2018年度書評一覧

『比較教育学研究』 [第58号、2019年] から(評者:木戸裕氏)

政治教育の模索
オーストリアの経験から

政治教育の模索

近藤孝弘著『政治教育の模索』が、『比較教育学研究』(第58号、2019年、日本比較教育学会)で紹介されました。半歩先のモデルか ——。民主主義の拡大を支え劣化を押しとどめるために、世界各国で注目される「政治教育」。先駆的な16歳選挙権を導入したオーストリアにおいても試行錯誤が続く。ナショナリズムに動員された過去から、現在のコンピテンシー重視の教育や「民主主義工房」の挑戦まで、変容と深化を跡づけます。

“…… 本書の特色を挙げれば次のようになろう。それは、ある特定の時期に限定された政治教育とその環境に見られる特質を論じるのではなく、連続的に百数十年の歩みを大きな流れの中で把握し(第1-3章)、その上で現在のオーストリアにおける政治教育が直面する課題に論及している点である(第4、5章)。このように政治教育に見られる発展過程を長期間にわたって観察しつつ、その意味するところが解明されている点は、われわれが日本における状況を相対的に捉える上で少なからぬ重要な手がかりを与えてくれるように思われる。…… 著者も指摘しているように、近年の諸外国の政治状況と歴史教育に目を向けるとき、歴史教育において自国史を讃える傾向が強い諸国で、いわゆるナショナル・ポピュリズムによる民主主義の劣化が早く進行している傾向がみられるようである。こうした動きを見ると、著者も言っているように、歴史教育と政治教育のより緊密な協力が求められよう。世界各地の歴史を学ぶことは、それ自体が貴重な政治的学習にほかならないからである。……”(『比較教育学研究』第58号、木戸裕氏評、pp.147-148から)

近藤孝弘 著
税込4,510円/本体 4,100円
A5判・上製・232頁
ISBN978-4-8158-0913-3 C3037
在庫有り


「朝日新聞」 [2019年3月23日付] から(評者:間宮陽介氏)

セレブの誕生
「著名人」の出現と近代社会

セレブの誕生

アントワーヌ・リルティ著『セレブの誕生』(松村博史・井上櫻子・齋藤山人訳)が、「朝日新聞」(2019年3月23日付)で紹介されました。スキャンダラスな公共性 ——。称賛と批判につつまれた「セレブ」とは、現代のメディアが作り上げた虚像なのか、それとも新たな威光の形なのか。王族・政治家から作家・俳優・音楽家まで、近代の始まりとともに生まれた「セレブリティ」の展開をたどり、公共圏が孕むパラドックスを問います。

アントワーヌ・リルティ 著
松村博史・井上櫻子・齋藤山人 訳
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・474頁
ISBN978-4-8158-0933-1 C3022
在庫有り


『史学雑誌』 [2019年2月、第128編第2号] から(評者:大黒俊二氏)

公共善の彼方に
後期中世シエナの社会

公共善の彼方に

池上俊一著『公共善の彼方に』が、『史学雑誌』(2019年2月、第128編第2号、史学会)で紹介されました。公共善の政治的理想のみならず、近隣・家族・職業・遊興・霊性による結びつきから、裁判記録にみられる噂と評判の世界、人間関係の結節点としての都市空間や諸々のイメージまで、中世都市に生きる人々の社会的絆を、多様な文書の丹念な解読によって描きだし、人間の共同性を更新していく力のありようを探った労作。

“…… 歴史上シエナがもっとも輝いていた13-14世紀を中心に、本書はこの時期のシエナのあらゆる局面に光を当て、政治構造から社会団体まで、遊興から宗教運動まで、都市形成の過程から絵画・建築の特徴まで明らかにしようとする。1つの中世都市についてこれほど詳細な実証研究はわが国では例がなく、彼の地でも稀であろう。本格的な中世シエナ史研究者を志す者にとって、また中世シエナに魅せられた一般読者にとって本書は最初に参照すべき基本文献といってよい。……
…… 本書はたとえていえば中世シエナという一本の巨木のようなものである。中心の公共善という太い幹が左右に枝を伸ばし、その枝がさらに小枝をつけている。そうした枝や小枝の各々が幹の公共善と微妙なつながりを保ちながらも独立した議論となっていることが多い。たとえば一大金融機関と化していくサンタ・マリア・デッラ・スカーラ施療院、自家の莫大な富を遊興に使い果たしわずか10カ月で貧窮の底に落ち込んでしまった「浪費連」、「幻の河」あるいは「ディアーナと呼ばれる水」を求めて掘り進められた地下水路のエピソードなどは、幹の議論を離れても読者をひきつけてやまない。こうした細部の充溢が幹の議論とともに本書を600頁の大著にしている。……”(『史学雑誌』第128編第2号、大黒俊二氏評、pp.84-85、p.90から)

池上俊一 著
税込7,920円/本体7,200円
A5判・上製・602頁
ISBN978-4-8158-0765-8 C3022
在庫有り


『パチンコ必勝ガイド メガ盛』 [Vol.15、2019年2月] から

パチンコ産業史
周縁経済から巨大市場へ

パチンコ産業史

『パチンコ産業史』の著者である韓載香先生のインタビューが、『パチンコ必勝ガイド メガ盛』(Vol.15、2019年2月)の「パ知の巨人」に掲載されました。研究のきっかけ・プロセスから本書の誕生まで、当インタビューならではの貴重な内容となっています。【本書の内容】戦前以来の縁日娯楽はなぜ、30兆円産業となりえたのか。見過ごされてきた周縁経済の躍動を、ホール、メーカー、規制の動向からダイナミックに捉え、「地下経済」論を超えた等身大の姿を浮き彫りにします。産業が存続可能となる条件を新たな視点で照射し、日本経済論の盲点に迫った初の通史。

韓 載香 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・436頁
ISBN978-4-8158-0898-3 C3033
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「日本経済新聞」 [2019年3月12日付] から

現代中国の財政金融システム

『現代中国の財政金融システム』の著者である梶谷懐先生のインタビューが、「日本経済新聞」(2019年3月12日付)のオピニオン欄(「複眼」)に掲載されました。「減速する中国経済」“インフレ目標 実行に注目”

『現代中国の財政金融システム
  —— グローバル化と中央-地方関係の経済学』
A5判・上製・256頁 税込5,280円/本体4,800円
ISBN978-4-8158-0678-1 C3033
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「日本経済新聞」 [2019年3月9日付] から

台湾外交の形成
日華断交と中華民国からの転換

台湾外交の形成

清水麗著『台湾外交の形成』が、「日本経済新聞」(2019年3月9日付)で紹介されました。「一つの中国」という原則と、国際社会での地位存続との板挟みのなかで、台湾は何を選択してきたのか。安全保障をめぐる米国との交渉、国連の中国代表権問題、日中国交回復とその裏での対日断交などを、台湾側の動向を軸にたどり、今日の台湾外交の真の根源を浮き彫りにする画期的著作。

清水 麗 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・344頁
ISBN978-4-8158-0935-5 C3031
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『図書新聞』 [2019年3月9日付、第3390号] から(評者:大中真氏)

法と力
戦間期国際秩序思想の系譜

法と力

西平等著『法と力』が、『図書新聞』(2019年3月9日付、第3390号、武久出版)で紹介されました。「国際法 vs 現実政治」を超えて——。第一次大戦後の国際法学の中から「国際政治学」的思考は誕生した。〈国際紛争は裁判可能なのか〉という連盟期の最重要課題を軸に、法と力の関係をダイナミックに捉える諸学説の系譜をたどることで、モーゲンソーやE・H・カーらの思想を新たに位置づけ直す力作。

“挑戦の書である。…… 「新しい国際法思想史叙述の道を切り拓く」ことを本書の目的の1つとして掲げ、ラッソン、カウフマン、ブライアリの3人の国際法学者と、モーゲンソーとカーという一般には国際政治学者に分類される2人の、合計5人に主に焦点を当て、国際法学の中からいかに国際政治学的思考が誕生したのかを、探究する。すでにこの時点で読者には、本書が大きな学問的挑戦であることが充分に窺えるであろう。…… 本書の強みは、国際法学説の歴史を、自然法論と実証主義との対抗という伝統的構図のみに拘泥せず、実証主義と反実証主義(モーゲンソーは後者に自らを位置付けていたという)の方法論上の対立をも踏まえている点にある。著者は、従来の戦間期研究が紛争の裁判可能性問題に焦点を当ててこなかったことをたびたび指摘するが、新たな視角の提示がここに活かされている。例えば第4章では、国際関係史でよく扱われるロカルノ条約やパリ不戦条約ではなく、ジュネーヴ議定書(1924年)についての精緻な考察が目を引くが、これも著者の興味関心と問題提起を反映しているように思われる。……”(『図書新聞』2019年3月9日付、大中真氏評、第3面から)

西 平等 著
税込7,040円/本体6,400円
A5判・上製・398頁
ISBN978-4-8158-0919-5 C3032
在庫有り


「中国新聞」 [2019年2月24日付] 他から

吉野作造と上杉愼吉
日独戦争から大正デモクラシーへ

吉野作造と上杉愼吉

今野元著『吉野作造と上杉愼吉』が、「中国新聞」(2019年2月24日付)ほか11地方紙で紹介されました。「民本主義」対「国家主義」の単純な枠組みに収まりきらない、近代社会科学最大のライバルの共通基盤と真の分水嶺はどこにあったのか。ドイツ経験などの見過ごされた契機も手掛かりに、近代日本政治の現実の焦点を捉え、デモクラシーと帝国をめぐる議論に新たな地平を拓きます。[掲載紙:中国新聞・東奥日報・四国新聞・大分合同新聞(2月24日付)、新潟日報・山陽新聞(2月17日付)、日本海新聞(2月11日付)、河北新聞・福井新聞・愛媛新聞(2月10日付)、沖縄タイムス(2月9日付)、琉球新報(2月3日付)]

“……明治日本が模範とし、若き日の2人が共に留学したドイツという補助線を引いて、彼らの思想を丹念にたどり、単純な善悪二元論からの脱却を図る。2人は「一君万民的秩序を理想とし、国民の政治参加を推進しようとした点で、共に『大正デモクラシー』の担い手だった」のだと。普通選挙を支持する一方で、大衆への不信を隠さず、晩年には「東洋モンロー主義」を唱え、英米への対抗心をあらわにした「西洋派日本ナショナリズム」の吉野。他方、議会を敵視し続けながら、社会政策や人民投票に関心を示し、朝鮮人ら有色人種との連携など「対西洋自立のための日本回帰」を志向した上杉。日中戦争前後に没した2人の評価は、戦争と敗戦で目まぐるしく揺れ動いた。著者は、両者の対立構造は「今も本質的には解消されていない」とみる。トランプ米政権の誕生や、中国の台頭などにより、「リベラルな国際秩序」の終焉が議論される現在だからこそ、じっくり読みたい。”(「中国新聞」2019年2月24日付、第14面から)

今野 元 著
税込6,930円/本体6,300円
A5判・上製・484頁
ISBN978-4-8158-0926-3 C3031
在庫有り


「日刊工業新聞」 [2019年2月22日付] から

パチンコ産業史
周縁経済から巨大市場へ

パチンコ産業史

韓載香著『パチンコ産業史』が、「日刊工業新聞」(2019年2月22日付)の「話題の本」で紹介されました。戦前以来の縁日娯楽はなぜ、30兆円産業となりえたのか。見過ごされてきた周縁経済の躍動を、ホール、メーカー、規制の動向からダイナミックに捉え、「地下経済」論を超えた等身大の姿を浮き彫りにします。産業が存続可能となる条件を新たな視点で照射し、日本経済論の盲点に迫った初の通史。

韓 載香 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・436頁
ISBN978-4-8158-0898-3 C3033
在庫有り


「朝日新聞」 [2019年2月27日付] から

帝国日本の植民地法制

『帝国日本の植民地法制』の著者である浅野豊美先生のインタビューが、「朝日新聞」(2019年2月27日付)のオピニオン欄に掲載されました。(オピニオン&フォーラム)「日韓を『和解学』する」 “対立する国民感情 歴史認識共有し市民として連携” “正義は複数存在 優越を競わず議論し続ける”

『帝国日本の植民地法制 —— 法域統合と帝国秩序』
A5判・上製・808頁 税込10,450円/本体9,500円
ISBN978-4-8158-0585-2 C3032
在庫有り


『出版ニュース』 [2019年2月下旬号] から

自己犠牲とは何か
哲学的考察

自己犠牲とは何か

田村均著『自己犠牲とは何か』が、『出版ニュース』(2019年2月、出版ニュース社)で紹介されました。日常の「自分を殺す」行いから極限状況まで、広く見られる自己犠牲 ——。なぜそれは可能で、どのようにして生み出されるのか。日本人戦犯裁判の事例を糸口に、西洋近代哲学では問えなかった問いを、人類学や心理学の知見をも参照しつつ根底から考察し、私たち自身の現実を初めて哲学的に解明した労作。

田村 均 著
税込6,930円/本体6,300円
A5判・上製・624頁
ISBN978-4-8158-0928-7 C3010
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『史学雑誌』 [第128編第1号、2019年1月] から(評者:大矢純氏)

イブン・バットゥータと境域への旅
『大旅行記』をめぐる新研究

イブン・バットゥータと境域への旅

家島彦一著『イブン・バットゥータと境域への旅』が、『史学雑誌』(第128編第1号、2019年1月、史学会)で紹介されました。中国、インド、北方ユーラシア、アフリカなど、イスラーム世界の海・陸の「境域」情報を伝える『大旅行記』は、まさに記録史料の宝庫と呼ぶにふさわしい。なぜ巡礼を超えて未知なる驚異の領域へと踏み込んでいったのか。その足跡と写本を追って世界を旅し、完訳を成し遂げた碩学による新たな到達点。

