配下の情報収集・利用のあり方を膨大な史料により解明、中国政治の理解を一新する。
周 俊 著
税込6,930円/本体6,300円
A5判・上製・478頁
ISBN978-4-8158-1152-5 C3031
『アジア経済』 [第67巻第3号、2026年9月] から(評者:林采成氏)
戦後日本の形成と東アジア
「入亜」の経済・経営史

沢井実著『戦後日本の形成と東アジア』が、『アジア経済』(第67巻第3号、2026年9月、ジェトロ・アジア経済研究所発行)で紹介されました。民需への転換の手前で模索を続けた軍需産業の戦後史的意義を初めて本格的に跡づけるとともに、技術協力からバナナ貿易まで、アジアとの経済関係の再構築過程を包括的に実証。戦前からの人脈・企業の連続性や賠償・植民地問題もふまえ、戦後史の大きな物語が覆い隠した選択と挫折の積み重ねに新たな光を当てる、渾身の成果。
沢井 実 著
税込8,580円/本体7,800円
A5判・上製・496頁
ISBN978-4-8158-1197-6 C3033
『内陸アジア史研究』 [第41号、2026年3月] から(評者:伊藤一馬氏)
ユーラシア東方の多極共存時代
大モンゴル以前

古松崇志著『ユーラシア東方の多極共存時代』が、『内陸アジア史研究』(第41号、2026年3月、内陸アジア史学会発行)で紹介されました。遊牧王朝と中国王朝、なぜ数百年間も併存できたのか ——。モンゴル帝国による統合以前のユーラシア東方では、複数の国家が並び立っていた。契丹(遼)と北宋の盟約による「澶淵体制」、さらには金(女真)の時代の国際関係に焦点を当て、考古資料も活用しつつ、外交・儀礼・信仰から歴史編纂まで東洋史・中国史像を刷新します。
古松崇志 著
税込14,300円/本体13,000円
A5判・上製・836頁
ISBN978-4-8158-1150-1 C3022
『社会経済史学』 [第92巻第2号、2026年8月] から(評者:三浦壮氏)
山の富豪の資本主義
「資源国」日本の近代

中西聡著『山の富豪の資本主義』が、『社会経済史学』(第92巻第2号、2026年8月、社会経済史学会発行)で紹介されました。山がもたらす豊富な材料やエネルギーは、近代日本の産業化をいかに支えたのか。建築業・工業への貢献から水力発電・ガスなどのインフラ開発、銀行・投資事業まで、近世以来の林業・鉱業資産家が果たした役割を徹底的かつ精緻に解明。「海の富豪」との連関もたどりながら、「資源小国」とは異なる日本経済のもうひとつの姿に迫ります。
中西 聡 著
税込9,900円/本体9,000円
A5判・上製・696頁
ISBN978-4-8158-1193-8 C3033
『社会経済史学』 [第92巻第2号、2026年8月] から(評者:松本俊郎氏)
日本の中国占領地支配
イギリス権益との攻防と在来秩序

吉井文美著『日本の中国占領地支配』が、『社会経済史学』(第92巻第2号、2026年8月、社会経済史学会発行)で紹介されました。満洲事変以降、固有の矛盾と制約をはらんだ日本の中国支配において、外国資本や海関制度の掌握にむけた試みは前例のない展開をみせた。既存の法秩序や欧米の利権を残存させたまま進んだ特殊な支配の内実を、見過ごされてきた在華外国人の反応の諸相とともに、日・英・中の視点をクロスさせ立体的に描き出します。
吉井文美 著
税込6,930円/本体6,300円
A5判・上製・330頁
ISBN978-4-8158-1169-3 C3021
「朝日新聞」 [2026年9月12日付] から(評者:酒井啓子氏)
旧ソ連圏の分離紛争
なぜ起こるのか、どう管理するのか

松里公孝著『旧ソ連圏の分離紛争』が、「朝日新聞」(2026年9月12日付)で紹介されました。トランスナショナルな政治の現実へ ——。露ウ戦争に至る、ソ連解体後の「分離政体」をめぐる争いは、安定から破壊まで、さまざまな道筋をたどった。その違いを生んだ要因は何か。現地アクターへの精力的なインタビューをふまえ、分離紛争が加熱する過程を国際法や社会矛盾も見据えて解明、平和維持のための処方箋に再考を促します。
松里公孝 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・382頁
ISBN978-4-8158-1250-8 C3031
『週刊文春』 [2026年9月10日号] から(評者:鹿島茂氏)
パリの屑拾い

アントワーヌ・コンパニョン著/北原ルミ訳『パリの屑拾い』が、『週刊文春』(2026年9月10日号、文藝春秋発行)の文春図書館(私の読書日記)で紹介されました。彼らはなぜ人々を魅了したのか ——。夜の街路をさまよいゴミを集める者たちは、ボードレールはじめ作家や美術家により、哲人、王、詩人、悪魔など様々な姿で描かれた。彼らを時代の隠れた主役としたものは何か。文化・政治・経済・環境が交錯する特異な存在を焦点に、華やぐ大都市の芸術と社会に新たな光をあて、現代へと問いかける。
アントワーヌ・コンパニョン 著
北原ルミ 訳
税込6,930円/本体6,300円
A5判・上製・376頁
ISBN978-4-8158-1239-3 C3098
『西洋史学』 [第281号、2026年6月] から
『西洋史学』(第281号、2026年6月、日本西洋史学会発行)で、以下の図書が紹介されました。
【評者:山田雅彦氏】
B.ファン・バヴェル著
友部謙一・加藤博・大月康弘・田口英明訳
『市場経済の世界史 —— 見えざる手をこえて』
【評者:伊東剛史氏】
貝原伴寛著
『猫を愛でる近代 —— 啓蒙時代のペットとメディア』
【評者:志村真幸氏】
伊東剛史著
『近代イギリスの動物史 —— 歴史学のアニマル・ターン』
『史学雑誌』 [第135編第7号、2026年7月] から(評者:貝原伴寛氏)
近代イギリスの動物史
歴史学のアニマル・ターン

