内 容
「テレビ vs 映画」を超えて ——。高度成長期、テレビの台頭で映画は「斜陽」を迎えたのか。テレビ向けフィルム映画の試みやお色気・やくざ映画の流行、ワイドスクリーンという新機軸、時代劇やメロドラマの変遷など、映像の新時代の幕開けを描き、現在につながる大転換の実像を明らかにする。
目 次
序 章 メディアの相互交渉の視角から
Ⅰ 「電気紙芝居」ならざるもの
第1章 テレビ登場
—— 映画のなかのテレビ・メディア
第2章 テレビとは何か、テレビ・ドラマとは何か
—— 映画との差異を求めて
第3章 テレビ映画をつくってやろう
—— 映画会社、テレビ産業へ行く
Ⅱ 過剰投資の果てに
第4章 映画館の乱立と奮闘
—— 映画興行者たちの困難
第5章 配給・興行に力を入れろ
—— 映画会社の動員戦略
第6章 「不良性感度」で勝負
—— 映画会社の宣伝戦略
Ⅲ テレビとの差異を求めて
第7章 ワイドスクリーンの挑戦
—— 撮影様式の変化
第8章 ワイドスクリーンの達成
—— 映画演出の美学
Ⅳ もはやテレビなくしては
第9章 変貌する時代劇ヒーロー
—— 身のふり方とこなし方
第10章 メロドラマと女性観客
—— よろめく女たち
終 章 メディア間の交渉はつづく
注
あとがき
図表一覧
索 引
書 評
『経営史学』(第54巻第3号、2019年12月、評者:高柳美香氏)
『図書新聞』(2018年8月11日号、第3363号、評者:羽鳥隆英氏)
『キネマ旬報』(2018年8月上旬特別号、第1785号、評者:石飛徳樹氏)
京都新聞(2018年7月10日付、文化欄・著者インタビュー)
『週刊読書人』(2018年7月6日号、第3246号、評者:鷲谷花氏)