“……「境域」に着目することにより、『大旅行記』が第一級の歴史史料であることを示し、その史料的価値を余すところなく伝えると同時に、13・14世紀のアジア・アフリカの情勢を幅広くかつ詳細に検討している。膨大な量の知識を要する研究課題に真摯に取り組む著者の関心の広さと姿勢を、我々読者は見習うべきではなかろうか。”(『史学雑誌』第128編第1号、103頁から)

家島彦一 著
税込6,380円/本体5,800円
A5判・上製・480頁
ISBN978-4-8158-0861-7 C3022
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「日本経済新聞」 [2019年2月14日付] から

原典中世ヨーロッパ東方記

『原典 中世ヨーロッパ東方記』『マルコ・ポーロ/ルスティケッロ・ダ・ピーサ 世界の記』の訳者である高田英樹先生が、「日本経済新聞」(2019年2月14日付)の文化欄(カバーストーリー)に寄稿されました。「東方見聞録の変遷解く 内容異なる写本200以上、代表版を翻訳し比較」

『原典 中世ヨーロッパ東方記』
菊判・上製・852頁 税込13,200円/本体12,000円
ISBN978-4-8158-0936-2 C3022
在庫有り

『マルコ・ポーロ/ルスティケッロ・ダ・ピーサ 世界の記 ——「東方見聞録」 対校訳』
菊判・上製・824頁 価格18,000円
ISBN978-4-8158-0756-6 C3022
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『農業と経済』 [2019年3月号、第85巻第2号] から(評者:野間万里子氏)

胃袋の近代
食と人びとの日常史

胃袋の近代

湯澤規子著『胃袋の近代』が、『農業と経済』(2019年3月号、第85巻第2号、昭和堂)で紹介されました。人びとは何をどのように食べて、空腹を満たしてきたのか。一膳飯屋、残飯屋、共同炊事など、都市の雑踏や工場の喧騒のなかで始まった外食の営みを、日々生きるための〈食〉の視点から活写、農村にもおよぶ広範な社会と経済の変化をとらえ、日本近代史を書き換えます。

“本書はさまざまな読者を惹きつけることと思う。家族の食事を用意することにやりがいとともに疲れを感じている人、学食やコンビニの食事に飽きてきた学生、こども食堂やフードバンクの運営に携わる人、6次産業化や直販に活路を求める農業者、『食』を研究対象としたいと考えながらその具体的方法に悩む学生、等々。…… 食をめぐる暗い側面から目を背けずそのなかに光を見出そうとする …… また本書では、『一膳飯屋をのぞいてみよう』(20頁)という表現に示されるように、個々の食の現場に入り込もうとする著者の意思が伝わってくる。和食の世界文化遺産登録を契機に、食に関する歴史研究が活発化しているが、研究視角・方法とも本書に習うことは多いと感じる。本書で指摘される食に現れた近代のひずみは、実は『現代まで続く矛盾と苦悩のはじまりであった』(あとがき)と著者は書く。それゆえ本書は、現代の食をめぐる状況にどこか満足できない多くの人びとを惹きつけるのだろう。”(『農業と経済』2019年3月号、102頁から)

湯澤規子 著
税込3,960円/本体3,600円
四六判・上製・354頁
ISBN978-4-8158-0916-4 C3021
在庫有り


『歴史地理学』 [第60巻第4号、2018年11月] から(評者:三木理史氏)

胃袋の近代
食と人びとの日常史

胃袋の近代

湯澤規子著『胃袋の近代』が、『歴史地理学』(第60巻第4号、2018年11月、歴史地理学会)で紹介されました。人びとは何をどのように食べて、空腹を満たしてきたのか。一膳飯屋、残飯屋、共同炊事など、都市の雑踏や工場の喧騒のなかで始まった外食の営みを、日々生きるための〈食〉の視点から活写、農村にもおよぶ広範な社会と経済の変化をとらえ、日本近代史を書き換えます。

湯澤規子 著
税込3,960円/本体3,600円
四六判・上製・354頁
ISBN978-4-8158-0916-4 C3021
在庫有り


『西洋史学』 [第266号、2018年12月] から(評者:小澤実氏)

〈驚異〉の文化史
中東とヨーロッパを中心に

〈驚異〉の文化史

山中由里子編『〈驚異〉の文化史』が、『西洋史学』(第266号、2018年12月、日本西洋史学会編)で紹介されました。アレクサンドロスも遭遇したという怪物から、謎の古代遺跡や女だけの島まで、たえず人々の心を魅了してきた〈驚異〉。旅行記や博物誌が語り、絵画や装飾品に表れるその姿は、人間の飽くなき好奇心について何を教えてくれるのか。〈驚異〉の「黄金時代」であった中世以来の精神史を細やかかつ大胆に描き出します。

「…… 本書それ自体が、『驚異』の博物誌であり理論的考察の書である。もちろん日本では初めての試みであるが、序章を拝読する限り、またわたしの知る限り世界にも類例のない論集である。堅固な歴史的事実とは異なる神学的、文学的そして図像学的表象として一般歴史学においては検討の俎上にのりにくかった『驚異』というテーマを、力量ある各論執筆者による個別分析を経た比較史的アプローチの対象にしたという点において。本書は研究史上において永遠に出発点としての地位を保ちつづけるだろう。……」(『西洋史学』第266号/2019年12月、72頁より)

山中由里子 編
税込6,930円/本体6,300円
A5判・上製・528頁
ISBN978-4-8158-0817-4 C3022
在庫有り


『西洋史学』 [第266号、2018年12月] から(評者:宮城大蔵氏)

帝国から開発援助へ
戦後アジア国際秩序と工業化

帝国から開発援助へ

秋田茂著『帝国から開発援助へ』が、『西洋史学』(第266号、2018年12月、日本西洋史学会編)で紹介されました。アジアの経済的再興を可能にしたものとは。コロンボ・プランなどイギリスの政策構想を手がかりに、先進国からの所得移転が果たした役割を、戦前以来の連続性のもとで解明、アジアの主体的対応も含めた戦後開発援助の新たな全体像を描き出し、グローバルヒストリーの新機軸を示します。

「…… インド、イギリス、アメリカなど、世界各国にまたがる緻密な史料調査に基づいた本書の論考はいずれもきわめて実証的なものであり、取り上げられた個々の論点について説得的な分析を提示しているといえよう。その一方で、史料に基づいた細部の分析にとどまらない俯瞰的な枠組みが各所で提示されている。その双方が包含されていることが、本書の最大の魅力であろう。…… 今日、われわれがアジアを論じる際、『インド太平洋』といった目新しいキャッチフレーズが提唱されることはあっても、多くの場合は広義の東アジア(北東アジア+東南アジア)であって、ましてイギリスが視野に入ってくることはほぼない。しかし戦後アジア国際秩序において、特に1960年代までインドとイギリスは大きな存在感を有した。両者を主柱に据えることによって、ともすると平板化した従来の戦後アジア国際秩序のイメージを力強く立体化して見せたのが、本書の最大の功績なのである。」(『西洋史学』第266号/2019年12月、74-75頁より)

秋田 茂 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・248頁
ISBN978-4-8158-0865-5 C3022
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『西洋史学』 [第266号、2018年12月] から(評者:濱本真実氏)

イスラームのロシア
帝国・宗教・公共圏 1905-1917

イスラームのロシア

長縄宣博著『イスラームのロシア』が、『西洋史学』(第266号、2018年12月、日本西洋史学会編)で紹介されました。もう一つの市民社会 ——。多数のイスラーム教徒が存在したロシア帝国。彼らはいかに生きたのか。日露戦争から第一次世界大戦・革命へと至る時代に、政治・行政・教育・出版・戦争・慈善等に積極的に関与し、言論と行動によって自らの「公共圏」を生み出したムスリム社会の苦闘を、かつてない深度で描き出します。

「…… 本書は、分析の中心に『公共圏』の概念を据え、『宗派国家』ロシア帝国における『ムスリム公共圏』という視座を打ち出した、意欲的な試みといえる。…… 本書全体を通して …… ムスリム社会内部の多様な意見を『ムスリム公共圏』という概念を導入することにより無理の無い形で提示し、他の研究者がこれまでも扱ってきたロシア・ムスリム社会と公権力との関係を、ムスリム共同体の内側から、図式化することなく、実社会の複雑さそのままに読者に伝えている。…… 公共圏の研究としても、イスラーム史、帝国論の研究としても、本書は他地域の研究者にもおおいに参考になる ……」(『西洋史学』第266号/2019年12月、103-105頁より)

長縄宣博 著
税込7,480円/本体6,800円
A5判・上製・440頁
ISBN978-4-8158-0888-4 C3022
在庫有り


『西洋史学』 [第266号、2018年12月] から(評者:山本千映氏)

世界史のなかの産業革命
資源・人的資本・グローバル経済

世界史のなかの産業革命

R.C.アレン著『世界史のなかの産業革命』(眞嶋史叙・中野忠・安元稔・湯沢威訳)が、『西洋史学』(第266号、2018年12月、日本西洋史学会編)で紹介されました。中国やインド、大陸ヨーロッパではなく、イギリスで産業革命が起こり得たのはなぜか? 食事、健康などの生活水準をもとに、世界史的な視野でその起源を捉えなおし、エネルギーなどの自然環境が果たした役割も視野に、産業革命の新たな全体像を示した決定版。

「…… 2009年から2010年にかけて、本書をはじめ …… イギリス産業革命像に修正を迫る重要な著作が立て続けに出版されたにもかかわらず、どれも邦訳がなされてこなかった。こうした成果の一部は、近年、日本で相次いで出版されている経済史の教科書にも反映されてきているとは言え、英語読者と比べて我が国の学部学生や一般読者の産業革命理解は大きく立ち後れてしまっていると言わざるを得ない。この空隙を埋める貴重な訳書が本書である。…… 今後、イギリス産業革命や工業化の国際比較について議論するならば、必ず引用しなければならない1冊である。…… また、文中や章末に付された訳注は非常に充実しており、イギリス経済史を専門としない読者にとって大きな助けになるだろう。」(『西洋史学』第266号/2019年12月、108-109頁より)

R.C.アレン 著
眞嶋史叙・中野 忠・安元 稔・湯沢 威 訳
税込3,740円/本体3,400円
A5判・上製・380頁
ISBN978-4-8158-0894-5 C3033
在庫有り


『月刊トライボロジー』 [2019年1月号、第377号] から

自動車工学の基礎

自動車工学の基礎

近森順編『自動車工学の基礎』が、『月刊トライボロジー』(2019年1月号、第377号、新樹社)で紹介されました。現代社会に不可欠な自動車には、様々な技術が凝縮されている。本書は基礎科目である機械力学や熱力学などの発展として自動車工学を一貫した形で捉え直し、変わりゆく技術を根底から支える不変のロジックを身につける。工学部生・高専生のみならず、現場の技術者の学び直しにも最適。

「…… 自動車の機能や構造、性能を紹介するだけでなく、なぜそのような機能が発揮できるのか、何故そのような性能になるのか、なぜそうしなければならないのかなど、基本理念や基礎理念を柱にして、解析的・工学的な見地からの解説を主体に構成 …… 基礎科目である機械力学や熱力学からスタートし、現代の自動車に盛り込まれた様々な技術に触れているほか、解析技術などの設計に役立つ知識を盛り込んだ。力学モデルなどは図表を多用してイメージを掴みやすくしている。……」(『月刊トライボロジー』2019年1月号、60頁より)

近森 順 編
税込2,970円/本体2,700円
A5判・並製・260頁
ISBN978-4-8158-0911-9 C3053
在庫有り


『日本文学』 [2018年10月号、第67巻第10号] から(評者:柏原康人氏)

中世日本の世界像

中世日本の世界像

阿部泰郎著『中世日本の世界像』が、『日本文学』(2018年10月号、第67巻第10号、日本文学協会)で紹介されました。芸能から魔界まで ——。絵巻や曼荼羅、物語や儀礼のなかで生動する男女・仏神・異類たち。それらの存在を支えた世界像とはいかなるものだったのか。説話や音楽から、性や童子、さらには聖地・霊地まで、時代とともに揺れ動く文化の諸相を一望し、中世的世界を多面的にとらえた渾身の書。

阿部泰郎 著
税込7,480円/本体6,800円
A5判・上製・604頁
ISBN978-4-8158-0902-7 C3095
在庫有り


『東洋史研究』 [第77巻第3号、2018年12月] から(評者:古結諒子氏)

朝鮮外交の近代
宗属関係から大韓帝国へ

朝鮮外交の近代

森万佑子著『朝鮮外交の近代』が、『東洋史研究』(第77巻第3号、2018年12月、東洋史研究会)で紹介されました。朝鮮はなぜ、東アジア政治の焦点となるのか。中華と近代の結節点に位置し、摩擦のなかから生み出されていった外交の論理をその起源から解明。外政機構の形成から大韓帝国の成立までを一貫した視座でとらえ、激動の東アジア国際関係史のなかで決定的な位置を占めた姿を浮かび上がらせます。

森 万佑子 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・360頁
ISBN978-4-8158-0883-9 C3022
在庫有り


「東京新聞・中日新聞」 [2018年12月23日付] から(評者:小倉孝誠氏)