伊東剛史著『近代イギリスの動物史』が、『史学雑誌』(第135編第7号、2026年7月、史学会発行)で紹介されました。都市化・産業化が進み、生命に関する新たな学問が発展するなか、人と動物の関係も大きな転機を迎えた。科学振興を目指すロンドン動物園の展示から、虐待・実験をめぐる社会的論争、進化論やグローバルな採集に基づく「生物多様性」の誕生まで、現代にいたる動物観の形成を解き明かす。
伊東剛史 著
税込6,930円/本体6,300円
A5判・上製・424頁
ISBN978-4-8158-1183-9 C3022
『林業経済』 [第79巻第5号、2026年8月] から(評者:早舩真智氏)
山の富豪の資本主義
「資源国」日本の近代

中西聡著『山の富豪の資本主義』が、『林業経済』(第79巻第5号、2026年8月、林業経済研究所発行)で紹介されました。山がもたらす豊富な材料やエネルギーは、近代日本の産業化をいかに支えたのか。建築業・工業への貢献から水力発電・ガスなどのインフラ開発、銀行・投資事業まで、近世以来の林業・鉱業資産家が果たした役割を徹底的かつ精緻に解明。「海の富豪」との連関もたどりながら、「資源小国」とは異なる日本経済のもうひとつの姿に迫ります。
中西 聡 著
税込9,900円/本体9,000円
A5判・上製・696頁
ISBN978-4-8158-1193-8 C3033
「毎日新聞」 [2026年9月3日付、オピニオン面「Scope」] から(成沢健一氏)
毛沢東論
真理は天から降ってくる

中兼和津次著『毛沢東論』が、「毎日新聞」(2026年9月3日付)オピニオン面「Scope」のナビゲーターで紹介されました。その男は中国に何をもたらしたのか ——。大躍進政策や文化大革命によって大量の犠牲者を出しながら、現在なお大陸で英雄視される稀代の指導者。「秦の始皇帝+マルクス」とも言われる、その思想と行動を冷静かつ大胆に分析。中国経済研究をリードしてきた碩学が、現代中国の核心に迫ります。
中兼和津次 著
税込3,960円/本体3,600円
四六判・上製・438頁
ISBN978-4-8158-1023-8 C3022
『週刊読書人』 [2026年8月28日号、第3651号] から(評者:長野壮一氏)
フランス・アカデミーの時代

隠岐さや香・栗田秀法編『フランス・アカデミーの時代』が、『週刊読書人』(2026年8月28日号、第3651号、読書人発行)で紹介されました。「アカデミー」とは何か ——。学問・芸術に捧げられた公的機関として、世界的に見ても傑出した位置を占めたフランス王立アカデミー。言語・文芸や絵画彫刻から科学・歴史・音楽・建築まで、各分野の審査・研究・教育を包摂した画期的な制度と実態に迫り、啓蒙の影響や国外への伝播なども含め、その全体像を初めて解き明かします。
隠岐さや香・栗田秀法 編
税込7,920円/本体7,200円
A5判・上製・510頁
ISBN978-4-8158-1246-1 C3022
『歴史評論』 [2026年8月号、第916号] から(評者:加島潤氏)
中国革命の方法
共産党はいかにして権力を樹立したか

三品英憲著『中国革命の方法』が、『歴史評論』(2026年8月号、第916号、歴史科学協議会発行)で紹介されました。国家による社会のコントロールはいかに深化し、共産党への忠誠競争をかき立てたのか。国共内戦期、土地改革のうねりの中で農村の権力構造が激しく流動するさまに着目、エスカレートする暴力と従軍への圧力を捉え、今日の中国のルーツをなす大転換を、史料への鋭いまなざしと臨場感あふれる筆致で描きます。
三品英憲 著
税込8,800円/本体8,000円
A5判・上製・544頁
ISBN978-4-8158-1167-9 C3031
「地平」 [2026年8月号] から(評者:兼子歩氏)
アメリカはなぜイスラエルを支援するのか
揺れ動くまなざしの歴史

佐藤雅哉著『アメリカはなぜイスラエルを支援するのか』が、「地平」(2026年8月号、地平社発行)で紹介されました。宗教、メディア、ビジネス界から記憶の政治まで —— アメリカ社会で広く創出され続けるイスラエルへの好意的感情は現実の政治を動かし、「特別な関係」を根底で支えてきた。異論や批判との衝突のなかで絶えず編み直されるイメージの力学を、特定の勢力や時代に還元することなく包括的に描き出した刮目の書。
佐藤雅哉 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・346頁
ISBN978-4-8158-1226-3 C3022
『東方宗教』 [第147号、2026年8月] から(評者:菊地章太氏)
神仏融合の東アジア史

吉田一彦編『神仏融合の東アジア史』が、『東方宗教』(第147号、2026年8月、日本道教学会発行)で紹介されました。日本独自の宗教現象だと考えられてきた「神仏習合」。しかし、神信仰と仏教の融合はアジア各地域で広く見られる。インド・中国から北東・東南アジアまで多岐にわたる「神仏融合」の実態を解き明かし、一国史的な認識を超えて新たに日本の宗教文化を捉え直す。
吉田一彦 編
税込7,920円/本体7,200円
A5判・上製・726頁
ISBN978-4-8158-1021-4 C3021
『西洋史学論集』 [第63号、2026年3月] から(評者:伊藤雅之氏)
アレクサンドロス以後
長いヘレニズムとギリシア世界

アンゲロス・ハニオティス著/藤井崇訳『アレクサンドロス以後』が、『西洋史学論集』(第63号、2026年3月、九州西洋史学会発行)で紹介されました。人・物・アイデアの活発な移動、メガシティや新宗教の出現、市民の政治参加とその浸蝕 ——。西地中海から中央アジアまでひろがった言語・制度・文化は、在地社会と交わりながらかつてない光景をもたらした。ローマ支配下でも継続したギリシア人の「グローバル」な拡散・統合を、500年のスパンで展望する画期的通史。
アンゲロス・ハニオティス 著
藤井 崇 訳
税込6,930円/本体6,300円
A5判・上製・410頁
ISBN978-4-8158-1170-9 C3022
『世界史教育研究』 [第12号、2026年3月] から(評者:秋田茂氏)
帝国の隠し方
大アメリカ合衆国の歴史

