書籍紹介

経済

社会をつくった経済学者たち

スウェーデン・モデルの構想から展開へ
藤田菜々子 著

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価格 税込6,930円/本体6,300円
判型 A5判・上製
ページ数 438頁
刊行年月日 2022年
在庫状況 在庫有り
ISBNコード 978-4-8158-1097-9
Cコード C3033

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内 容

不況・戦争など直面する危機を乗り越え、福祉先進国の礎を築いた経済学者たち。ケンブリッジ学派と双璧をなしたスウェーデン経済学の全体像を、彼らの政治・世論との深いかかわりとともに初めて解明、福祉国家への合意を導いた決定的役割と、現代におけるその変容までを鮮やかに描き出す。


目 次

 地 図

序 章 スウェーデン社会をつくった経済学者たち
     1 スウェーデン・モデルの研究
     2 スウェーデン社会への経済学史的アプローチ
     3 スウェーデンの経済学史 —— 既存研究と本書の登場人物
     4 本書の構成と概要

  第I部 黎明から「第1世代」の経済学者へ

第1章 「大国の時代」・「自由の時代」と重商主義
      —— スウェーデン経済学の黎明
     1 「大国の時代」と中央銀行の成立
     2 「自由の時代」における経済と学問の振興
     3 スウェーデン初の経済学教授ベルチ
     4 リンネ的「エコノミー」
     5 1760年代の物価安定化論争
     6 絶対王政の再開と崩壊
     7 スウェーデンの重商主義

第2章 ダヴィッドソンとスウェーデン経済学界の形成
      —— 自由主義の勃興
     1 親フランス路線と国民経済協会の設立
     2 親ドイツ路線と社会保険原理の導入
     3 経済理論家ダヴィッドソンの登場
     4 経済学雑誌『エコノミスク・ティドスクリフト』

第3章 新マルサス主義者としてのヴィクセル
      ——「奇矯過激の人」の改革思想
     1 ヴィクセル1880年講演の衝撃
     2 文化急進主義の1880年代
     3 ヴィクセルの就職 —— カッセルとのポスト争い
     4 『経済学講義』第1巻第1章の人口論
     5 スウェーデン内外における新マルサス主義の定着
     6 「奇矯過激の人」—— 労働時間論・国防論・私生活
     7 社会改革と経済学

第4章 ヴィクセルの貨幣理論
      —— 累積過程への視座
     1 『価値・資本及び地代』と『経済学講義』第1巻
     2 『利子と物価』における累積過程の理論
     3 定義の変更と2つの論争
     4 ヴィクセル貨幣理論の革新性と保守性
     5 第1次世界大戦前後のインフレ・デフレと政策提言
     6 ヘクシャーによる「経済学クラブ」の創設

第5章 カッセルとヘクシャーの保守主義・自由主義
      ——「第1世代」の知的遺産
     1 カッセルとヘクシャー —— 略伝
     2 経済と社会政策への関心
     3 国際経済への理論的関心
     4 自由主義
     5 経済理論と経済史
     6 公共論議への貢献
     7 経済学の教育者
     8 スウェーデン経済学の「第1世代」

  第Ⅱ部 「第2世代」とストックホルム学派の成立

第6章 「経済学クラブ」における世代間対立
      ——「中間世代」から若手の台頭へ
     1 「中間世代」のバッジェ
     2 ケインズ『自由放任の終焉』をめぐる議論
     3 ミュルダール『経済学説と政治的要素』
     4 1920年代終盤の「経済学クラブ」

第7章 リンダールとミュルダールの動学的方法
      —— ストックホルム学派の初期形成過程
     1 リンダールとミュルダール —— 略伝
     2 ミュルダール博士論文「価格形成問題と変動要因」(1927年)
     3 リンダール「資本理論からみた価格形成問題」(1929年)
     4 リンダール『金融政策の手段』(1930年)
     5 ミュルダール「貨幣的均衡について」(1931年)
     6 ミュルダールのアメリカ滞在とリンダールの転居