歴史は現代文学である
社会科学のためのマニフェスト

歴史は現代文学である

イヴァン・ジャブロンカ著/真野倫平訳『歴史は現代文学である』が、「東京新聞・中日新聞」(2018年12月23日付)読書欄の特集「2018 私の3冊」で紹介されました。文学的ゆえに科学的? 真実と物語のあいだで揺れ動き、その意義を問われてきた歴史。ポストモダニズムの懐疑を乗り越えた後で、いかにして「歴史の論理」を立て直すことができるのか。自らの実践に基づき、社会科学と文学の手法を和解させ、歴史記述を刷新するための挑戦の書。『メタヒストリー』以後の新たな歴史論であり、好評既刊『私にはいなかった祖父母の歴史』の姉妹編。

“…… ルポルタージュ、自伝、オートフィクションなどを取りこむ歴史学の新たな方法を、挑発的に提案する。著者は気鋭のフランス人歴史家で、熱い思いが伝わってくる。……”(「東京新聞・中日新聞」2018年12月23日付、読書欄特集「2018 私の3冊」から)

イヴァン・ジャブロンカ 著
真野倫平 訳
税込4,950円/本体4,500円
A5判・上製・320頁
ISBN978-4-8158-0908-9 C3022
在庫有り


「西日本新聞」 [2018年12月22日付] から(評者:高野和良氏)

胃袋の近代
食と人びとの日常史

胃袋の近代

湯澤規子著『胃袋の近代』が、「西日本新聞」(2018年12月22日付)読書欄の特集「2018 今年の3冊」で紹介されました。人びとは何をどのように食べて、空腹を満たしてきたのか。一膳飯屋、残飯屋、共同炊事など、都市の雑踏や工場の喧騒のなかで始まった外食の営みを、日々生きるための〈食〉の視点から活写、農村にもおよぶ広範な社会と経済の変化をとらえ、日本近代史を書き換えます。

“…… 明治期以降の産業化拡大の中で、労働力として都市に移動した人々の貧しく「孤独な胃袋」の受け皿となった一膳飯屋の様子を描き、都市の貧困の実態に迫る冒頭から引き込まれる。民生委員制度につながる方面委員制度をつくった小河滋次郎が、食による連帯を意識していたとの指摘も興味深い。……”(「西日本新聞」2018年12月22日付、読書欄特集「2018 今年の3冊」から)

湯澤規子 著
税込3,960円/本体3,600円
四六判・上製・354頁
ISBN978-4-8158-0916-4 C3021
在庫有り


『社会学評論』 [第69巻第3号、2018年12月] から(評者:西野理子氏)

祖父母であること
戦後日本の人口・家族変動のなかで

祖父母であること

安藤究著『祖父母であること』が、『社会学評論』(第69巻第3号、2018年12月、日本社会学会)で紹介されました。「お祖父さん/お祖母さん」は「お爺さん/お婆さん」ではない ——。少子化対策等の前提にもなっている、幼い孫の手をひくお年寄りという姿は、もはや当たり前ではない。急激な平均寿命の伸びや晩婚化、性別役割分業の変化などを通して、「祖父母であること」はどう変わってきたのか。ライフコースやジェンダーに着目し、そのリアルな「現在」をとらえます。

“…… 著者が調査を重ねて収集したデータを通じて、祖父母の複雑さを十分に射程にとらえた丁寧な解釈が重ねられている。あらためて祖父母であることが、単なる高齢者でもリタイア後の人生段階でもなく、親、子、孫という多世代間のライフコースの共振のなかでかたちづくられることが確認される。だが、著者の主張は、祖父母が家族のために、家族にふりまわされる家族依存の状態にあるべきというものではない。本書の分析を通じて、祖父母たちが、働いている娘の役に立とうとしながらも、自身のジェンダーやライフコースの蓄積のなかでエージェントとして作用している側面が明らかにされる。……”(『社会学評論』第69巻第3号、428頁から)

安藤 究 著
税込4,950円/本体4,500円
A5判・上製・272頁
ISBN978-4-8158-0882-2 C3036
在庫有り


『中国研究月報』 [2018年12月号、第72巻第12号] から(評者:松村史穂氏)

中国経済学入門
「曖昧な制度」はいかに機能しているか

中国経済学入門

加藤弘之著『中国経済学入門』が、『中国研究月報』(2018年12月号、第72巻第12号、中国研究所)で紹介されました。「論」から「学」へ ——。成熟した中国経済研究からエッセンスをつかみ出し、所有・市場からガバナンスやイノベーション、対外援助、さらには腐敗・格差まで、生動する独自の経済システムを、トータルに、かつ長期的なパースペクティブのなかで、明解に説き明かした待望の書。

加藤弘之 著
税込4,950円/本体4,500円
A5判・上製・248頁
ISBN978-4-8158-0834-1 C3033
在庫有り


「朝日新聞」 [2018年12月29日付] から(評者:西崎文子氏)

法と力
戦間期国際秩序思想の系譜

法と力

西平等著『法と力』が、「朝日新聞」(2018年12月29日付)読書欄の特集「書評委員が選ぶ『今年の3点』」で紹介されました。「国際法 vs 現実政治」を超えて——。第一次大戦後の国際法学の中から「国際政治学」的思考は誕生した。〈国際紛争は裁判可能なのか〉という連盟期の最重要課題を軸に、法と力の関係をダイナミックに捉える諸学説の系譜をたどることで、モーゲンソーやE・H・カーらの思想を新たに位置づけ直す力作。

“…… 戦間期の国際法学に対する批判的考察の中から、いかにしてE・H・カーやモーゲンソーなどの国際政治学的思考が生まれたかを探る重厚な作品。……”(「朝日新聞」2018年12月29日付、読書欄特集「書評委員が選ぶ『今年の3点』」から)

西 平等 著
税込7,040円/本体6,400円
A5判・上製・398頁
ISBN978-4-8158-0919-5 C3032
在庫有り


『図書新聞』 [2019年1月1日号、第3381号] から(評者:鹿島徹氏)

歴史は現代文学である
社会科学のためのマニフェスト

歴史は現代文学である

イヴァン・ジャブロンカ著/真野倫平訳『歴史は現代文学である』が、『図書新聞』(2019年1月1日号、第3381号、武久出版)で紹介されました。文学的ゆえに科学的? 真実と物語のあいだで揺れ動き、その意義を問われてきた歴史。ポストモダニズムの懐疑を乗り越えた後で、いかにして「歴史の論理」を立て直すことができるのか。自らの実践に基づき、社会科学と文学の手法を和解させ、歴史記述を刷新するための挑戦の書。『メタヒストリー』以後の新たな歴史論であり、好評既刊『私にはいなかった祖父母の歴史』の姉妹編。

イヴァン・ジャブロンカ 著
真野倫平 訳
税込4,950円/本体4,500円
A5判・上製・320頁
ISBN978-4-8158-0908-9 C3022
在庫有り


「公明新聞」 [2018年12月24日付] から(評者:福島清彦氏)

経済成長の日本史
古代から近世の超長期GDP推計 730-1874

経済成長の日本史

高島正憲著『経済成長の日本史』が、「公明新聞」(2018年12月24日付)の特集「2018年 私の3冊」で紹介されました。奈良時代~近代初頭にいたる列島経済の展開を一望、最貧国水準を抜け出し、1人あたりGDPが着実な上昇に転じていく過程を、利用可能な数値の精査と多様な文献の活用により、災害・飢饉・環境・都市化なども視野に解明。はじめて日本の超長期GDP推計を実現し、日本史の新たな扉を開きます。

高島正憲 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・348頁
ISBN978-4-8158-0890-7 C3033
在庫有り


『地理』 [2018年12月号、第63巻第12号] から(評者:荒又美陽氏)

胃袋の近代
食と人びとの日常史

胃袋の近代

湯澤規子著『胃袋の近代』が、『地理』(2018年12月号、第63巻第12号、古今書院)で紹介されました。人びとは何をどのように食べて、空腹を満たしてきたのか。一膳飯屋、残飯屋、共同炊事など、都市の雑踏や工場の喧騒のなかで始まった外食の営みを、日々生きるための〈食〉の視点から活写、農村にもおよぶ広範な社会と経済の変化をとらえ、日本近代史を書き換えます。

“…… 政治史や偉人史ではなく、民衆の世界に着目した社会史でさえ、「体温や体臭」を感じさせるものではなかったと鋭く指摘する本書は、最後に現代社会にある「まっとう」な人びとの持つ「残酷さ」を問う。食べ物があふれる社会でも、空っぽの胃袋を抱える人がいることを本当は人びとは知っている。誰もが今日明日の食べ物について考えていた戦争の時代を省察する「あとがき」まで必読である。”(『地理』2018年12月号、110頁から)

湯澤規子 著
税込3,960円/本体3,600円
四六判・上製・354頁
ISBN978-4-8158-0916-4 C3021
在庫有り


『アメリカ学会会報』 [第198号、2018年11月] から(評者:山澄亨氏)

誤解された大統領
フーヴァーと総合安全保障構想

誤解された大統領

井口治夫著『誤解された大統領』が、『アメリカ学会会報』(第198号、2018年11月、アメリカ学会)で紹介されました。大恐慌への対応を批判され、無能とされた大統領。しかし人道支援・環境保護などの先駆的政策は、今日狭く理解されがちな「人間の安全保障」の源流でもある。共和党右派、マッカーサー、アイゼンハワーなどの米国政治の群像を鮮やかに捉え、日本の占領政策にも新たな光を投げかけます。

井口治夫 著
税込6,380円/本体5,800円
A5判・上製・422頁
ISBN978-4-8158-0904-1 C3031
在庫有り


『アジア経済』 [第59巻第4号、2018年12月] から(評者:塩崎悠輝氏)

イスラームのロシア
帝国・宗教・公共圏 1905-1917

イスラームのロシア

長縄宣博著『イスラームのロシア』が、『アジア経済』(第59巻第4号、2018年12月、アジア経済研究所)で紹介されました。もう一つの市民社会 ——。多数のイスラーム教徒が存在したロシア帝国。彼らはいかに生きたのか。日露戦争から第一次世界大戦・革命へと至る時代に、政治・行政・教育・出版・戦争・慈善等に積極的に関与し、言論と行動によって自らの「公共圏」を生み出したムスリム社会の苦闘を、かつてない深度で描き出します。

長縄宣博 著
税込7,480円/本体6,800円
A5判・上製・440頁
ISBN978-4-8158-0888-4 C3022
在庫有り


『同時代史研究』 [第11号、2018年] から(評者:池上大祐氏)

核密約から沖縄問題へ
小笠原返還の政治史

核密約から沖縄問題へ

真崎翔著『核密約から沖縄問題へ』が、『同時代史研究』(第11号、2018年、同時代史学会)で紹介されました。小笠原返還は戦後日米関係の小さなエピソードではない。沖縄の基地問題に影を落としたその実像をアメリカの核戦略の変容を手がかりに解明、2つの返還と核密約の深い連関をトータルにとらえ、日米の非対称な交渉過程がもたらした沖縄問題の知られざる起源を照射する、気鋭の力作。

真崎 翔 著
税込4,950円/本体4,500円
A5判・上製・268頁
ISBN978-4-8158-0871-6 C3031
在庫有り


『史学雑誌』 [第127編第11号、2018年11月] から(評者:源河達史氏)

訴える人びと
イタリア中世都市の司法と政治

訴える人びと

中谷惣著『訴える人びと』が、『史学雑誌』(第127編第11号、2018年11月、史学会)で紹介されました。ネッロに地代の支払いを求めたチェッコーロ、重税の免除を願い出たヤコポ、ジョヴァンニ、トゥーリ……。私的な利害に突き動かされて法廷に立つ市井の人びとが、その訴えを通して秩序に息を吹き込み、正義と公共善の結びあいを絶えず更新していく動態を、未踏査の裁判記録から明らかにします。

中谷 惣 著
税込11,000円/本体10,000円
A5判・上製・530頁
ISBN978-4-8158-0851-8 C3022
在庫有り


『図書新聞』 [2018年12月15日号、第3379号] から(評者:信田智人氏)

「テロとの闘い」と日本
連立政権の対外政策への影響

「テロとの闘い」と日本

宮崎洋子著『「テロとの闘い」と日本』が、『図書新聞』(2018年12月15日号、第3379号、武久出版)で紹介されました。湾岸戦争の教訓を胸に、補給支援などの協力に乗り出した日本が、米国の圧力を受けながらも、主要同盟国にくらべ抑制的な関与にとどまりえた理由とは何か。連立小政党の機能からそのメカニズムを解明、国際/国内政治の連動をとらえ、「テロとの闘い」の10年を初めて包括的に描き出します。

宮崎洋子 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・382頁
ISBN978-4-8158-0917-1 C3031
在庫有り


毎日新聞 [2018年12月16日付、「2018 この3冊」] から(評者:松原隆一郎氏)

胃袋の近代
食と人びとの日常史

胃袋の近代

湯澤規子著『胃袋の近代』が、「毎日新聞」(2018年12月16日付)読書欄の特集「2018 この3冊」で紹介されました。人びとは何をどのように食べて、空腹を満たしてきたのか。一膳飯屋、残飯屋、共同炊事など、都市の雑踏や工場の喧騒のなかで始まった外食の営みを、日々生きるための〈食〉の視点から活写、農村にもおよぶ広範な社会と経済の変化をとらえ、日本近代史を書き換えます。

“…… 「職」で描くのが通例の近代社会を、「食」から見直す。大根は保存食としての漬け物を大量生産するために品種改良されたとか、西成の福祉事業所・自彊館では対面盛りつけの食で心を満たしてから職に導いた等、「胃袋の連帯」を論じる。”(「毎日新聞」2018年12月16日付、読書欄特集「2018 この3冊」から)