ダニエル・イマヴァール著『帝国の隠し方』(和田光弘監訳/森脇由美子・小澤卓也・内田綾子・高橋博子・上英明訳)が、『世界史教育研究』(第21号、2026年3月、愛知県世界史教育研究会発行)で紹介されました。アメリカ合衆国といえば、一体となった大陸本土の地図が思い浮かぶ。だが歴史上は、ハワイ、フィリピン、プエルトリコをはじめ多数の海外領土や内陸准州を保持してきた。アメリカは辺境との関係で、また辺境の地で何をしてきたのか。なぜそれは見えなかったのか ——。新たな帝国像とともにアメリカのリアルな姿を明るみに出す卓抜な通史。
ダニエル・イマヴァール 著/和田光弘 監訳
森脇由美子・小澤卓也・内田綾子・高橋博子・上 英明 訳
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・456頁
ISBN978-4-8158-1199-0 C3022
『日刊ゲンダイ』 [2026年7月24日公開] から
淀川長治
「映画の伝道師」と日本のモダン

北村洋著『淀川長治』が、『日刊ゲンダイ』(2026年7月24日公開、日刊現代発行)で紹介されました。俳優でもなく監督でもないが、この人なくして映画は語れない ——。『日曜洋画劇場』の解説で人気を博した「サヨナラおじさん」こと淀川長治。映画会社の宣伝員、雑誌編集者、批評家など、いくつもの顔をもつこの人物は何者だったのか。膨大な資料を博捜し、多様な価値観を包摂する変革者=映画人の思想・仕事・人生を描きあげる。
北村 洋 著
税込4,950円/本体4,500円
A5判・上製・304頁
ISBN978-4-8158-1178-5 C3074
『軍事史学』 [第62巻第1号、2026年6月] から(評者:小橋史行氏)
PKOの思想
その実践を紡ぎだすもの

山下光著『PKOの思想』が、『軍事史学』(第62巻第1号、2026年6月、軍事史学会編)で紹介されました。なぜPKOに協力するのか。紛争後の国家・社会はいかなる形をとるべきか。そもそも平和とは何か。現場の実践に深くビルトインされた概念を根本から問い直し、多岐にわたる活動を貫き支えるPKOの本質を鋭く析出。内在する緊張や矛盾をも正面から見つめ、理想論をこえてその行方を展望する。
山下 光 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・248頁
ISBN978-4-8158-1179-2 C3031
「毎日新聞」 [2026年7月25日付] から(評者:本村凌二氏)
タッソ 解放されたエルサレム

水野留規訳『タッソ 解放されたエルサレム』が、「毎日新聞」(2026年7月25日付)で紹介されました。詩人タッソの代表作にして、イタリア文学・ヨーロッパ文学史上に輝く長編叙事詩。敵味方を超えた愛、英雄たちの戦い、魔女の誘惑 …… 歴史と幻想を織り交ぜ、絵画や舞台芸術にも大きな影響を与えた全20歌を本邦初の全訳。詳細な訳註・解題を付し、臨場感あふれる図版とともに、平明な散文訳でついに刊行。
水野留規 訳
税込9,900円/本体9,000円
A5判・上製・482頁
ISBN978-4-8158-1249-2 C0098
『週刊読書人』 [2026年7月24日号、第3647号] から
『週刊読書人』(2026年7月24日号、第3647号、読書人発行)の特集「2026年上半期の収穫から」で、以下の図書が紹介されました。
【荒谷大輔氏による紹介】
小西杏奈著
『租税のヨーロッパ統合史 —— 付加価値税の創設から世界的普及へ』
【橋爪大輝氏、齋藤純一氏による紹介】
山口晃人著
『エレクトクラシー・エピストクラシー・ロトクラシー —— 代表制デモクラシーを再考する』
『週刊読書人』 [2026年7月17日号、第3646号] から(評者:鶴田想人氏)
無知の世界史

ピーター・バーク著『無知の世界史』(岩井淳監訳/小田透・辻本諭・米山優子訳)が、『週刊読書人』(2026年7月17日号、第3646号、読書人発行)で紹介されました。私たちは先人よりもよく知っているのか、それとも ——。近年の無知学(アグノトロジー)を踏まえつつ、思想や科学から、政治や経済、さらには災害や気候変動まで、多面的で複雑な「無知」の歴史をまとめあげた前人未到の労作。「知の社会史」を牽引する碩学の最新刊、ついに邦訳。
ピーター・バーク 著
岩井 淳 監訳/小田 透・辻本 諭・米山優子 訳
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・372頁
ISBN978-4-8158-1237-9 C3022
『歴史と経済』 [第271号、2026年4月] から(評者:松野周治氏)
日本の中国占領地支配
イギリス権益との攻防と在来秩序

吉井文美著『日本の中国占領地支配』が、『歴史と経済』(第271号、2026年4月、政治経済学・経済史学会発行)で紹介されました。満洲事変以降、固有の矛盾と制約をはらんだ日本の中国支配において、外国資本や海関制度の掌握にむけた試みは前例のない展開をみせた。既存の法秩序や欧米の利権を残存させたまま進んだ特殊な支配の内実を、見過ごされてきた在華外国人の反応の諸相とともに、日・英・中の視点をクロスさせ立体的に描き出す。
吉井文美 著
税込6,930円/本体6,300円
A5判・上製・330頁
ISBN978-4-8158-1169-3 C3021
『中国21』 [第64号、2026年3月] から(評者:三好章氏)
日本の中国占領地支配
イギリス権益との攻防と在来秩序

吉井文美著『日本の中国占領地支配』が、『中国21』(第64号、2026年3月、愛知大学現代中国学会編)で紹介されました。満洲事変以降、固有の矛盾と制約をはらんだ日本の中国支配において、外国資本や海関制度の掌握にむけた試みは前例のない展開をみせた。既存の法秩序や欧米の利権を残存させたまま進んだ特殊な支配の内実を、見過ごされてきた在華外国人の反応の諸相とともに、日・英・中の視点をクロスさせ立体的に描き出す。
吉井文美 著
税込6,930円/本体6,300円
A5判・上製・330頁
ISBN978-4-8158-1169-3 C3021
「朝日新聞」 [2026年7月10日付、オピニオン&フォーラム] から
塩政・関税・国家
近代中国の徴税と社会

