2020年度受賞一覧
第24回「国際開発研究 大来賞」
平和構築を支援する
ミンダナオ紛争と和平への道
谷口美代子著『平和構築を支援する』が、第24回「国際開発研究 大来賞」(国際開発機構主催)を受賞しました。リベラル平和構築論を超えて ——。15万人に及ぶ犠牲者を出し、日本も関わるアジアの代表的地域紛争の和平をいかに実現すべきか。徹底した現地調査により、分離独立紛争とその影に隠れた実態を解明、外部主導の支援の限界を示して、現地社会の視点をふまえた平和構築のあり方を考えます。
谷口美代子 著
税込6,930円/本体6,300円
A5判・上製・390頁
ISBN 978-4-8158-0985-0 C3031
在庫有り
2020年度「国際開発学会 奨励賞」
平和構築を支援する
ミンダナオ紛争と和平への道
谷口美代子著『平和構築を支援する』が、2020年度「国際開発学会 奨励賞」(国際開発学会主催)を受賞しました。リベラル平和構築論を超えて ——。15万人に及ぶ犠牲者を出し、日本も関わるアジアの代表的地域紛争の和平をいかに実現すべきか。徹底した現地調査により、分離独立紛争とその影に隠れた実態を解明、外部主導の支援の限界を示して、現地社会の視点をふまえた平和構築のあり方を考えます。
谷口美代子 著
税込6,930円/本体6,300円
A5判・上製・390頁
ISBN 978-4-8158-0985-0 C3031
在庫有り
第32回「アジア・太平洋賞特別賞」
平和構築を支援する
ミンダナオ紛争と和平への道
谷口美代子著『平和構築を支援する』が、第32回「アジア・太平洋賞特別賞」(毎日新聞社・アジア調査会主催)を受賞しました。リベラル平和構築論を超えて ——。15万人に及ぶ犠牲者を出し、日本も関わるアジアの代表的地域紛争の和平をいかに実現すべきか。徹底した現地調査により、分離独立紛争とその影に隠れた実態を解明、外部主導の支援の限界を示して、現地社会の視点をふまえた平和構築のあり方を考えます。
五百旗頭真氏による書評:“…… 冷戦後の欧米では、民主化と市場経済化を平和の要件と考える「リベラル平和構築論」が優勢であった。それに対し、本書は現地調査に基づいて内生的な要因とのかみ合わせを不可欠として、リベラル平和論への修正を説く。
JICAの緒方貞子理事長が現地に入って発揮していた力強いイニシアチブも紹介されており感銘深い。開発協力と平和構築は、日本が続ける立派な営為であるが、それを現実に基づいて説き明かした本書に敬意を表したい。”(「毎日新聞」2020年11月17日付、第11面から)
谷口美代子 著
税込6,930円/本体6,300円
A5判・上製・390頁
ISBN 978-4-8158-0985-0 C3031
在庫有り
第63回(2020年度)「日経・経済図書文化賞」
朝貢・海禁・互市
近世東アジアの貿易と秩序
岩井茂樹著『朝貢・海禁・互市』が、第63回(2020年度)「日経・経済図書文化賞」(日本経済新聞社・日本経済研究センター共催)を受賞しました。朝貢体制論を超えて ——。「天下を統べる皇帝と朝貢する蕃夷諸国」という美しい理念の外形を辛うじて保っていた明代の通商外交体制も、海と陸の辺縁からの衝撃で転換を迫られ、やがて清代には互市が広がっていく。西洋とは異なる「もう一つの自由貿易」への構造変動を、日本の役割も含めて跡づけ、新たな歴史像を実証する労作。
岩井茂樹 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・432頁
ISBN 978-4-8158-0984-3 C3022
在庫有り
第56回「日本翻訳出版文化賞」
世俗の時代(上下巻)
チャールズ・テイラー著/千葉眞監訳『世俗の時代』(上下巻)が、第56回「日本翻訳出版文化賞」(NPO法人日本翻訳家協会主催)を受賞しました。近現代の特徴の一つとされる「世俗化」。しかし、人々は様々なかたちで信仰や霊性とともに生きている。では、神信仰はいかにして力を失い、個人の選択肢の一つとなったのか。壮大な歴史的展望のもとに宗教・思想・哲学の曲折に満ちた展開を描き出す記念碑的大著、ついに邦訳。