湯澤規子 著
税込3,960円/本体3,600円
四六判・上製・354頁
ISBN978-4-8158-0916-4 C3021
在庫有り


中日新聞 [2018年12月14日付] から

中日新聞(2018年12月14日付)の文化欄に、今年の第40回サントリー学芸賞受賞に関する記事が掲載されました。

“サントリー学芸賞受賞 名大出版会の2冊 アンテナ広げ執筆者発掘「根本的で大事な研究に反応」”

【小会の受賞作】
韓 載香 著
『パチンコ産業史 —— 周縁経済から巨大市場へ』

新居洋子 著
『イエズス会士と普遍の帝国 —— 在華宣教師による文明の翻訳』


毎日新聞 [2018年12月9日付、「2018 この3冊」] から(評者:鹿島茂氏)

イエズス会士と普遍の帝国
在華宣教師による文明の翻訳

イエズス会士と普遍の帝国

新居洋子著『イエズス会士と普遍の帝国』が、「毎日新聞」(2018年12月9日付)読書欄の特集「2018 この3冊」で紹介されました。カトリック拡大のため東方に渡った宣教師らが、巨大な清朝に見出したものは何か。中国古来の世界像や学術は、キリスト教の教義や勃興する科学と結びつくのか。共通言語から統治体制や歴史編纂まで、新たな帝国像を描き出した18世紀のアミオを軸に、多言語史料から「文明の翻訳」の実相を捉える力作。

“…… 洋の東西における普遍観念の共通性に取り憑かれたアミオの知的探索の過程が興味深い読み物になっている。”(「毎日新聞」2018年12月9日付、読書欄特集「2018 この3冊」から)

新居洋子 著
税込7,480円/本体6,800円
A5判・上製・414頁
ISBN978-4-8158-0889-1 C3022
在庫有り


『外交』 [第52巻、2018年11・12月号] から

大陸関与と離脱の狭間で
イギリス外交と第一次世界大戦後の西欧安全保障

大陸関与と離脱の狭間で

大久保明著『大陸関与と離脱の狭間で』が、『外交』(第52巻、2018年11・12月号、外務省/都市出版)で紹介されました。平和を維持する仕組みはいかに構想され、なぜ脆弱化したのか? 国際連盟を含む複数の安全保障観やヨーロッパ派と帝国派のせめぎ合い等のなか、西欧への関与の揺らぐイギリスの外交姿勢と諸国との交渉過程を、膨大な史料から精緻に描き出し、現在への示唆に富む気鋭による力作。

大久保 明 著
税込7,480円/本体6,800円
A5判・上製・532頁
ISBN978-4-8158-0918-8 C3022
在庫有り


『図書新聞』 [2018年12月8日号、第3378号] から(評者:柏葉武秀氏)

進化倫理学入門

進化倫理学入門

スコット・ジェイムズ著/児玉聡訳『進化倫理学入門』が、『図書新聞』(2018年12月8日号、第3378号、武久出版)で紹介されました。長い進化の過程で、人間はなぜ、どのように道徳感覚を手に入れたのか。進化で道徳を説明できるのなら、そもそも道徳理論など不要ではないのか。心理学や神経科学の最新の知見を交えてなされる活発な議論を一望。道徳とは、人間の本性とは何かを問うすべての人に向けた最良の入門書。

スコット・ジェイムズ 著
児玉 聡 訳
税込4,950円/本体4,500円
A5判・上製・336頁
ISBN978-4-8158-0896-9 C3012
在庫有り


『歴史と経済』 [第240号、2018年7月] から(評者:秋元英一氏)

グリーンスパンの隠し絵【上下巻】
中央銀行制の成熟と限界

グリーンスパンの隠し絵

村井明彦著『グリーンスパンの隠し絵』(上下巻)が、『歴史と経済』(第240号、2018年7月、政治経済学・経済史学会)で紹介されました。揺れ動く金融政策。何が正しいのか。前人未到の長期安定を実現したアメリカ中央銀行総裁が中央銀行制を嫌っていたのは何故か。神話の陰に隠れたその思想と行動を初めて経済学的に解明、現代経済学の枠組みを再設定した画期的労作。上巻では、若き日の遍歴から「大平準」まで、下巻では、大恐慌の再解釈に踏み込みつつ、予言的な講演から現在までをたどります。

村井明彦 著
税込各3,960円/本体各3,600円
A5判・上製・上326頁+下290頁
ISBN 上:978-4-8158-0869-3 下:978-4-8158-0870-9
C3033
在庫有り


『経済セミナー』 [2018年12月・2019年1月号、第705号] から

国際貿易
モデル構築から応用へ

国際貿易

多和田眞・柳瀬明彦著『国際貿易』が、『経済セミナー』(2018年12月・2019年1月号、第705号、日本評論社)で紹介されました。国際貿易の経済的仕組みをスタンダードかつ最新の体系にもとづいて丁寧に解説、リカードに端を発し、国際経済の発展にともなってアップデートされてきた理論モデルを学び、保護貿易政策や自由貿易協定の影響、環境や公共財の問題まで、世界経済の重要課題を読み解く力を身につける。

多和田 眞・柳瀬明彦 著
税込2,970円/本体2,700円
A5判・並製・356頁
ISBN978-4-8158-0924-9 C3033
在庫有り


『社会と倫理』 [第33号、2018年11月] から(評者:山口臨太郎氏)

グリーンスパンの隠し絵【上下巻】
中央銀行制の成熟と限界

グリーンスパンの隠し絵

村井明彦著『グリーンスパンの隠し絵』(上下巻)が、『社会と倫理』(第33号、2018年11月、南山大学社会倫理研究所)で紹介されました。揺れ動く金融政策。何が正しいのか。前人未到の長期安定を実現したアメリカ中央銀行総裁が中央銀行制を嫌っていたのは何故か。神話の陰に隠れたその思想と行動を初めて経済学的に解明、現代経済学の枠組みを再設定した画期的労作。上巻では、若き日の遍歴から「大平準」まで、下巻では、大恐慌の再解釈に踏み込みつつ、予言的な講演から現在までをたどります。

村井明彦 著
税込各3,960円/本体各3,600円
A5判・上製・上326頁+下290頁
ISBN 上:978-4-8158-0869-3 下:978-4-8158-0870-9
C3033
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『本の雑誌』 [2018年12月号、特集「理系本は面白い!」] から

『本の雑誌』(2018年12月号、本の雑誌社)の特集「理系本は面白い!」(円城塔氏・山本貴光氏対談)で、以下の図書が紹介されました。

【円城塔氏による紹介】
大沢文夫 著
『大沢流 手づくり統計力学』

【山本貴光氏による紹介】
池上俊一 監修
『原典 ルネサンス自然学』(上下巻)

マイケル・ワイスバーグ 著/松王政浩 訳
『科学とモデル —— シミュレーションの哲学 入門』

スティーヴン・シェイピン,サイモン・シャッファー 著/吉本秀之 監訳/柴田和宏・坂本邦暢 訳
『リヴァイアサンと空気ポンプ —— ホッブズ、ボイル、実験的生活』


『出版ニュース』 [2018年11月下旬号] から

法と力
戦間期国際秩序思想の系譜

法と力

西平等著『法と力』が、『出版ニュース』(2018年11月下旬号)で紹介されました。「国際法 vs 現実政治」を超えて ——。第一次大戦後の国際法学の中から「国際政治学」的思考は誕生した。〈国際紛争は裁判可能なのか〉という連盟期の最重要課題を軸に、法と力の関係をダイナミックに捉える諸学説の系譜をたどることで、モーゲンソーやE・H・カーらの思想を新たに位置づけ直す力作。

西 平等 著
税込7,040円/本体6,400円
A5判・上製・398頁
ISBN978-4-8158-0919-5 C3032
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『図書新聞』 [2018年11月24日号、第3376号] から(評者:水野博子氏)

政治教育の模索
オーストリアの経験から

政治教育の模索

近藤孝弘著『政治教育の模索』が、『図書新聞』(2018年11月24日号、第3376号、武久出版)で紹介されました。民主主義の拡大を支え劣化を押しとどめるために、世界各国で注目される「政治教育」。先駆的な16歳選挙権を導入したオーストリアにおいても試行錯誤が続く。ナショナリズムに動員された過去から、現在のコンピテンシー重視の教育や「民主主義工房」の挑戦まで、変容と深化を跡づけます。

近藤孝弘 著
税込4,510円/本体4,100円
A5判・上製・232頁
ISBN978-4-8158-0913-3 C3037
在庫有り


「朝日新聞」[2018年11月24日付] から(評者:保坂修司氏)

幻の同盟【上下巻】
冷戦初期アメリカの中東政策

幻の同盟

小野沢透著『幻の同盟』(上下巻)が、「朝日新聞」(2018年11月24日付)読書欄の「ひもとく」で紹介されました。1950年代初頭、西側世界の同盟相手として中東は再発見された。盟友イギリスの思惑や、勃興するアラブ・ナショナリズムと交差しつつ、米国はいかにして中東政治への関与を深めていったのか。膨大な一次史料を読み解き、知られざる地域構想の運命を鮮やかに描き出した一大叙事詩。

小野沢 透 著
税込6,600円/本体各6,000円
菊判・上製・上650頁+下614頁
ISBN 上:978-4-8158-0829-7 下:978-4-8158-0830-3
C3022
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『図書新聞』 [2018年11月17日号、第3375号] から(評者:安井大輔氏)

胃袋の近代
食と人びとの日常史

胃袋の近代

湯澤規子著『胃袋の近代』が、『図書新聞』(2018年11月17日号、第3375号、武久出版)で紹介されました。人びとは何をどのように食べて、空腹を満たしてきたのか。一膳飯屋、残飯屋、共同炊事など、都市の雑踏や工場の喧騒のなかで始まった外食の営みを、日々生きるための〈食〉の視点から活写、農村にもおよぶ広範な社会と経済の変化をとらえ、日本近代史を書き換えます。

“…… 胃という声なき臓器から「食べる人びと」の体温と体臭が、林芙美子の『放浪記』をはじめとした小説やルポルタージュなど膨大な史料の解読と愛知県を中心とした自身のフィールドワーク調査に基づき活写される。
…… 語ることはないが満たされなければならない、不足によって自己を主張する。そして不足の共有によって、他者の身体を自分ごととして感じさせる不思議な器官。この胃袋を通してこそ、人びとはつながりを見出すことができる。そう確信させてくれる1冊だ。”(『図書新聞』2018年11月17日号、4面から)

湯澤規子 著
税込3,960円/本体3,600円
四六判・上製・354頁
ISBN978-4-8158-0916-4 C3021
在庫有り


『出版ニュース』 [2018年10月下旬号] から

歴史人名学序説
中世から現在までのイベリア半島を中心に

歴史人名学序説

芝紘子著『歴史人名学序説』が、『出版ニュース』(2018年10月下旬号)で紹介されました。名前に刻まれたヨーロッパ社会の軌跡 ——。家族・親族の結びつきやアイデンティティのあり方、封建制と家族・ジェンダーの関係、フロンティア社会と文化移転、キリスト教の浸透・教化など、人名という新たなプリズムを通して過去・現在の社会・心性を色鮮やかに浮かび上がらせます。

芝 紘子 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・308頁
ISBN978-4-8158-0912-6 C3022
在庫有り


『出版ニュース』 [2018年10月上旬号] から

「テロとの闘い」と日本
連立政権の対外政策への影響

「テロとの闘い」と日本

宮崎洋子著『「テロとの闘い」と日本』が、『出版ニュース』(2018年10月上旬号)で紹介されました。湾岸戦争の教訓を胸に、補給支援などの協力に乗り出した日本が、米国の圧力を受けながらも、主要同盟国にくらべ抑制的な関与にとどまりえた理由とは何か。連立小政党の機能からそのメカニズムを解明、国際/国内政治の連動をとらえ、「テロとの闘い」の10年を初めて包括的に描き出します。

宮崎洋子 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・382頁
ISBN978-4-8158-0917-1 C3031
在庫有り


「日本農業新聞」 [2018年10月21日付] から(評者:伊本克宜氏)

胃袋の近代
食と人びとの日常史

胃袋の近代

湯澤規子著『胃袋の近代』が、「日本農業新聞」(2018年10月21日付)で紹介されました。人びとは何をどのように食べて、空腹を満たしてきたのか。一膳飯屋、残飯屋、共同炊事など、都市の雑踏や工場の喧騒のなかで始まった外食の営みを、日々生きるための〈食〉の視点から活写、農村にもおよぶ広範な社会と経済の変化をとらえ、日本近代史を書き換えます。

湯澤規子 著
税込3,960円/本体3,600円
四六判・上製・354頁
ISBN978-4-8158-0916-4 C3021
在庫有り


『こころと文化』 [第17巻第2号、2018年9月] から(評者:江口重幸氏)

アルツハイマー病の謎
認知症と老化の絡まり合い

アルツハイマー病の謎

マーガレット・ロック著/坂川雅子訳『アルツハイマー病の謎』が、『こころと文化』(第17巻第2号、2018年9月、多文化間精神医学会)で紹介されました。専門家たちとの対話を重ねる中で浮き彫りになった、ADという存在の曖昧さと、単一の病因を求めるモデルの限界。では、研究はどう進められるべきか。臨床診断の結果や遺伝的リスクはいかに理解されるべきか。患者や家族になされるべきことは何か。社会の高齢化にともなう不可避の難問と向き合う視座を与えます。