『塩政・関税・国家』の著者・岡本隆司先生のインタビューが、「朝日新聞」(2026年7月10日付)の「オピニオン&フォーラム」に掲載されました(”「塩」「関税」から考える中国 歴史的構造と領域観にみる行動原理は”)。【本書の内容】取引=徴税が映しだす中国固有の秩序とは —— 唐代から千年以上続いた塩取引の統制と流通課税、すなわち「塩政」。清末以降の関税・海関制度とのパラレルな展開を手がかりに、「専売」「独占」といった既存の枠組みでは捉えきれないその実像を解明し、今につながる中国経済・社会の深層構造を浮き彫りにする。
岡本隆司 著
税込7,920円/本体各7,200円
A5判・上製・456頁
ISBN978-4-8158-1207-2 3022
『日本18世紀学会年報』 [第41号、2026年6月] から(評者:西川杉子氏)
殉教の日本
近世ヨーロッパにおける宣教のレトリック

小俣ラポー日登美著『殉教の日本』が、『日本18世紀学会年報』(第41号、2026年6月、日本18世紀学会発行)で紹介されました。キリスト教文化にとって、日本は〈暴虐と聖性の国〉だった。グローバルな宣教のなかで、驚くべきイメージはどのように成立・普及したのか。長崎二十六殉教者の列福やその聖遺物の行方、さらには多様な殉教伝・磔図像・残酷劇などを跡づけ、東西をつなぐ新たな「双方向の歴史」を実践する。
小俣ラポー日登美 著
税込9,680円/本体8,800円
A5判・上製・600頁
ISBN978-4-8158-1119-8 C3022
『日本18世紀学会年報』 [第41号、2026年6月] から(評者:松園伸氏)
ヒューム イングランド史Ⅰ・Ⅱ

犬塚元・壽里竜・池田和央訳『ヒューム イングランド史Ⅰ・Ⅱ』が、『日本18世紀学会年報』(第41号、2026年6月、日本18世紀学会発行)で紹介されました。啓蒙の歴史叙述の最高傑作として近年注目が集まっている『イングランド史』。そのうち最初に公刊されたステュアート史を、網羅的な資料調査と綿密な校訂にもとづき初めて全訳。内戦へと向かう分断の時代を語るなかで、認識論、因果論、情念論などの哲学的分析は歴史といかに出会うのか。
犬塚 元・壽里 竜・池田和央 訳
税込各9,350円/本体各8,500円
A5判・上製・上564頁+下496頁
ISBN 上:978-4-8158-1209-6 下:978-4-8158-1210-2
3010
『週刊読書人』 [2026年7月3日号、第3644号] から(評者:相澤伸依氏)
セックスの倫理学

ニール・マッカーサー著/江口聡訳『セックスの倫理学』が、『週刊読書人』(2026年7月3日号、第3644号、読書人発行)で紹介されました。同意、セックスワーク …… どうするのがよいのか? 政策決定者や研究者らの経験だけで判断することなく、人びとの多様な実践にもとづいてセックスの倫理は考えられねばならない。倫理学の伝統をふまえつつ、「出会い」や結婚制度から性的サービス、最新のテクノロジーまで、現代社会における「性」についての指針を示す、最適な案内。
ニール・マッカーサー 著
江口 聡 訳
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・368頁
ISBN978-4-8158-1235-5 C3012
『社会経済史学』 [第92巻第1号、2026年5月] から(評者:宗村敦子氏)
善意の帝国
イギリスのフィランスロピーと南アフリカ

大澤広晃著『善意の帝国』が、『社会経済史学』(第92巻第1号、2026年5月、社会経済史学会発行)で紹介されました。国内の弱者をこえ、奴隷や先住民にも救いの手を伸ばそうとした帝国大の「善意」。救済・福祉・支配がかさなりあうその姿とは? 植民地における人道主義の活動とイデオロギーを克明に跡づけ、非白人への屈折したまなざしや人種隔離との両義的関係を析出。大西洋に広がる慈善のネットワークも視野に、チャリティの可能性と限界、そして現代への遺産に迫る。
大澤広晃 著
税込7,480円/本体6,800円
A5判・上製・466頁
ISBN978-4-8158-1174-7 C3022
『移民研究年報』 [第32号、2026年6月] から(評者:今野裕子氏)
リトルトーキョーは語る
凝集・越境・包摂の日系アメリカ史

南川文里著『リトルトーキョーは語る』が、『移民研究年報』(第32号、2026年6月、日本移民学会編集委員会編)で紹介されました。二重国籍者や移民女性から黒人・コリア系まで、モデル・マイノリティの物語からこぼれ落ちる者たちは、日系コミュニティといかに交わり、何を残したのか。戦時強制収容のインパクトや出身国日本との関係にも新たな解釈を与え、国境・人種をこえた多層的な語りをもとに歴史像を刷新する。
南川文里 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・328頁
ISBN978-4-8158-1215-7 C3022
『日本労働研究雑誌』 [2026年7月号、第792号] から(評者:石井香江氏)
「生保レディ」の現代史
保険大国の形成とジェンダー

金井郁・申琪榮著『「生保レディ」の現代史』が、『日本労働研究雑誌』(2026年7月号、第792号、労働政策研究・研修機構発行)で紹介されました。なぜ女性が担ってきたのか —— 9割に迫る驚異的な加入率を実現し、高度成長の基盤となった日本の生命保険産業。その発展を最前線で支えた女性営業職に着目し、大量採用・大量離職から成果給までその実像を初めて解明。外資系男性営業職もとらえたジェンダー分析により、「非効率」として見過ごされてきた労働のあり方をつぶさに捉え、保険大国への歩みに新たな光を当てる。
金井 郁・申 琪榮 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・352頁
ISBN978-4-8158-1214-0 C3033
『アジア経済』 [第67巻第2号、2026年6月] から(評者:丁可氏)
中国の産業政策
主導権獲得への模索

丸川知雄著『中国の産業政策』が、『アジア経済』(第67巻第2号、2026年6月、ジェトロ・アジア経済研究所発行)で紹介されました。米中対立の一大焦点と化した中国の産業政策。国際競争力や技術力に与えた真の効果をめぐり、中央・地方の開発戦略や企業データを徹底分析、鉄鋼から半導体・EVまで重要産業を網羅し、誤解にもとづく脅威論を退けてその全貌と限界を描く。日本への示唆にも富んだ、第一人者による決定版。
丸川知雄 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・400頁
ISBN978-4-8158-1187-7 C3033
『東洋史研究』 [第85巻第1号、2026年6月] から(評者:大竹昌巳氏)
ユーラシア東方の多極共存時代
大モンゴル以前

