内 容
水田中心史観のもとで見過ごされてきた畑作生業の実態を初めて解明、宗門改帳、日記、地誌などを精査して畑作村民の経済的・社会的日常生活を復元するとともに、広範な生業構造の分析により、百姓経営の位置づけと近世村落の全体像に根本的見直しを迫った労作。
目 次
序 章
1 水田中心史観とその批判
2 焼畑研究史
3 稲作と畑作の関係史
4 本書の課題と構成
第Ⅰ部 甲州御勅使川扇状地畑作村落の展開過程
第1章 西野村の世帯構成
はじめに
1 自然環境と村落
2 世帯と家族
3 世帯構成の変容
4 従属百姓の独立過程
小 結
第2章 佐次兵衛家の百姓経営
はじめに
1 土地所有基盤
2 農業・地主経営
3 商業活動
小 結
第3章 原七郷の行商活動
はじめに
1 江戸・明治期 —— 野売り糴売りの時代
2 大正期以降 —— 衣類行商の時代
3 行商人世帯と農業基盤
小 結
第4章 百姓日記分析
はじめに
1 「源吉日記」と分析視角
2 農業・地主経営と商業活動
3 日常交遊と消費生活
4 出稼ぎ大工宿
小 結
第5章 甲州における通婚圏
はじめに
1 通婚圏研究と宗門改帳
2 地域的側面からみた通婚圏
3 階層的側面からみた通婚圏
小 結
第6章 甲州における奉公人移動圏
はじめに
1 奉公人研究と宗門改帳
2 奉公人の輩出状況
3 奉公人の移動状況
4 奉公人移動による村落の結合関係
小 結
第Ⅱ部 焼畑村落の地域的展開
第7章 甲州早川流域焼畑村落の展開
はじめに
1 焼畑面積の推定と土地所有関係
2 焼畑村落の暮らしと農間余業
3 百姓経営分析
小 結
第8章 飛騨白川郷の焼畑
はじめに
1 焼畑の分布とその変遷
2 焼畑全盛期における焼畑耕地の形態と分布
3 土地所有構成の変容
小 結
第9章 屋久島における世帯構成と切替畑
はじめに
1 屋久島の村落
2 栗生村の世帯構成と生産基盤
3 中間村の土地利用の変遷
小 結
第Ⅲ部 畑作・水田複合の地域像
第10章 隠岐における田・畑作と地域像
はじめに
1 隠岐の近世村落
2 『増補隠州記』
3 村高と戸口
4 田畑作と生産基盤
5 隠岐の地域像 —— 地誌分析の意義
小 結
第11章 尾張における田畑の景観と開発
はじめに
1 『明治十七年地籍帳』の記載内容
2 尾張の景観
3 田と畑の景観 ——「内記」・島畑を中心に
4 田と畑の開発 —— 試作地を中心に
小 結
終 章
あとがき
付 表
図表一覧
索 引