マーガレット・ロック 著
坂川雅子 訳
税込4,950円/本体4,500円
A5判・上製・462頁
ISBN978-4-8158-0897-6 C3047
在庫有り


『史学雑誌』 [第127編第9号、2018年9月] から(評者:アン・ジェイク氏)

誤解された大統領
フーヴァーと総合安全保障構想

誤解された大統領

井口治夫著『誤解された大統領』が、『史学雑誌』(第127編第9号、2018年9月、史学会)で紹介されました。大恐慌への対応を批判され、無能とされた大統領。しかし人道支援・環境保護などの先駆的政策は、今日狭く理解されがちな「人間の安全保障」の源流でもある。共和党右派、マッカーサー、アイゼンハワーなどの米国政治の群像を鮮やかに捉え、日本の占領政策にも新たな光を投げかけます。

井口治夫 著
税込6,380円/本体5,800円
A5判・上製・422頁
ISBN978-4-8158-0904-1 C3031
在庫有り


『人口学研究』 [第54号、2018年9月] から(評者:鈴木透氏)

東アジアの社会大変動
人口センサスが語る世界

東アジアの社会大変動

末廣昭・大泉啓一郎編『東アジアの社会大変動』が、『人口学研究』(第54号、2018年9月、日本人口学会編集)で紹介されました。少子化と高齢化の同時進行、メガリージョンの形成、労働者の越境など —— アジアは今、大変動の真っただ中にある。各国データの徹底分析により急速な変貌を浮き彫りにするとともに、調査の実施方法やこぼれ落ちる問題にも光を当て、東アジアの現在を丸ごと捉えます。

末廣 昭・大泉啓一郎 編
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・352頁
ISBN978-4-8158-0884-6 C3036
在庫有り


『図書新聞』[2018年10月6日号、第3369号] から(評者:山本昭宏氏)

戦後ヒロシマの記録と記憶【上下巻】
小倉馨のR. ユンク宛書簡

戦後ヒロシマの記録と記憶

若尾祐司・小倉桂子編『戦後ヒロシマの記録と記憶』(上下巻)が、『図書新聞』(2018年10月6日号、第3369号)で紹介されました。被爆後を生きた人々の物語 ——。「原爆市長」浜井信三の肉声、見出されていく原爆症と医師たちの葛藤、はたまた平和活動に身を投じた青年たちの歩みと心のひだから、公娼制や遊郭経営、闇市ややくざの抗争にいたるまで、戦後広島の再生の足どりを人々の息遣いとともに伝える第一級のドキュメント。

若尾祐司・小倉桂子 編
税込各2,970円/本体各2,700円
四六判・上製・上338頁+下348頁
ISBN 上:978-4-8158-0914-0 下:978-4-8158-0915-7
C3022
在庫有り


「日本経済新聞」 [2018年10月6日付] から(評者:井上章一氏)

胃袋の近代
食と人びとの日常史

胃袋の近代

湯澤規子著『胃袋の近代』が、「日本経済新聞」(2018年10月6日付)で紹介されました。人びとは何をどのように食べて、空腹を満たしてきたのか。一膳飯屋、残飯屋、共同炊事など、都市の雑踏や工場の喧騒のなかで始まった外食の営みを、日々生きるための〈食〉の視点から活写、農村にもおよぶ広範な社会と経済の変化をとらえ、日本近代史を書き換えます。

湯澤規子 著
税込3,960円/本体3,600円
四六判・上製・354頁
ISBN978-4-8158-0916-4 C3021
在庫有り


『イスラーム地域研究ジャーナル』 [第10号、2018年10月] から(評者:松田拓也氏)

幻の同盟(上下巻)
冷戦初期アメリカの中東政策

幻の同盟

小野沢透著『幻の同盟』(上下巻)が、『イスラーム地域研究ジャーナル』(第10号、2018年10月、早稲田大学イスラーム地域研究機構発行)で紹介されました。1950年代初頭、西側世界の同盟相手として中東は再発見された。盟友イギリスの思惑や、勃興するアラブ・ナショナリズムと交差しつつ、米国はいかにして中東政治への関与を深めていったのか。膨大な一次史料を読み解き、知られざる地域構想の運命を鮮やかに描き出した一大叙事詩。

小野沢 透 著
税込各6,600円/本体各6,000円
菊判・上製・上650頁+下614頁
ISBN 上: 978-4-8158-0829-7
    下: 978-4-8158-0830-3
C3022
在庫有り


『歴史学研究』 [2018年10月号、第975号] から(評者:田中有紀氏)

イエズス会士と普遍の帝国
在華宣教師による文明の翻訳

イエズス会士と普遍の帝国

新居洋子著『イエズス会士と普遍の帝国』が、『歴史学研究』(2018年10月号、第975号、歴史学研究会)で紹介されました。カトリック拡大のため東方に渡った宣教師らが、巨大な清朝に見出したものは何か。中国古来の世界像や学術は、キリスト教の教義や勃興する科学と結びつくのか。共通言語から統治体制や歴史編纂まで、新たな帝国像を描き出した18世紀のアミオを軸に、多言語史料から「文明の翻訳」の実相を捉える力作。

新居洋子 著
税込7,480円/本体6,800円
A5判・上製・414頁
ISBN978-4-8158-0889-1 C3022
在庫有り


『アジア経済』 [第59巻第3号、2018年9月] から(評者:伊藤順一氏)

産業化する中国農業
食料問題からアグリビジネスへ

産業化する中国農業

宝剣久俊著『産業化する中国農業』が、『アジア経済』(第59巻第3号、2018年9月、アジア経済研究所)で紹介されました。製造業など工業の高度成長の陰で見過ごされてきた農業。しかしその経済発展を可能にしたのは、飢饉の経験を乗り越えて、厖大な人口への食料供給を実現した農業であった。龍頭企業の台頭など、アグリビジネスでも世界的地位を築きつつある中国農業の現状を、新たな視座で描き出します。

宝剣久俊 著
税込6,380円/本体5,800円
A5判・上製・276頁
ISBN978-4-8158-0886-0 C3033
在庫有り


『西洋史学』 [第265号、2018年6月] から(評者:水野祥子氏)

近代科学のリロケーション
南アジアとヨーロッパにおける知の循環と構築

近代科学のリロケーション

カピル・ラジ著/水谷智・水井万里子・大澤広晃訳『近代科学のリロケーション』が、『西洋史学』(第265号、2018年6月、日本西洋史学会)で紹介されました。西洋中心でもなく、地域主義でもなく ——。科学的な「知」はどこで、いかにして生まれたのか。植物学や地理学から、法、教育の分野まで、近代的な学知の形成において植民地のアクターが果たした役割に注目し、帝国のネットワークにおける移動・循環の中で科学が共同的に構築される現場を描き出す画期的な書。

“…… 本書の特徴は、近代科学の形成を南アジアとヨーロッパにおける間文化的な知の共同構築ととらえ、その過程で南アジア人の仲介者が果たした役割を実証的に分析し、ヨーロッパ中心主義的な二元論を問い直したところにある。近年の「帝国と科学」研究では、植民地科学の形成における現地の知(indigenous knowledge)の活用というテーマに多くの関心が寄せられているが、そのなかでも仲介者の主体性により重点を置き、知をめぐる交渉のありようを具体的に検討した点に、本書の特筆すべき意義がある。……”(『西洋史学』第265号、p.60)

カピル・ラジ 著
水谷 智・水井万里子・大澤広晃 訳
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・316頁
ISBN978-4-8158-0841-9 C3022
在庫有り


『西洋史学』 [第265号、2018年6月] から(評者:川島正樹氏)

人種戦争という寓話
黄禍論とアジア主義

人種戦争という寓話

廣部泉著『人種戦争という寓話』が、『西洋史学』(第265号、2018年6月、日本西洋史学会)で紹介されました。欧州発のアジア連合脅威論は、西海岸に押し寄せる移民への視線と結びつき、アメリカを「黄禍」の不安に陥れた。ジャーナリズムを介して増幅していく人種主義的言説は、鏡像たるアジア主義と作用し合い、日米関係にいかなる影響を及ぼしたのか。丹念な資料調査により描き出した力作。

廣部 泉 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・294頁
ISBN978-4-8158-0858-7 C3031
在庫有り


『西洋史学』 [第265号、2018年6月] から(評者:福元健之氏)

私にはいなかった祖父母の歴史
ある調査

私にはいなかった祖父母の歴史

イヴァン・ジャブロンカ著/田所光男訳『私にはいなかった祖父母の歴史』が、『西洋史学』(第265号、2018年6月、日本西洋史学会)で紹介されました。これは殺人捜査ではなく、生成の行為だ ——。スターリン主義、第二次世界大戦、ヨーロッパ・ユダヤ世界の破壊という20世紀の悲劇のなか、二人はどのように生きたのか。それを調べ、記すことの意味とは何か。革新的な歴史叙述により、アカデミー・フランセーズ・ギゾー賞、歴史書元老院賞、オーギュスタン・チエリー賞をトリプル受賞。

イヴァン・ジャブロンカ 著
田所光男 訳
税込3,960円/本体3,600円
四六判・上製・416頁
ISBN978-4-8158-0879-2 C3022
在庫有り


Rakuten それどこ [2018年9月14日付] から

今夜ヴァンパイアになる前に
分析的実存哲学入門

今夜ヴァンパイアになる前に

L.A.ポール著/奥田太郎・薄井尚樹訳『今夜ヴァンパイアになる前に』が、「Rakuten それどこ」(2018年9月14日付)の「人生の決断に備える。『スゴ本』中の人が選ぶ、道しるべになる5冊」で紹介されました。進学、就職、転職、結婚、出産など、人生の岐路で大きな決断を迫られたとき、人は合理的に選択することができるのか。何かを選ぶことで、今とはまったく違う自分に変わってしまうかもしれないというのに ——。誰しもが悩む「変容の経験」、その実存的な問いを分析哲学の視点から考える注目作。

L.A. ポール 著
奥田太郎・薄井尚樹 訳
税込4,180円/本体3,800円
A5判・上製・236頁
ISBN978-4-8158-0873-0 C3010
在庫有り


朝日新聞 [2018年9月22日付] から

政治教育の模索
オーストリアの経験から

政治教育の模索

近藤孝弘先生と著書『政治教育の模索』が、「朝日新聞」(2018年9月22日付)読書欄の「著者に会いたい」で紹介されました。半歩先のモデルか ——。民主主義の拡大を支え劣化を押しとどめるために、世界各国で注目される「政治教育」。先駆的な16歳選挙権を導入したオーストリアにおいても試行錯誤が続く。ナショナリズムに動員された過去から、現在のコンピテンシー重視の教育や「民主主義工房」の挑戦まで、変容と深化を跡づけます。

近藤孝弘 著
税込4,510円/本体4,100円
A5判・上製・232頁
ISBN978-4-8158-0913-3 C3037
在庫有り


「朝日新聞」 [2018年9月15日付] から(評者:西崎文子氏)

戦後ヒロシマの記録と記憶【上下巻】
小倉馨のR. ユンク宛書簡

戦後ヒロシマの記録と記憶

若尾祐司・小倉桂子編『戦後ヒロシマの記録と記憶』(上下巻)が、「朝日新聞」(2018年9月15日付)読書欄で紹介されました。被爆後を生きた人々の物語 ——。「原爆市長」浜井信三の肉声、見出されていく原爆症と医師たちの葛藤、はたまた平和活動に身を投じた青年たちの歩みと心のひだから、公娼制や遊郭経営、闇市ややくざの抗争にいたるまで、戦後広島の再生の足どりを人々の息遣いとともに伝える第一級のドキュメント。

若尾祐司・小倉桂子 編
税込各2,970円/本体各2,700円
四六判・上製・上338頁+下348頁
ISBN 上:978-4-8158-0914-0 下:978-4-8158-0915-7
C3022
在庫有り


『ヒストリア』 [第269号、2018年8月] から(評者:吉村雅美氏)

絶海の碩学
近世日朝外交史研究

絶海の碩学

池内敏著『絶海の碩学』が、『ヒストリア』(第269号、2018年8月、大阪歴史学会)で紹介されました。近世日朝関係のルートは朝鮮通信使にとどまらない。その外交を最前線でささえた京都五山僧の役割と実像を、訳官使の往来、釜山倭館との関係、漂流民送還や詩文絵画・産品のやりとりなど、広い視野でとらえて日朝外政システムの全体像を解明、東アジア国際秩序の理解を大きく書き換えます。

池内 敏 著
税込7,480円/本体6,800円
A5判・上製・512頁
ISBN978-4-8158-0866-2 C3021
在庫有り


西日本新聞 [2018年9月1日付] から(評者:市川紘司氏)

〈モータウン〉のデザイン

〈モータウン〉のデザイン

堀田典裕著『〈モータウン〉のデザイン』が、「西日本新聞」(2018年9月1日付)読書欄で紹介されました。クルマと交通システムによって創り出された環境 —— 現代の〈モータウン〉はどのようなカタチをしているのか。自動車工場や住宅から、高速道路や物流ターミナル、レジャーセンターやショッピングモールまで、生産・居住・移動・消費の観点で車社会を捉え直し、環境デザインの可能性を問う力作。


堀田典裕 著
税込5,280円/本体4,800円
A5判・上製・424頁
ISBN978-4-8158-0910-2 C3052
在庫有り


『出版ニュース』 [2018年9月中旬号] から

胃袋の近代
食と人びとの日常史

歴史人名学序説

湯澤規子著『胃袋の近代』が、『出版ニュース』(2018年9月中旬号、出版ニュース社)で紹介されました。人びとは何をどのように食べて、空腹を満たしてきたのか。一膳飯屋、残飯屋、共同炊事など、都市の雑踏や工場の喧騒のなかで始まった外食の営みを、日々生きるための〈食〉の視点から活写、農村にもおよぶ広範な社会と経済の変化をとらえ、日本近代史を書き換えます。