古松崇志著『ユーラシア東方の多極共存時代』が、『東洋史研究』(第85巻第1号、2026年6月、東洋史研究会発行)で紹介されました。遊牧王朝と中国王朝、なぜ数百年間も併存できたのか ——。モンゴル帝国による統合以前のユーラシア東方では、複数の国家が並び立っていた。契丹(遼)と北宋の盟約による「澶淵体制」、さらには金(女真)の時代の国際関係に焦点を当て、考古資料も活用しつつ、外交・儀礼・信仰から歴史編纂まで東洋史・中国史像を刷新する。
古松崇志 著
税込14,300円/本体13,000円
A5判・上製・836頁
ISBN978-4-8158-1150-1 C3022
『表象』 [20号、2026年5月] から
『表象』(20号、2026年5月、表象文化論学会発行)で、以下の図書が紹介されました。
【小澤京子氏による紹介(「表象文化論の20年」ブックガイド)】
トーマス・ラマール著
藤木秀朗監訳/大﨑晴美訳
『アニメ・マシーン —— グローバル・メディアとしての日本アニメーション』
【徐玉氏による紹介(ブックガイド:徐玉『女を見る女のまなざし 日本文芸映画における女同士の絆』)】
イヴ・K・セジウィック著
上原早苗・亀澤美由紀訳
『男同士の絆 —— イギリス文学とホモソーシャルな欲望』
【宮本明子氏による書評(映画の「音」をめぐる新たな一冊)】
正清健介著
『小津映画の音 —— 物音・言葉・音楽』
【正清健介氏による紹介(ブックガイド:正清健介『小津映画の音 物音・言葉・音楽』)】
朱宇正著
『小津映画の日常 —— 戦争をまたぐ歴史のなかで』
「UTokyo BiblioPlaza」 [2026年6月23日公開] から
家のイングランド
変貌する社会と建築物の詩学

大石和欣著『家のイングランド』の自著紹介が、「UTokyo BiblioPlaza」(2026年6月23日公開、東京大学)に掲載されました。建築物に積み重なる経験と記憶に寄り添うとき、そこには何が見えてくるのか。カントリー・ハウスや田舎家、郊外住宅から、都市の闇としてのスラムまで、テクストが描きだす多様な建築表象を歴史的・社会的文脈の中で読み解き、「イングリッシュな家」の神話を問い直す画期的な建築文学論。
大石和欣 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・418頁
ISBN978-4-8158-0959-1 C3098
「UTokyo BiblioPlaza」 [2026年6月18日公開] から
中国の産業政策
主導権獲得への模索

丸川知雄著『中国の産業政策』の自著紹介が、「UTokyo BiblioPlaza」(2026年6月18日公開、東京大学)に掲載されました。米中対立の一大焦点と化した中国の産業政策。国際競争力や技術力に与えた真の効果をめぐり、中央・地方の開発戦略や企業データを徹底分析、鉄鋼から半導体・EVまで重要産業を網羅し、誤解にもとづく脅威論を退けてその全貌と限界を描く。日本への示唆にも富んだ、第一人者による決定版。
丸川知雄 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・400頁
ISBN978-4-8158-1187-7 C3033
『週刊文春』 [2026年6月18日号] から(評者:吉川浩満氏)
無知の世界史

ピーター・バーク著『無知の世界史』(岩井淳監訳/小田透・辻本諭・米山優子訳)が、『週刊文春』(2026年6月18日号、文藝春秋発行)の「文春図書館」(「私の読書日記」吉川浩満氏)で紹介されました。私たちは先人よりもよく知っているのか、それとも ——。近年の無知学(アグノトロジー)を踏まえつつ、思想や科学から、政治や経済、さらには災害や気候変動まで、多面的で複雑な「無知」の歴史をまとめあげた前人未到の労作。
ピーター・バーク 著
岩井 淳 監訳/小田 透・辻本 諭・米山優子 訳
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・372頁
ISBN978-4-8158-1237-9 C3022
『JICAマガジン』 [2026年6月号] から
リトルトーキョーは語る
凝集・越境・包摂の日系アメリカ史

南川文里著『リトルトーキョーは語る』が、『JICAマガジン』(2026年6月号、JICA発行)で紹介されました。二重国籍者や移民女性から黒人・コリア系まで、モデル・マイノリティの物語からこぼれ落ちる者たちは、日系コミュニティといかに交わり、何を残したのか。戦時強制収容のインパクトや出身国日本との関係にも新たな解釈を与え、国境・人種をこえた多層的な語りをもとに歴史像を刷新します。
南川文里 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・328頁
ISBN978-4-8158-1215-7 C3022
『美術手帖』 [2026年4月号] から
アメリカの人種主義
カテゴリー/アイデンティティの形成と転換

竹沢泰子著『アメリカの人種主義』が、『美術手帖』(2026年4月号、美術出版社発行)で紹介されました。差別を生み出し続けたステレオタイプ、制度、学知などによる黒人、アメリカ先住民、アジア系移民の人種化の実態を鋭くとらえるとともに、排除に抗うアイデンティティ形成のジレンマもはじめて一貫して提示、アートを手がかりに、固定化された対立をほどく、第一人者による渾身の成果。
竹沢泰子 著
税込4,950円/本体4,500円
A5判・上製・516頁
ISBN978-4-8158-1118-1 C3022
『東亜』 [2026年5月号、第707号] から(評者:角崎信也氏)
『東亜』(2026年5月号、第707号、霞山会発行)で、以下の図書が紹介されました。
周俊著
『中国共産党の神経系 —— 情報システムの起源・構造・機能』
高暁彦著
『毛沢東時代の統治と民兵』
李昊著
『派閥の中国政治 —— 毛沢東から習近平まで』
三品英憲著
『中国革命の方法 —— 共産党はいかにして権力を樹立したか』
『週刊読書人』 [2026年5月22日号、第3638号] から(評者:今村紅子氏)
大衆検閲の時代
ヴィクトリア朝の道徳主義とハーディ