チャールズ・テイラー 著
千葉 眞 監訳
税込各8,800円/本体各8,000円
A5判・上製・上548頁+下502頁
ISBN 上:978-4-8158-0988-1 下:978-4-8158-0989-8 C3010
在庫有り
第18回「德川賞」
近世貨幣と経済発展
岩橋勝著『近世貨幣と経済発展』が、第18回「德川賞」(公益財団法人德川記念財団主催)を受賞しました。「三貨制」史観を塗り替える画期的労作 ——。小額貨幣の流通は、庶民の生活水準の上昇を示す指標である。銭貨や藩札などの需要面に注目し、多様性とダイナミズムを内包する日本各地の実態を分析、東アジアにおける徳川経済の先進性を実証します。
書評:“…… かつて、江戸と上方の経済圏を、金と銀でのみ説明してきた従来の江戸時代像には、地方の地域経済圏を十分に位置づけることができなかった。本書は、地方の地域経済圏は銭貨流通によって成り立っていたこと、その銭貨流通量が1800年以降増加したこと、つまりは地方経済が1800年以降発展していったことを示し、政治的に幕藩体制が崩壊したのちにも、地域社会は継続的に発展していくことのイメージを提供する。ここでも岩橋氏は、日本近世史研究に大きなインパクトを与え、江戸時代像をより充実させることに寄与したと評価できる。”(「公益財団法人德川記念財団 会報」36号、p.3)
岩橋 勝 著
税込6,930円/本体6,300円
A5判・上製・456頁
ISBN 978-4-8158-0965-2 C3033
在庫有り
第36回「大平正芳記念賞」
対日協力者の政治構想
日中戦争とその前後
関智英著『対日協力者の政治構想』が、第36回「大平正芳記念賞」(公益財団法人大平正芳記念財団主催)を受賞しました。日中戦争には、抗日と同時に、占領地における協力の側面もあった。しかし多様な協力者たちは戦後、漢奸として糾弾され、その歴史も未完の政治構想とともに葬り去られた。本書はこの影の側面に光を当て、戦争の全体像に迫るとともに、占領から始まった戦後日本に鋭い眼差しを投げかけます。
川島真氏による選評:“中国における対日協力者研究の一つの到達点を示した一書。日本史、中国史の端境に置かれがちだった空間において、一つの研究分野を打ち立てるとともに、評価が絡みがちなこの問題を歴史学の対象として実証的に論じた意義は大きい。また、日本の中国史学だからこそ到達し得た境地だとも言えるだろう。……… 本書は対日協力者について、中国語、日本語などの史料を博捜しながら、対日協力者の主要人物を一人一人掘り下げ考察を加え、日本に協力したのはどのような人で、どのような経緯で日本に協力し、そして実際に何をしたのか、ということを丁寧に描くことに成功している。……「対日協力者たちの戦後」も描き出している点で、他に類を見ない著作に仕上がっており、これにより本書の価値は大きく上がったと言えるだろう。そして、本書を通じて、日本がどれほど多くの中国の人々の「運命」を変えたのか、また彼らに対する「責任」をいかに考えるのかということも突きつけられる。つまり、本書は歴史認識問題を考える上でも重要な一書だということである。……” (大平正芳記念財団パンフレット(「第36回『大平正芳記念賞』受賞作の紹介」から)
関 智英 著
税込7,920円/本体7,200円
A5判・上製・616頁
ISBN 978-4-8158-0963-8 C3022
在庫有り
第32回(2020年度)「日本アフリカ学会研究奨励賞」
ジェノサイド再考
歴史のなかのルワンダ
鶴田綾著『ジェノサイド再考』が、第32回(2020年度)「日本アフリカ学会研究奨励賞」(日本アフリカ学会)を受賞しました。1994年の悲劇を導いた力学は、「多数派部族による少数派の虐殺」という標準的な解釈では捉えきれない。脱植民地化から体制の転換を経て内戦へと向かう複雑な過程を、旧宗主国や国連の動向、冷戦などの国際的な文脈に置きなおして丹念にたどり、その深奥から理解を一新する意欲作。
鶴田 綾 著
税込6,930円/本体6,300円
A5判・上製・360頁
ISBN 978-4-8158-0931-7 C3031
在庫有り