湯澤規子 著
税込3,960円/本体3,600円
四六判・上製・354頁
ISBN978-4-8158-0916-4 C3021
在庫有り


『週刊読書人』 [2018年9月7日号、第3255号] から(評者:江原絢子氏)

胃袋の近代
食と人びとの日常史

歴史人名学序説

湯澤規子著『胃袋の近代』が、『週刊読書人』(2018年9月7日号、第3255号、読書人)で紹介されました。人びとは何をどのように食べて、空腹を満たしてきたのか。一膳飯屋、残飯屋、共同炊事など、都市の雑踏や工場の喧騒のなかで始まった外食の営みを、日々生きるための〈食〉の視点から活写、農村にもおよぶ広範な社会と経済の変化をとらえ、日本近代史を書き換えます。

湯澤規子 著
税込3,960円/本体3,600円
四六判・上製・354頁
ISBN978-4-8158-0916-4 C3021
在庫有り


『社会経済史学』 [第84巻第2号、2018年8月] から(評者:雲和広氏)

現代ロシア経済
資源・国家・企業統治

現代ロシア経済

安達祐子著『現代ロシア経済』が、『社会経済史学』(第84巻第2号、2018年8月、社会経済史学会)で紹介されました。ソ連解体からエリツィンを経てプーチン体制へ、未曾有の経済危機から新興国へと成長したロシア経済を、資源のみならず、独自のガバナンスの重要性に着目して包括的に叙述、移行経済におけるインフォーマルな国家・企業間関係の決定的意味を捉え、ロシア型資本主義の特質に迫ります。

安達祐子 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・424頁
ISBN978-4-8158-0828-0 C3033
在庫有り


『出版ニュース』 [2018年9月上旬号] から

戦後ヒロシマの記録と記憶【上下巻】
小倉馨のR. ユンク宛書簡

戦後ヒロシマの記録と記憶

若尾祐司・小倉桂子編『戦後ヒロシマの記録と記憶』(上下巻)が、『出版ニュース』(2018年9月上旬号、出版ニュース社)で紹介されました。被爆後を生きた人々の物語 ——。「原爆市長」浜井信三の肉声、見出されていく原爆症と医師たちの葛藤、はたまた平和活動に身を投じた青年たちの歩みと心のひだから、公娼制や遊郭経営、闇市ややくざの抗争にいたるまで、戦後広島の再生の足どりを人々の息遣いとともに伝える第一級のドキュメント。

“………… 〈原子力と隣り合わせの私たちが現在そして将来いかに振る舞うべきかを考えるうえでの〉貴重な手がかりとなる1冊だ。………… 小倉書簡には小倉自身によるインタビュー記事が大量に含まれている。この小倉書簡の最大の意義であるという。例えば地質学者で広島平和記念資料館の創立者長岡省吾、原田東岷や蜂谷道彦、於保源作などの医師、遊郭に関するその戦後復興の当事者三野基次……。「原爆市長」浜井信三へのインタビューはとりわけ注目される。また、三野基次へのインタビューは、進駐軍向け慰安施設の建設・運営の実態について、これまでほとんど明らかになっていない事実が、丹念に聞きとられているという。…………”(『出版ニュース』2018年9月上旬号、38頁から)

若尾祐司・小倉桂子 編
税込各2,970円/本体各2,700円
四六判・上製・上338頁+下348頁
ISBN 上:978-4-8158-0914-0 下:978-4-8158-0915-7
C3022
在庫有り


『都市問題』 [2018年9月号、第109巻第9号] から

胃袋の近代
食と人びとの日常史

歴史人名学序説

湯澤規子著『胃袋の近代』が、『都市問題』(2018年9月号、第109巻第9号、後藤・安田記念東京都市研究所)で紹介されました。人びとは何をどのように食べて、空腹を満たしてきたのか。一膳飯屋、残飯屋、共同炊事など、都市の雑踏や工場の喧騒のなかで始まった外食の営みを、日々生きるための〈食〉の視点から活写、農村にもおよぶ広範な社会と経済の変化をとらえ、日本近代史を書き換えます。

“………… 単純ゆえに人間に直結した著者の問題意識は、人と社会のあり方の反映である現代の食事情にも示唆をもたらしてくれる。”(『都市問題』2018年9月号、105頁から)

湯澤規子 著
税込3,960円/本体3,600円
四六判・上製・354頁
ISBN978-4-8158-0916-4 C3021
在庫有り


東京新聞・中日新聞 [2018年9月2日付] から

胃袋の近代
食と人びとの日常史

歴史人名学序説

湯澤規子著『胃袋の近代』が、「東京新聞・中日新聞」(2018年9月2日付)で紹介されました。人びとは何をどのように食べて、空腹を満たしてきたのか。一膳飯屋、残飯屋、共同炊事など、都市の雑踏や工場の喧騒のなかで始まった外食の営みを、日々生きるための〈食〉の視点から活写、農村にもおよぶ広範な社会と経済の変化をとらえ、日本近代史を書き換えます。

“………… 小さな物語を積み重ねることにより、身近すぎて記録されにくい「食べる」という経済活動の全体像を描く。”(「東京新聞・中日新聞」2018年9月2日付から)

湯澤規子 著
税込3,960円/本体3,600円
四六判・上製・354頁
ISBN978-4-8158-0916-4 C3021
在庫有り


河北新報 [2018年8月19日付] ほか4紙(評者:阿古真理氏)

胃袋の近代
食と人びとの日常史

歴史人名学序説

湯澤規子著『胃袋の近代』が、「河北新報」(2018年8月19日付)他4紙で紹介されました(山形新聞・神奈川新聞・神戸新聞・山陰中央新報:8月26日付、いずれも阿古真理氏評)。人びとは何をどのように食べて、空腹を満たしてきたのか。一膳飯屋、残飯屋、共同炊事など、都市の雑踏や工場の喧騒のなかで始まった外食の営みを、日々生きるための〈食〉の視点から活写、農村にもおよぶ広範な社会と経済の変化をとらえ、日本近代史を書き換えます。

湯澤規子 著
税込3,960円/本体3,600円
四六判・上製・354頁
ISBN978-4-8158-0916-4 C3021
在庫有り


『週刊読書人』 [2018年8月31日号、第3254号] から(評者:好井裕明氏)
“広島復興の「リアル」 「歴史」を見直すための第一級の資料”

戦後ヒロシマの記録と記憶【上下巻】
小倉馨のR. ユンク宛書簡

戦後ヒロシマの記録と記憶

若尾祐司・小倉桂子編『戦後ヒロシマの記録と記憶』(上下巻)が、『週刊読書人』(2018年8月31日号、第3254号、読書人)で紹介されました。被爆後を生きた人々の物語 ——。「原爆市長」浜井信三の肉声、見出されていく原爆症と医師たちの葛藤、はたまた平和活動に身を投じた青年たちの歩みと心のひだから、公娼制や遊郭経営、闇市ややくざの抗争にいたるまで、戦後広島の再生の足どりを人々の息遣いとともに伝える第一級のドキュメント。

“…………「被爆の記憶」を風化させず、反原水爆、反核の意味を「今、ここ」で私たちの日常に新たに注入していく運動の「現在」にとって、被爆後の広島の復興や運動を「歴史」として精確に見直していく作業は必須だ。本書は、この作業に確実にエネルギーを吹き込む第一級の資料であり優れた成果なのである。広島平和記念資料館地下の資料室に「禁帯出」として眠る膨大な資料が生き生きと新たに甦る契機となる作品なのである。”(『週刊読書人』第3254号、第4面から)

若尾祐司・小倉桂子 編
税込各2,970円/本体各2,700円
四六判・上製・上338頁+下348頁
ISBN 上:978-4-8158-0914-0 下:978-4-8158-0915-7
C3022
在庫有り


『唐代史研究』 [第21号、2018年8月] から(評者:倉本尚徳氏)

道教経典の形成と仏教

道教経典の形成と仏教

神塚淑子著『道教経典の形成と仏教』が、『唐代史研究』(第21号、2018年8月、唐代史研究会発行)で紹介されました。大宗教への飛躍と確立 ——。仏教伝来のインパクトを受け体系化する道教。中国固有の思想との相克のなか、融合はいかになされたのか。霊宝経から坐忘論まで、生み出された経典・儀礼・聖像等を通して、六朝隋唐時代におけるダイナミックな展開を描き出す労作。

神塚淑子 著
税込10,780円/本体9,800円
A5判・上製・596頁
ISBN978-4-8158-0885-3 C3014
在庫有り


『週刊文春』 [2018年8月30日号、第60巻第32号] から(評者:鹿島茂氏)
“家族人類学と歴史人名学のコラボレーション”

歴史人名学序説
中世から現在までのイベリア半島を中心に

歴史人名学序説

芝紘子著『歴史人名学序説』が、『週刊文春』(2018年8月30日号、第60巻第32号、文藝春秋)の「文春図書館」で紹介されました。名前に刻まれたヨーロッパ社会の軌跡 ——。家族・親族の結びつきやアイデンティティのあり方、封建制と家族・ジェンダーの関係、フロンティア社会と文化移転、キリスト教の浸透・教化など、人名という新たなプリズムを通して過去・現在の社会・心性を色鮮やかに浮かび上がらせます。

芝 紘子 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・308頁
ISBN978-4-8158-0912-6 C3022
在庫有り


『中国経済経営研究』 [第2巻第1号、2018年3月] から(評者:林幸司氏)

対中借款の政治経済史
「開発」から二十一ヵ条要求へ

対中借款の政治経済史

久保田裕次著『対中借款の政治経済史』が、『中国経済経営研究』(第2巻第1号、2018年3月、中国経済経営学会)で紹介されました。戦後ODAの淵源ともいうべき対中借款は、いかにして始まったのか。草創期にあたる日清戦後から第一次大戦期の展開を多角的にたどり、帝国主義的理解の限界をこえて、国際環境と中国側の主体性も踏まえた新たな実像を描き出します。開発と侵略の間を浮彫にする新鋭の成果。

久保田裕次 著
税込6,930円/本体6,300円
A5判・上製・372頁
ISBN978-4-8158-0856-3 C3021
在庫有り


東京新聞・中日新聞 [2018年8月19日付] から(評者:市川紘司氏)
“車と共に変わる建築、都市”

〈モータウン〉のデザイン

〈モータウン〉のデザイン

堀田典裕著『〈モータウン〉のデザイン』が、「東京新聞・中日新聞」(2018年8月19日付)読書欄で紹介されました。クルマと交通システムによって創り出された環境 —— 現代の〈モータウン〉はどのようなカタチをしているのか。自動車工場や住宅から、高速道路や物流ターミナル、レジャーセンターやショッピングモールまで、生産・居住・移動・消費の観点で車社会を捉え直し、環境デザインの可能性を問う力作。

堀田典裕 著
税込5,280円/本体4,800円
A5判・上製・424頁
ISBN978-4-8158-0910-2 C3052
在庫有り


北國新聞 [2018年8月4日付] ほか14紙(評者:阿古真理氏)

胃袋の近代
食と人びとの日常史

歴史人名学序説

湯澤規子著『胃袋の近代』が、「北國新聞」(2018年8月4日付)他14紙で紹介されました(福島民友:8月4日付、秋田魁新報・北日本新聞・熊本日日新聞・南日本新聞・琉球新報:8月5日付、福島民報・沖縄タイムス:8月11日付、東奥日報・岩手日報・新潟日報・山陽新聞・中国新聞・宮崎日日新聞:8月12日付、いずれも阿古真理氏評)。人びとは何をどのように食べて、空腹を満たしてきたのか。一膳飯屋、残飯屋、共同炊事など、都市の雑踏や工場の喧騒のなかで始まった外食の営みを、日々生きるための〈食〉の視点から活写、農村にもおよぶ広範な社会と経済の変化をとらえ、日本近代史を書き換えます。

湯澤規子 著
税込3,960円/本体3,600円
四六判・上製・354頁
ISBN978-4-8158-0916-4 C3021
在庫有り


『日本地球惑星科学連合ニュースレター(JGL)』 [第14巻第3号、2018年8月] から(評者:小屋口剛博氏)

地形現象のモデリング
海底から地球外天体まで

地形現象のモデリング

遠藤徳孝・小西哲郎ほか編『地形現象のモデリング』が、『日本地球惑星科学連合ニュースレター(JGL)』(第14巻第3号、2018年8月、日本地球惑星科学連合発行)で紹介されました。 河川・砂丘・柱状節理・クレーターなど、複雑な自然についてその本質を捉えモデル化するアプローチは、地球上はもとより他の惑星の地形に対してもたいへん有力である。本書はシミュレーションや縮小実験などの手法を通じて、地形の共通原理を探究します。

“…… 本書は、全体として自然現象のモデリングに関する有用な教科書となっている。本書では、各章の数理モデルやアナログ実験において、それぞれの研究者が緻密かつ慎重な議論を繰り広げている。モデルの世界では、現象の本質を捉えるために思い切った単純化が施され、その大胆さや軽妙な思考に目が奪われがちになる。しかしながら、本書は、複雑な自然現象の本質を捉える極意が別のところにあることを教えてくれる。
本書の読者は、地形現象に関する様々な例題を通して、モデリングによって本質を捉えるためには、多彩なパターンが発見的に観察され、それが博物学的にしっかり整理・分類されること、および、モデルという完全に制御された人為的システムの中で緻密な議論が積み上げられること、という2つの事実に裏打ちされていなければならないことを学ぶ。すなわち、観察される自然と制御可能なモデルの間合いの取り方が、「良いモデル」を立てる肝となる。本書では、様々な例題によって、この「自然とモデルの間合いの取り方」の極意を体得することができる。…… ”(『日本地球惑星科学連合ニュースレター(JGL)』第14巻第3号、p.12)