上原早苗著『大衆検閲の時代』が、『週刊読書人』(2026年5月22日号、第3638号、読書人発行)で紹介されました。「表現の自由」が保障され、かつ法的な検閲制度が存在しないなかでも、大衆によって「不適切な」表現が陰に陽に規制された時代 ——。現代にも通じるイギリス出版界の自己検閲の実態に迫るとともに、巧みな本文改変によって、氾濫する道徳主義と渡り合った作家トマス・ハーディの挑戦を読み解く。セジウィック『男同士の絆』の訳者による探究の到達点。
上原早苗 著
税込6,930円/本体6,300円
A5判・上製・382頁
ISBN978-4-8158-1211-9 C3098
「朝日新聞」 [2026年5月16日付] から(評者:酒井啓子氏)
アメリカはなぜイスラエルを支援するのか
揺れ動くまなざしの歴史

佐藤雅哉著『アメリカはなぜイスラエルを支援するのか』が、「朝日新聞」(2026年5月16日付)で紹介されました。宗教、メディア、ビジネス界から記憶の政治まで —— アメリカ社会で広く創出され続けるイスラエルへの好意的感情は現実の政治を動かし、「特別な関係」を根底で支えてきた。異論や批判との衝突のなかで絶えず編み直されるイメージの力学を、特定の勢力や時代に還元することなく包括的に描き出した刮目の書。
佐藤雅哉 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・346頁
ISBN978-4-8158-1226-3 C3022
『西洋史学論集』 [第63号、2026年3月] から(評者:髙田京比子氏)
ヴェニスのユダヤ人
ゲットーと地中海の500年

リッカルド・カリマーニ著『ヴェニスのユダヤ人』(藤内哲也監訳/大杉淳子訳)が、『西洋史学論集』(第63号、2026年3月、九州西洋史学会発行)で紹介されました。隔離か、共生か ——。差別と寛容の狭間で、豊かな文化を育んだヴェネツィアのユダヤ人たち。16世紀から現代にいたるヨーロッパ・地中海世界の激動の歴史のなかで、金融業や商業、さらには政治・宗教・思想など多様な領域で活躍した「シャイロックたち」と、水の都が織りなす500年の物語。
リッカルド・カリマーニ 著
藤内哲也 監訳/大杉淳子 訳
税込6,930円/本体6,300円
A5判・上製・392頁
ISBN978-4-8158-1156-3 C3022
『理論と動態』 [第18号、2026年3月] から(評者:永田貴聖氏)
在日フィリピン人社会
1980~2020年代の結婚移民と日系人

高畑幸著『在日フィリピン人社会』が、『理論と動態』(第18号、2026年3月、社会理論・動態研究所発行)で紹介されました。バブル期に毎年数万人の流入をみたエンターテイナー世代から、ブラジル人に代わり急増する日系人まで、いまや幅広い世代と領域に広がり日本社会の一部となったフィリピン人たち。外国人労働者の先駆でもある一大エスニック集団の暮らしと語りに密着し、全体像を活き活きと描き出します。
高畑 幸 著
税込6,380円/本体5,800円
A5判・上製・326頁
ISBN978-4-8158-1153-2 C3036
『理論と動態』 [第18号、2026年3月] から(評者:稲葉奈々子氏)
強制送還の国際社会学
「ヒスパニック」系移民とアメリカのゆくえ

飯尾真貴子著『強制送還の国際社会学』が、『理論と動態』(第18号、2026年3月、社会理論・動態研究所発行)で紹介されました。「史上最大」とも称される国外追放政策は、移民社会に何をもたらすのか。米国とメキシコをつなぐ画期的な調査を通して、取締り・収容から帰国後のさらなる困難、分断される家族、再移動の試みまで、一国に限定された視野では捉えきれない強制送還の全容を力強く描き出し、移民論の新領域を拓く。
飯尾真貴子 著
税込7,480円/本体6,800円
A5判・上製・334頁
ISBN978-4-8158-1190-7 C3036
『アメリカ太平洋研究』 [第26号、2026年3月] から(評者:戸田山祐氏)
強制送還の国際社会学
「ヒスパニック」系移民とアメリカのゆくえ

飯尾真貴子著『強制送還の国際社会学』が、『アメリカ太平洋研究』(第26号、2026年3月、東京大学大学院総合文化研究科グローバル地域研究機構アメリカ太平洋地域研究センター発行)で紹介されました。「史上最大」とも称される国外追放政策は、移民社会に何をもたらすのか。米国とメキシコをつなぐ画期的な調査を通して、取締り・収容から帰国後のさらなる困難、分断される家族、再移動の試みまで、一国に限定された視野では捉えきれない強制送還の全容を力強く描き出し、移民論の新領域を拓く。
飯尾真貴子 著
税込7,480円/本体6,800円
A5判・上製・334頁
ISBN978-4-8158-1190-7 C3036
『経済理論』 [第424号、2026年3月] から(評者:藤木剛康氏)
中国革命の方法
共産党はいかにして権力を樹立したか

三品英憲著『中国革命の方法』が、『経済理論』(第424号、2026年3月、和歌山大学経済学会発行)で紹介されました。国家による社会のコントロールはいかに深化し、共産党への忠誠競争をかき立てたのか。国共内戦期、土地改革のうねりの中で農村の権力構造が激しく流動するさまに着目、エスカレートする暴力と従軍への圧力を捉え、今日の中国のルーツをなす大転換を、史料への鋭いまなざしと臨場感あふれる筆致で描く。
三品英憲 著
税込8,800円/本体8,000円
A5判・上製・544頁
ISBN978-4-8158-1167-9 C3031
『週刊読書人』 [2026年5月8日号、第3636号] から(評者:溝渕正季氏)
アメリカはなぜイスラエルを支援するのか
揺れ動くまなざしの歴史

佐藤雅哉著『アメリカはなぜイスラエルを支援するのか』が、『週刊読書人』(2026年5月8日号、第3636号、読書人発行)で紹介されました。宗教、メディア、ビジネス界から記憶の政治まで —— アメリカ社会で広く創出され続けるイスラエルへの好意的感情は現実の政治を動かし、「特別な関係」を根底で支えてきた。異論や批判との衝突のなかで絶えず編み直されるイメージの力学を、特定の勢力や時代に還元することなく包括的に描き出した刮目の書。
佐藤雅哉 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・346頁
ISBN978-4-8158-1226-3 C3022
『歴史学研究』 [2026年5月号、第1074号] から(評者:齋藤由佳氏)
猫を愛でる近代
啓蒙時代のペットとメディア

