内 容
産業斜陽化のコストは誰がいかに支払うのか。政府、企業、労働組合、そして地域社会による対応を、石炭業を事例として総合的に分析。縮小がもたらす衝突や痛みを率直に見つめ、負担と役割の分配プロセスを日韓米欧の比較のなかで描き出す。「公正な移行」への示唆にも富んだ意欲作。
目 次
序 章 産業斜陽化の翳
1 産業の斜陽化に直面した社会
2 石炭産業の斜陽化
3 ステークホルダーの対応
4 国際比較の試み
5 本書の構成
第Ⅰ部 日 本
第1章 石炭政策の転換と油主炭従方針
—— 産業調整政策の開始
はじめに
1 斜陽化の進行
2 高炭価問題と合理化要求
3 炭主油従方針の下での合理化政策
4 エネルギー政策の転換 —— 炭主油従から油主炭従へ
5 油主炭従方針の下での産業調整政策
おわりに
第2章 石炭産業の縮小調整
—— 生産維持と雇用調整の展開
はじめに
1 年産5500万トン体制の維持
2 年産5500万トン体制の崩壊
3 急速な雇用調整と雇用対策の展開
おわりに
第3章 産炭地域振興政策の展開
—— 産業調整から地域開発へ
はじめに
1 制度的枠組みの整備
2 政策の内実と予算
3 政策の性格の変化
おわりに —— 地域社会の対応
第4章 斜陽化のなかの労働組合
—— 政策転換闘争がもたらしたもの
はじめに
1 合理化反対闘争の挫折
2 政策転換闘争の展開
3 炭労の方向転換
4 政策転換闘争の成果
5 政策転換闘争は成功したのか
おわりに —— 政策転換闘争以降の労働運動
第5章 石炭企業の選択
—— 斜陽化における経営戦略と退出陣壁
はじめに
1 設備投資の動向と帰結
2 閉山・退山と経営環境
3 多角化と地域経済への貢献
4 企業集団の役割
おわりに
第Ⅰ部小括
第Ⅱ部 韓 国
第6章 増産政策から合理化政策へ
はじめに
1 石炭産業合理化政策の背景
2 政府の支援による石炭産業の成長
3 合理化政策への転換
4 合理化方案(最終案)の策定
5 石炭産業法の改正と合理化対策の推進機構
おわりに
第7章 合理化政策の展開とその成果
はじめに
1 石炭産業に対する財政支援とその財源
2 合理化政策の展開とその成果
3 捗らないビルド・アップ
4 炭価凍結と価格安定対策
おわりに
第8章 産炭地域振興対策と地域社会の対応
—— 住民による開発の経過と限界
はじめに
1 地域開発対策の不在
2 企業と労働組合の無関心
3 住民による開発の試みと政府への働きかけ
4 廃鉱地域綜合開発事業の展開
5 廃鉱地域綜合開発事業の成果と限界
おわりに
第Ⅱ部小括
終 章 産業斜陽化への国際的視点
1 ステークホルダーの対応 —— 日・韓・米・欧の比較史
2 斜陽化にともなうコストの分担と「公正な移行」
3 残された課題
おわりに
参考文献
あとがき
図表一覧
索 引