遠藤徳孝・小西哲郎・西森 拓・水口 毅・柳田達雄 編
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・288頁
ISBN978-4-8158-0887-7 C3044
在庫有り


毎日新聞 [2018年8月13日付] から
“『テレビ成長期の日本映画』刊行 新旧メディアの競争と共存 映画研究者・北浦寛之さんが歴史的検証”

テレビ成長期の日本映画
メディア間交渉のなかのドラマ

テレビ成長期の日本映画

『テレビ成長期の日本映画』の著者である北浦寛之先生のインタビューが、「毎日新聞」(2018年8月13日付、東京夕刊)に掲載されました。【書籍の内容】「テレビ vs 映画」を超えて ——。高度成長期、テレビの台頭で映画は「斜陽」を迎えたのか。テレビ向けフィルム映画の試みやお色気・やくざ映画の流行、ワイドスクリーンという新機軸、時代劇やメロドラマの変遷など、映像の新時代の幕開けを描き、現在につながる大転換の実像を明らかにする。

北浦寛之 著
税込5,280円/本体4,800円
A5判・上製・312頁
ISBN978-4-8158-0905-8 C3074
在庫有り


『季刊 経済理論』 [第55巻第2号、2018年7月] から(評者:薗田竜之介氏)

ポスト・ケインズ派経済学
マクロ経済学の革新を求めて

ポストケインズ派経済学

鍋島直樹著『ポスト・ケインズ派経済学』が、『季刊 経済理論』(第55巻2号、2018年7月、経済理論学会)で紹介されました。資本主義経済の不安定性を解明したミンスキーなど、近年あらためて注目を集めるポスト・ケインズ派。その核心をなす貨幣・金融理論および成長・分配理論の着想源や展開過程を解き明かし、最新の動向を踏まえて学派の全体像に迫るとともに、新自由主義に代わる経済政策を展望する挑戦の書。

鍋島直樹 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・352頁
ISBN978-4-8158-0862-4 C3033
在庫有り


「読売新聞」 [2018年8月7日付] 文化欄から
“宣教師の熱い思い 10年追う”

イエズス会士と普遍の帝国
在華宣教師による文明の翻訳

イエズス会士と普遍の帝国

『イエズス会士と普遍の帝国』の著者である新居洋子先生の、第35回「渋沢・クローデル賞本賞」受賞紹介記事が、「読売新聞」(2018年8月7日付)文化欄に掲載されました。【本書の内容】カトリック拡大のため東方に渡った宣教師らが、巨大な清朝に見出したものは何か。中国古来の世界像や学術は、キリスト教の教義や勃興する科学と結びつくのか。共通言語から統治体制や歴史編纂まで、新たな帝国像を描き出した18世紀のアミオを軸に、多言語史料から「文明の翻訳」の実相を捉える力作。

新居洋子 著
税込7,480円/本体6,800円
A5判・上製・414頁
ISBN978-4-8158-0889-1 C3022
在庫有り


『週刊エコノミスト』 [2018年8月14・21日合併号] から(評者:増山修氏)

胃袋の近代
食と人びとの日常史

胃袋の近代

湯澤規子著『胃袋の近代』が、『週刊エコノミスト』(2018年8月14・21日合併号)の特集「名編集者が選ぶ 目利きの本棚」で紹介されました。人びとは何をどのように食べて、空腹を満たしてきたのか。一膳飯屋、残飯屋、共同炊事など、都市の雑踏や工場の喧騒のなかで始まった外食の営みを、日々生きるための〈食〉の視点から活写、農村にもおよぶ広範な社会と経済の変化をとらえ、日本近代史を書き換えます。

湯澤規子 著
税込3,960円/本体3,600円
四六判・上製・354頁
ISBN978-4-8158-0916-4 C3021
在庫有り


毎日新聞 [2018年8月5日付] から(評者:松原隆一郎氏)
“職のたんなるネガではない胃袋の問題”

胃袋の近代
食と人びとの日常史

歴史人名学序説

湯澤規子著『胃袋の近代』が、「毎日新聞」(2018年8月5日付)読書欄で紹介されました。人びとは何をどのように食べて、空腹を満たしてきたのか。一膳飯屋、残飯屋、共同炊事など、都市の雑踏や工場の喧騒のなかで始まった外食の営みを、日々生きるための〈食〉の視点から活写、農村にもおよぶ広範な社会と経済の変化をとらえ、日本近代史を書き換えます。

湯澤規子 著
税込3,960円/本体3,600円
四六判・上製・354頁
ISBN978-4-8158-0916-4 C3021
在庫有り


『図書新聞』 [2018年8月11日号、第3363号] から(評者:羽鳥隆英氏)
“産業論と表象論を織り交ぜた視点 劇映画とテレビドラマの相関性”

テレビ成長期の日本映画
メディア間交渉のなかのドラマ

テレビ成長期の日本映画

北浦寛之著『テレビ成長期の日本映画』が、『図書新聞』(2018年8月11日号、第3363号、武久出版)で紹介されました。高度成長期、テレビの台頭で映画は「斜陽」を迎えたのか。テレビ向けフィルム映画の試みやお色気・やくざ映画の流行、ワイドスクリーンという新機軸、時代劇やメロドラマの変遷など、映像の新時代の幕開けを描き、現在につながる大転換の実像を明らかにします。

北浦寛之 著
税込5,280円/本体4,800円
A5判・上製・312頁
ISBN978-4-8158-0905-8 C3074
在庫有り


『週刊読書人』 [2018年7月27日号、第3249号、特集「2018年上半期の収穫から」] から

『週刊読書人』(2018年7月27日号、第3249号、読書人)の特集「2018年上半期の収穫から」で以下の図書が紹介されました。

【堀川貴司氏による紹介】
斎藤夏来 著
『五山僧がつなぐ列島史 —— 足利政権期の宗教と政治』

【立川孝一氏による紹介】
イヴァン・ジャブロンカ 著/真野倫平 訳
『歴史は現代文学である —— 社会科学のためのマニフェスト』

【長谷川一氏による紹介】
堀田典裕 著
『〈モータウン〉のデザイン』


『ソシオロジ』 [第63巻1号、2018年6月] から(評者:川北稔氏)

新版 変動社会の教師教育

新版変動社会の教師教育

今津孝次郎著『新版 変動社会の教師教育』が、『ソシオロジ』(第63巻1号、2018年6月、社会学研究会)で紹介されました。繰り返される制度改革を越えて——。変化の激しい世界における教師の役割は「やわらかい学校」の実現として捉えられる。同僚と協働し学校全体の改善へと向かう実践や、その省察を通した能力向上を軸とする、ゆるぎない視座から日本の現実を見つめ、生涯にわたる多元的な「教師教育」を基礎づけた決定版。

今津孝次郎 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・368頁
ISBN978-4-8158-0877-8 C3037
在庫有り


『中国経済経営研究』 [第2巻第1号、2018年3月] から(評者:大島一二氏)

産業化する中国農業
食料問題からアグリビジネスへ

産業化する中国農業

宝剣久俊著『産業化する中国農業』が、『中国経済経営研究』(第2巻第1号、2018年3月、中国経済経営学会)で紹介されました。製造業など工業の高度成長の陰で見過ごされてきた農業。しかしその経済発展を可能にしたのは、飢饉の経験を乗り越えて、厖大な人口への食料供給を実現した農業であった。龍頭企業の台頭など、アグリビジネスでも世界的地位を築きつつある中国農業の現状を、新たな視座で描き出します。

宝剣久俊 著
税込6,380円/本体5,800円
A5判・上製・276頁
ISBN978-4-8158-0886-0 C3033
在庫有り


『キネマ旬報』 [2018年8月上旬特別号、第1785号] から(評者:石飛徳樹氏)
“映画産業斜陽化の「内憂」と「外患」”

テレビ成長期の日本映画
メディア間交渉のなかのドラマ

テレビ成長期の日本映画

北浦寛之著『テレビ成長期の日本映画』が、『キネマ旬報』(2018年8月上旬特別号、第1785号、キネマ旬報社)で紹介されました。高度成長期、テレビの台頭で映画は「斜陽」を迎えたのか。テレビ向けフィルム映画の試みやお色気・やくざ映画の流行、ワイドスクリーンという新機軸、時代劇やメロドラマの変遷など、映像の新時代の幕開けを描き、現在につながる大転換の実像を明らかにします。

北浦寛之 著
税込5,280円/本体4,800円
A5判・上製・312頁
ISBN978-4-8158-0905-8 C3074
在庫有り


京都新聞 [2018年7月10日付] から
“映画とテレビ 多角的に考察 メディアの今後 考えるヒントに”

テレビ成長期の日本映画
メディア間交渉のなかのドラマ

テレビ成長期の日本映画

『テレビ成長期の日本映画』の著者である北浦寛之先生のインタビューが、「京都新聞」文化欄(2018年7月10日付)に掲載されました。【書籍の内容】「テレビ vs 映画」を超えて ——。高度成長期、テレビの台頭で映画は「斜陽」を迎えたのか。テレビ向けフィルム映画の試みやお色気・やくざ映画の流行、ワイドスクリーンという新機軸、時代劇やメロドラマの変遷など、映像の新時代の幕開けを描き、現在につながる大転換の実像を明らかにする。

北浦寛之 著
税込5,280円/本体4,800円
A5判・上製・312頁
ISBN978-4-8158-0905-8 C3074
在庫有り


読売新聞 [2018年7月15日付] から(評者:尾崎真理子氏)
“人々は満腹を夢見た”

胃袋の近代
食と人びとの日常史

歴史人名学序説

湯澤規子著『胃袋の近代』が、「読売新聞」(2018年7月15日付)読書欄で紹介されました。人びとは何をどのように食べて、空腹を満たしてきたのか。一膳飯屋、残飯屋、共同炊事など、都市の雑踏や工場の喧騒のなかで始まった外食の営みを、日々生きるための〈食〉の視点から活写、農村にもおよぶ広範な社会と経済の変化をとらえ、日本近代史を書き換えます。

湯澤規子 著
税込3,960円/本体3,600円
四六判・上製・354頁
ISBN978-4-8158-0916-4 C3021
在庫有り


『図書新聞』 [2018年7月21日号、第3360号] から(評者:小倉孝誠氏、澤田直氏)

歴史は現代文学である
社会科学のためのマニフェスト

歴史は現代文学である

イヴァン・ジャブロンカ著/真野倫平訳『歴史は現代文学である』が、『図書新聞』(2018年7月21日号、第3360号、武久出版)の「2018年上半期読書アンケート」で紹介されました。文学的ゆえに科学的? 真実と物語のあいだで揺れ動き、その意義を問われてきた歴史。ポストモダニズムの懐疑を乗り越えた後で、いかにして「歴史の論理」を立て直すことができるのか。自らの実践に基づき、社会科学と文学の手法を和解させ、歴史記述を刷新するための挑戦の書。『メタヒストリー』以後の新たな歴史論であり、好評既刊『私にはいなかった祖父母の歴史』の姉妹編。

小倉孝誠氏による書評:
「………… メディアの専制や社会の無関心と闘うためには、市民にうったえかける言葉によって書かれる社会科学の書物が必要だ、という主張が熱い。…………」(『図書新聞』2018年7月21日号、3面から)
澤田直氏による書評:
「………… 一級の歴史書は、一級の文学であってはいけないのか? この問いは、歴史だけでなく、人類学、民族=民俗学、さらには社会学や哲学においても立てられうる問いだろう。『私にはいなかった祖父母の歴史』で新境地を開いた気鋭の歴史学者の問いかけから、数多くの示唆と刺激を受けた。」(『図書新聞』2018年7月21日号、6面から)

イヴァン・ジャブロンカ 著
真野倫平 訳
税込4,950円/本体4,500円
A5判・上製・320頁
ISBN978-4-8158-0908-9 C3022
在庫有り


『出版ニュース』 [2018年7月中旬号] から

テレビ成長期の日本映画
メディア間交渉のなかのドラマ

テレビ成長期の日本映画

北浦寛之著『テレビ成長期の日本映画』が、『出版ニュース』(2018年7月中旬号、出版ニュース社)で紹介されました。高度成長期、テレビの台頭で映画は「斜陽」を迎えたのか。テレビ向けフィルム映画の試みやお色気・やくざ映画の流行、ワイドスクリーンという新機軸、時代劇やメロドラマの変遷など、映像の新時代の幕開けを描き、現在につながる大転換の実像を明らかにします。

北浦寛之 著
税込5,280円/本体4,800円
A5判・上製・312頁
ISBN978-4-8158-0905-8 C3074
在庫有り


『週刊読書人』 [2018年7月6日号、第3246号] から(評者:鷲谷花氏)
“映像メディア産業の現代史 綿密な資料調査と幅広い事例分析を通じて解明”

テレビ成長期の日本映画
メディア間交渉のなかのドラマ

テレビ成長期の日本映画

北浦寛之著『テレビ成長期の日本映画』が、『週刊読書人』(2018年7月6日号、第3246号、読書人)で紹介されました。高度成長期、テレビの台頭で映画は「斜陽」を迎えたのか。テレビ向けフィルム映画の試みやお色気・やくざ映画の流行、ワイドスクリーンという新機軸、時代劇やメロドラマの変遷など、映像の新時代の幕開けを描き、現在につながる大転換の実像を明らかにします。