貝原伴寛著『猫を愛でる近代』が、『歴史学研究』(2026年5月号、第1074号、歴史学研究会編)で紹介されました。かつては害獣対策はもちろん、薬用や祝祭の犠牲にも供されていた猫。なぜ、どのようにして「愛らしいペット」になったのか ——。啓蒙期フランスの科学・文学・美術を通して、「文明」の伴侶としての猫観の誕生に迫り、「ネコ好き」社会をもたらした、人々の感情の大転換を跡づける。
貝原伴寛 著
税込6,930円/本体6,300円
A5判・上製・498頁
ISBN978-4-8158-1172-3 C3022
『歴史評論』 [2026年5月号、第913号] から(評者:稲垣春樹氏)
善意の帝国
イギリスのフィランスロピーと南アフリカ

大澤広晃著『善意の帝国』が、『歴史評論』(2026年5月号、第913号、歴史科学協議会発行)で紹介されました。国内の弱者をこえ、奴隷や先住民にも救いの手を伸ばそうとした帝国大の「善意」。救済・福祉・支配がかさなりあうその姿とは? 植民地における人道主義の活動とイデオロギーを克明に跡づけ、非白人への屈折したまなざしや人種隔離との両義的関係を析出。大西洋に広がる慈善のネットワークも視野に、チャリティの可能性と限界、そして現代への遺産に迫る。
大澤広晃 著
税込7,480円/本体6,800円
A5判・上製・466頁
ISBN978-4-8158-1174-7 C3022
『イギリス哲学研究』 [第48号、2025年3月] から(評者:蝶名林亮氏)
道徳はなぜ価値判断の問題になるのか
ヘアの道徳哲学と好敵手たち

冨田絢矢著『道徳はなぜ価値判断の問題になるのか』が、『イギリス哲学研究』(第48号、2025年3月、日本イギリス哲学会発行)で紹介されました。我々がもつべき生き方の自由と、普遍的規範を求める理性 ——。価値観の林立する現代において溝を深めるこの2つは、果たして調停しうるのか。ヘアの哲学を軸にサールやトゥールミンらの議論も検討し、共同の学びに焦点を置いた倫理を提示、Why-be-moral? 問題に新たな答えを与える野心作。
冨田絢矢 著
税込6,380円/本体5,800円
A5判・上製・334頁
ISBN978-4-8158-1143-3 C3012
『国際安全保障』 [第53巻第4号、2026年3月] から(評者:竹本周平氏)
新冷戦をこえて
ヨーロッパデタントから冷戦の終焉へ

髙坂博史著『新冷戦をこえて』が、『国際安全保障』(第53巻第4号、2026年3月、国際安全保障学会発行)で紹介されました。過去最多の核弾頭、止まない第三世界への介入 —— 新冷戦のピークにあって、対立の最前線に立つヨーロッパ諸国はいかにして冷戦の終わりへの扉をひらくことができたのか。米ソ両超大国を動かした外交の苦闘の過程を、人道・経済にとどまらない軍事の領域に分け入って解明した注目の力作。
髙坂博史 著
税込7,480円/本体6,800円
A5判・上製・324頁
ISBN978-4-8158-1191-4 C3031
「読売新聞」 [2026年4月12日付] から(評者:君塚直隆氏)
アヘンの近世
オランダ東インド会社と海域アジア

大久保翔平著『アヘンの近世』が、「読売新聞」(2026年4月12日付)で紹介されました。浸透するアヘン、社会問題の出現 ——。グローバル経済の拡大期、海域アジアで始まったアヘンの取引は、地域と世界に何をもたらしたのか。現地人や華人・西洋人が参加する生産・流通から、新たな消費形態の登場、植民地統治の本格化と結びついた当局による規制まで、アヘン戦争以前のドラッグ経済を初めてトータルに描いた意欲作。
大久保翔平 著
税込7,920円/本体7,200円
A5判・上製・488頁
ISBN978-4-8158-1223-2 C3022
『We learn』 [2026年4月号、第861号] から
「生保レディ」の現代史
保険大国の形成とジェンダー

金井郁・申琪榮著『「生保レディ」の現代史』が、『We learn』(2026年4月、第861号、日本女性学習財団発行)で紹介されました。なぜ女性が担ってきたのか —— 9割に迫る驚異的な加入率を実現し、高度成長の基盤となった日本の生命保険産業。その発展を最前線で支えた女性営業職に着目し、大量採用・大量離職から成果給までその実像を初めて解明。外資系男性営業職もとらえたジェンダー分析により、「非効率」として見過ごされてきた労働のあり方をつぶさに捉え、保険大国への歩みに新たな光を当てます。
金井 郁・申 琪榮 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・352頁
ISBN978-4-8158-1214-0 C3033
『アジア・アフリカ地域研究』 [第25-2号、2026年3月] から(評者:水野祥子氏)
善意の帝国
イギリスのフィランスロピーと南アフリカ

大澤広晃著『善意の帝国』が、『アジア・アフリカ地域研究』(第25-2号、2026年3月、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科発行)で紹介されました。国内の弱者をこえ、奴隷や先住民にも救いの手を伸ばそうとした帝国大の「善意」。救済・福祉・支配がかさなりあうその姿とは? 植民地における人道主義の活動とイデオロギーを克明に跡づけ、非白人への屈折したまなざしや人種隔離との両義的関係を析出。大西洋に広がる慈善のネットワークも視野に、チャリティの可能性と限界、そして現代への遺産に迫ります。
大澤広晃 著
税込7,480円/本体6,800円
A5判・上製・466頁
ISBN978-4-8158-1174-7 C3022
『アジア・アフリカ地域研究』 [第25-2号、2026年3月] から(評者:神田さやこ氏)
モンスーン経済
水と気候からみたインド史