第8章 オリーンの経済学
      —— 貿易理論から貨幣的経済理論へ
     1 貿易理論
     2 コペンハーゲン大学への就職と自由主義の変容
     3 ケインズとの「トランスファー論争」
     4 貨幣的経済理論と経済拡張政策への関心
     5 ヘクシャー=オリーンの定理
     6 「経済学クラブ」の代表者
     7 自由党への入党

第9章 失業委員会での協働
      —— ストックホルム学派の群像
     1 失業委員会の設立
     2 第1報告書「失業の程度・特徴・原因」と付録・覚書
     3 第2報告書作成過程における付録・覚書
     4 事務局ハマーショルドと第2報告書
     5 失業委員会におけるストックホルム学派

第10章 大恐慌期の金融政策と「新しい財政政策」
      —— リクスバンク・社民党・経済学者
     1 リクスバンクの金融政策
     2 社民党政権の始まり
     3 ウィグフォシュの「新しい財政政策」とミュルダール
     4 「新しい財政政策」の実行
     5 金融政策・財政政策の効果
     6 1934年という潮目 —— 学者たちの変化

  第Ⅲ部 ケインズ革命とストックホルム学派

第11章 ケインズ『一般理論』の形成とストックホルム学派
      —— 国際的人物交流
     1 『貨幣論』から『一般理論』へ
     2 ケンブリッジ・ロンドン・ストックホルム
     3 ハイエク編論集所収のミュルダール論文
     4 LSE のトーマスと若手たち
     5 『一般理論』の刊行
     6 ケインズのストックホルム来訪
     7 未完のケインズ革命

第12章 「先行性論争」とストックホルム学派
      —— オリーンの『エコノミック・ジャーナル』論文
     1 オリーン1937年論文
     2 オリーン1937年論文に関するケインズの私信
     3 1937年のケインズ
     4 スウェーデン経済学界のケインズ『一般理論』評価
     5 日本での同時代研究
     6 長年にわたる「先行性論争」
     7 「スウェーデンにおけるケインズ革命」か?

第13章 ストックホルム学派の衰退
      —— 集団の解散と学術的要因
     1 ストックホルム学派の形成 —— 再論
     2 ストックホルム学派の解散 —— 次のキャリアへ
     3 ストックホルム学派の衰退 —— 学術的要因
     4 遅れて刊行された英訳書
     5 プラットフォームの変容
     6 「集団」の解散と「学派」の衰退

  第Ⅳ部 スウェーデン・モデルと「第2世代」の経済学者

第14章 スウェーデン・モデルの政策論争
      ——「社民党対自由党」の福祉国家路線
     1 第2次世界大戦とミュルダールのアメリカ論
     2 1944年の戦後経済展望
     3 戦後経済とレーン=メイドナー・モデル
     4 スウェーデン・モデルの成立から成熟へ
     5 憲法改正と一院制の導入

第15章 国際社会の平和と「福祉世界」
      —— 冷戦下での中立国の役割
     1 国連欧州経済委員会のミュルダール
     2 第2代国連事務総長ハマーショルド
     3 ミュルダール『福祉国家を越えて』
     4 平和国家の SIPRI
     5 アメリカ社会への提言
     6 1970年代の急進化 —— 社民党長期政権の終焉
     7 「福祉国家の危機」とスウェーデン・モデル

第16章 「ノーベル経済学賞」
      —— リクスバンクの反撃
     1 社民党とリクスバンクの対立
     2 リクスバンク創立300周年とオスブリンクの企図
     3 ミュルダールとハイエクの共同受賞
     4 オリーンとミードの共同受賞
     5 「ノーベル経済学賞」選考委員会
     6 「ノーベル経済学賞」の社会的影響力

終 章 スウェーデンにみる経済学者の社会的影響力
     1 スウェーデン経済学史の伝統的特質
     2 経済学史からみたスウェーデン社会の成り立ち
     3 エピローグ —— 若干の現状分析・将来展望

 参考文献
 あとがき
 図表一覧
 索 引


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