ティルタンカル・ロイ著/小林和夫訳『モンスーン経済』が、『アジア・アフリカ地域研究』(第25-2号、2026年3月、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科発行)で紹介されました。水への安定したアクセスなしに、熱帯アジアの持続的な経済発展はありえなかった —— 飢饉やコレラとの闘い、井戸をめぐるカースト間の対立、失業と停滞を生む乾季への対処など、成長のボトルネックとなった過酷な環境との交渉に焦点をあて、西洋とは異なる新たな発展モデルを提示します。
ティルタンカル・ロイ 著
小林和夫 訳
税込3,960円/本体3,600円
四六判・上製・240頁
ISBN978-4-8158-1176-1 C3022
『史学研究』 [第323号、2026年3月] から(評者:丸田孝志氏)
中国革命の方法
共産党はいかにして権力を樹立したか

三品英憲著『中国革命の方法』が、『史学研究』(第323号、2026年3月、広島史学研究会発行)で紹介されました。国家による社会のコントロールはいかに深化し、共産党への忠誠競争をかき立てたのか。国共内戦期、土地改革のうねりの中で農村の権力構造が激しく流動するさまに着目、エスカレートする暴力と従軍への圧力を捉え、今日の中国のルーツをなす大転換を、史料への鋭いまなざしと臨場感あふれる筆致で描きます。
三品英憲 著
税込8,800円/本体8,000円
A5判・上製・544頁
ISBN978-4-8158-1167-9 C3031
『図書新聞』 [2026年4月4日号、第3730号] から(評者:水上拓哉氏)
AI・ロボットからの倫理学入門

久木田水生・神崎宣次・佐々木拓・本田康二郎著『AI・ロボットからの倫理学入門』が、『図書新聞』(2026年4月4日号、第3730号、武久出版発行)で紹介されました。AI・ロボット技術が日々進化する中で、生成AI や自動運転車、自律型兵器などが引き起こしうる倫理的問題を通し、人間の道徳を考える、知的興奮に満ちた入門書。「本書には、ロボットや AI という新しい隣人たちとつきあう上で参考となる倫理学の知恵がつまっている」 —— 伊勢田哲治。
久木田水生・神崎宣次・佐々木 拓・本田康二郎 著
税込2,970円/本体2,700円
A5判・並製・250頁
ISBN978-4-8158-1200-3 C3012
『図書新聞』 [2026年4月4日号、第3730号] から(評者:高萩智也氏)
ヒューム イングランド史Ⅰ・Ⅱ

犬塚元・壽里竜・池田和央訳『ヒューム イングランド史Ⅰ・Ⅱ』が、『図書新聞』(2026年4月4日号、第3730号、武久出版発行)で紹介されました。啓蒙の歴史叙述の最高傑作として近年注目が集まっている『イングランド史』。そのうち最初に公刊されたステュアート史を、網羅的な資料調査と綿密な校訂にもとづき初めて全訳。内戦へと向かう分断の時代を語るなかで、認識論、因果論、情念論などの哲学的分析は歴史といかに出会うのか。
犬塚 元・壽里 竜・池田和央 訳
税込各9,350円/本体各8,500円
A5判・上製・上564頁+下496頁
ISBN 上:978-4-8158-1209-6 下:978-4-8158-1210-2
C3010
『都市問題』 [2026年4月号、第117巻] から(評者:鄭黄燕氏)
「生保レディ」の現代史
保険大国の形成とジェンダー

金井郁・申琪榮著『「生保レディ」の現代史』が、『都市問題』(2026年4月号、第117巻、後藤・安田記念東京都市研究所発行)で紹介されました。なぜ女性が担ってきたのか —— 9割に迫る驚異的な加入率を実現し、高度成長の基盤となった日本の生命保険産業。その発展を最前線で支えた女性営業職に着目し、大量採用・大量離職から成果給までその実像を初めて解明。外資系男性営業職もとらえたジェンダー分析により、「非効率」として見過ごされてきた労働のあり方をつぶさに捉え、保険大国への歩みに新たな光を当てます。
金井 郁・申 琪榮 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・352頁
ISBN978-4-8158-1214-0 C3033
「UTokyo BiblioPlaza」 [2026年3月31日公開] から
天皇の軍事輔弼体制
元帥と戦争指導の政治史

飯島直樹著『天皇の軍事輔弼体制』の自著紹介が、「UTokyo BiblioPlaza」(2026年3月31日公開、東京大学)に掲載されました。「輔弼」として知られる天皇への助言システムは、昭和期までは有効に機能し、軍統制の一大焦点となっていた。天皇-軍関係の核心を、明治の建軍から二度の大戦まで初めて統一的に解明。多角的な輔弼構造の形成と衰微を実証し、軍部の台頭や戦争責任問題にも新たな光を当てる意欲作。
飯島直樹 著
税込7,480円/本体6,800円
A5判・上製・368頁
ISBN978-4-8158-1192-1 C3021
『社会と倫理』 [第40号、2025年12月] から(評者:横路佳幸氏)
道徳はなぜ価値判断の問題になるのか
ヘアの道徳哲学と好敵手たち

冨田絢矢著『道徳はなぜ価値判断の問題になるのか』が、『社会と倫理』(第40号、2025年12月、南山大学社会倫理研究所発行)で紹介されました。我々がもつべき生き方の自由と、普遍的規範を求める理性 ——。価値観の林立する現代において溝を深めるこの2つは、果たして調停しうるのか。ヘアの哲学を軸にサールやトゥールミンらの議論も検討し、共同の学びに焦点を置いた倫理を提示、Why-be-moral? 問題に新たな答えを与える野心作。
冨田絢矢 著
税込6,380円/本体5,800円
A5判・上製・334頁
ISBN978-4-8158-1143-3 C3012
『経営史学』 [第60巻第4号、2026年3月] から(評者:老川慶喜氏)
日本帝国圏鉄道史
技術導入から東アジアへ

沢井実著『日本帝国圏鉄道史』が、『経営史学』(第60巻第4号、2026年3月、経営史学会発行)で紹介されました。帝国日本の「骨格」はいかに形成されたのか。欧米から吸収した最先端の鉄道技術が朝鮮・満洲といった外地において固有の仕方で実践され、戦後へとつながる一大鉄道ネットワークの構築に至る歩みを、技術者など人的資源の移転を軸に隅々まで捉え、比類なきスケールで鉄道史を描き直します。
沢井 実 著
税込6,380円/本体5,800円
A5判・上製・340頁
ISBN978-4-8158-1135-8 C3021