北浦寛之 著
税込5,280円/本体4,800円
A5判・上製・312頁
ISBN978-4-8158-0905-8 C3074
在庫有り


読売新聞 [2018年7月8日付] から(評者:宮下志朗氏)
“歴史記述をめぐる挑戦”

歴史は現代文学である
社会科学のためのマニフェスト

私にはいなかった祖父母の歴史
ある調査

イヴァン・ジャブロンカ著/真野倫平訳『歴史は現代文学である』、イヴァン・ジャブロンカ著/田所光男訳『私にはいなかった祖父母の歴史』が、「読売新聞」(2018年7月8日付)読書欄で紹介されました。

【『歴史は現代文学である』】
イヴァン・ジャブロンカ 著
真野倫平 訳
税込4,950円/本体4,500円
A5判・上製・320頁
ISBN978-4-8158-0908-9 C3022
在庫有り

【『私にはいなかった祖父母の歴史』】
イヴァン・ジャブロンカ 著
田所光男 訳
税込3,960円/本体3,600円
四六判・上製・416頁
ISBN978-4-8158-0879-2 C3022
在庫有り


朝日新聞 [2018年7月7日付] から

歴史人名学序説
中世から現在までのイベリア半島を中心に

歴史人名学序説

芝紘子著『歴史人名学序説』が、「朝日新聞」(2018年7月7日付)読書欄で紹介されました。名前に刻まれたヨーロッパ社会の軌跡 ——。家族・親族の結びつきやアイデンティティのあり方、封建制と家族・ジェンダーの関係、フロンティア社会と文化移転、キリスト教の浸透・教化など、人名という新たなプリズムを通して過去・現在の社会・心性を色鮮やかに浮かび上がらせます。

芝 紘子 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・308頁
ISBN978-4-8158-0912-6 C3022
在庫有り


『PLAY GRAPH』 [2018年7月号、第54巻第7号] から
“秩序構築に向けた取り組みが業界を成長させてきた原動力”

パチンコ産業史
周縁経済から巨大市場へ

パチンコ産業史

『パチンコ産業史』の著者である韓載香先生のインタビューが、『PLAY GRAPH』(2018年7月号、第54巻第7号、プレイグラフ社)の「ピープルインタビュー」に掲載されました。【書籍の内容】戦前以来の縁日娯楽はなぜ、30兆円産業となりえたのか。見過ごされてきた周縁経済の躍動を、ホール、メーカー、規制の動向からダイナミックに捉え、「地下経済」論を超えた等身大の姿を浮き彫りにする。産業が存続可能となる条件を新たな視点で照射し、日本経済論の盲点に迫った初の通史。

韓 載香 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・436頁
ISBN978-4-8158-0898-3 C3033
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『LANDSCAPE DESIGN』 [第121号、2018年8月] から

〈モータウン〉のデザイン

モータウンのデザイン

堀田典裕著『〈モータウン〉のデザイン』が、『LANDSCAPE DESIGN』(第121号、2018年8月、マルモ出版)で紹介されました。クルマと交通システムによって創り出された環境 —— 現代の〈モータウン〉はどのようなカタチをしているのか。自動車工場や住宅から、高速道路や物流ターミナル、レジャーセンターやショッピングモールまで、生産・居住・移動・消費の観点で車社会を捉え直し、環境デザインの可能性を問う力作。

「………… 工場や住宅、レジャー施設からショッピングモールまで………身近な建築や施設のデザインも、そこに如何なる形で自動車が関わっているかを突き詰めるとまた新しい発見があることだろう。そこから、次世代の環境デザインのヒントを見出すこともできるはずだ。」(『LANDSCAPE DESIGN』第121号、p.123から)

堀田典裕 著
税込5,280円/本体4,800円
A5判・上製・424頁
ISBN978-4-8158-0910-2 C3052
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『CAR GRAPHIC』 [2018年8月号、第57巻第8号] から

〈モータウン〉のデザイン

モータウンのデザイン

堀田典裕著『〈モータウン〉のデザイン』が、『CAR GRAPHIC』(2018年8月号、第57巻第8号、カーグラフィック)で紹介されました。クルマと交通システムによって創り出された環境 —— 現代の〈モータウン〉はどのようなカタチをしているのか。自動車工場や住宅から、高速道路や物流ターミナル、レジャーセンターやショッピングモールまで、生産・居住・移動・消費の観点で車社会を捉え直し、環境デザインの可能性を問う力作。

堀田典裕 著
税込5,280円/本体4,800円
A5判・上製・424頁
ISBN978-4-8158-0910-2 C3052
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『日本史研究』 [第670号、2018年6月] から(評者:田代和生氏)

絶海の碩学
近世日朝外交史研究

絶海の碩学

池内敏著『絶海の碩学』が、『日本史研究』(第670号、2018年6月、日本史研究会)で紹介されました。近世日朝関係のルートは朝鮮通信使にとどまらない。その外交を最前線でささえた京都五山僧の役割と実像を、訳官使の往来、釜山倭館との関係、漂流民送還や詩文絵画・産品のやりとりなど、広い視野でとらえて日朝外政システムの全体像を解明、東アジア国際秩序の理解を大きく書き換えます。

池内 敏 著
税込7,480円/本体6,800円
A5判・上製・512頁
ISBN978-4-8158-0866-2 C3021
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『アジア経済』 [第59巻第2号、2018年6月号] から(評者:佐藤創氏)

帝国から開発援助へ
戦後アジア国際秩序と工業化

帝国から開発援助へ

秋田茂著『帝国から開発援助へ』が、『アジア経済』(第59巻第2号、2018年6月号、アジア経済研究所)で紹介されました。アジアの経済的再興を可能にしたものとは。コロンボ・プランなどイギリスの政策構想を手がかりに、先進国からの所得移転が果たした役割を、戦前以来の連続性のもとで解明、アジアの主体的対応も含めた戦後開発援助の新たな全体像を描き出し、グローバルヒストリーの新機軸を示します。

秋田 茂 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・248頁
ISBN978-4-8158-0865-5 C3022
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『フレグランスジャーナル』 [第46巻第6号、2018年6月号] から

歴史は現代文学である
社会科学のためのマニフェスト

歴史は現代文学である

イヴァン・ジャブロンカ著/真野倫平訳『歴史は現代文学である』が、『フレグランスジャーナル』(第46巻第6号、2018年6月号、フレグランスジャーナル社)で紹介されました。文学的ゆえに科学的? 真実と物語のあいだで揺れ動き、その意義を問われてきた歴史。ポストモダニズムの懐疑を乗り越えた後で、いかにして「歴史の論理」を立て直すことができるのか。自らの実践に基づき、社会科学と文学の手法を和解させ、歴史記述を刷新するための挑戦の書。『メタヒストリー』以後の新たな歴史論であり、好評既刊『私にはいなかった祖父母の歴史』の姉妹編。

イヴァン・ジャブロンカ 著
真野倫平 訳
税込4,950円/本体4,500円
A5判・上製・320頁
ISBN978-4-8158-0908-9 C3022
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「読売新聞」 [2018年6月17日付] から(評者:三浦瑠麗氏)
“残した功績の大きさ”

誤解された大統領
フーヴァーと総合安全保障構想

誤解された大統領

井口治夫著『誤解された大統領』が、「読売新聞」(2018年6月17日付)で紹介されました。大恐慌への対応を批判され、無能とされた大統領。しかし人道支援・環境保護などの先駆的政策は、今日狭く理解されがちな「人間の安全保障」の源流でもある。共和党右派、マッカーサー、アイゼンハワーなどの米国政治の群像を鮮やかに捉え、日本の占領政策にも新たな光を投げかけます。

井口治夫 著
税込6,380円/本体5,800円
A5判・上製・422頁
ISBN978-4-8158-0904-1 C3031
在庫有り


「日本経済新聞」 [2018年6月16日付] から(評者:小倉孝誠氏)
“「私」を組み込む語り方を提唱”

歴史は現代文学である
社会科学のためのマニフェスト

歴史は現代文学である

イヴァン・ジャブロンカ著/真野倫平訳『歴史は現代文学である』が、「日本経済新聞」(2018年6月16日付)で紹介されました。文学的ゆえに科学的? 真実と物語のあいだで揺れ動き、その意義を問われてきた歴史。ポストモダニズムの懐疑を乗り越えた後で、いかにして「歴史の論理」を立て直すことができるのか。自らの実践に基づき、社会科学と文学の手法を和解させ、歴史記述を刷新するための挑戦の書。『メタヒストリー』以後の新たな歴史論であり、好評既刊『私にはいなかった祖父母の歴史』の姉妹編。

イヴァン・ジャブロンカ 著
真野倫平 訳
税込4,950円/本体4,500円
A5判・上製・320頁
ISBN978-4-8158-0908-9 C3022
在庫有り


「朝日新聞」 [2018年6月16日付] から(評者:石原俊氏)

核密約から沖縄問題へ
小笠原返還の政治史

核密約から沖縄問題へ

真崎翔著『核密約から沖縄問題へ』が、「朝日新聞」(2018年6月16日付)読書欄の「ひもとく 小笠原返還50年」で紹介されました。小笠原返還は戦後日米関係の小さなエピソードではない。沖縄の基地問題に影を落としたその実像をアメリカの核戦略の変容を手がかりに解明、2つの返還と核密約の深い連関をトータルにとらえ、日米の非対称な交渉過程がもたらした沖縄問題の知られざる起源を照射する、気鋭の力作。

真崎 翔 著
税込4,950円/本体4,500円
A5判・上製・268頁
ISBN978-4-8158-0871-6 C3031
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『アメリカ研究』 [第52号、2018年5月] から (評者:小濵祥子氏)

幻の同盟(上下巻)
冷戦初期アメリカの中東政策

幻の同盟

小野沢透著『幻の同盟』(上下巻)が、『アメリカ研究』(第52号、2018年5月、アメリカ学会) で紹介されました。1950年代初頭、西側世界の同盟相手として中東は再発見された。盟友イギリスの思惑や、勃興するアラブ・ナショナリズムと交差しつつ、米国はいかにして中東政治への関与を深めていったのか。膨大な一次史料を読み解き、知られざる地域構想の運命を鮮やかに描き出した一大叙事詩。

小野沢 透 著
税込各6,600円/本体各6,000円
菊判・上製・上650頁+下614頁
ISBN 上: 978-4-8158-0829-7
    下: 978-4-8158-0830-3
C3022
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『出版ニュース』 [2018年6月上旬号] から

進化倫理学入門

進化倫理学入門

スコット・ジェイムズ著/児玉聡訳『進化倫理学入門』が、『出版ニュース』(2018年6月上旬号、出版ニュース社)で紹介されました。長い進化の過程で、人間はなぜ、どのように道徳感覚を手に入れたのか。進化で道徳を説明できるのなら、そもそも道徳理論など不要ではないのか。心理学や神経科学の最新の知見を交えてなされる活発な議論を一望。道徳とは、人間の本性とは何かを問うすべての人に向けた最良の入門書。

スコット・ジェイムズ 著
児玉 聡 訳
税込4,950円/本体4,500円
A5判・上製・336頁
ISBN978-4-8158-0896-9 C3012
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『洛北史学』 [第20号、2018年6月] から(評者:橘誠氏)

中国の誕生
東アジアの近代外交と国家形成

中国の誕生

岡本隆司著『中国の誕生』が、『洛北史学』(第20号、2018年6月、洛北史学会)で紹介されました。東アジア在来秩序を揺るがした明治日本の登場から、琉球、ヴェトナム、朝鮮、チベット、モンゴルへと続く属国・藩部の危機と再編を通して、現代中国の原型が浮かび上がる過程を詳述、万国公法などの翻訳概念の変容を手がかりに、誰も描きえなかった「中国」誕生の全体像に迫った渾身作。

岡本隆司 著
税込6,930円/本体6,300円
A5判・上製・562頁
ISBN978-4-8158-0860-0 C3022
在庫有り


『洛北史学』 [第20号、2018年6月] から(評者:渡辺千尋氏)

対中借款の政治経済史
「開発」から二十一ヵ条要求へ

対中借款の政治経済史

久保田裕次著『対中借款の政治経済史』が、『洛北史学』(第20号、2018年6月、洛北史学会)で紹介されました。戦後ODAの淵源ともいうべき対中借款は、いかにして始まったのか。草創期にあたる日清戦後から第一次大戦期の展開を多角的にたどり、帝国主義的理解の限界をこえて、国際環境と中国側の主体性も踏まえた新たな実像を描き出します。開発と侵略の間を浮彫にする新鋭の成果。

久保田裕次 著
税込6,930円/本体6,300円
A5判・上製・372頁
ISBN978-4-8158-0856-3 C3021
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「産経新聞」 [2018年6月3日付] から

誤解された大統領
フーヴァーと総合安全保障構想

誤解された大統領

井口治夫著『誤解された大統領』が、「産経新聞」(2018年6月3日付)で紹介されました。大恐慌への対応を批判され、無能とされた大統領。しかし人道支援・環境保護などの先駆的政策は、今日狭く理解されがちな「人間の安全保障」の源流でもある。共和党右派、マッカーサー、アイゼンハワーなどの米国政治の群像を鮮やかに捉え、日本の占領政策にも新たな光を投げかけます。

井口治夫 著
税込6,380円/本体5,800円
A5判・上製・422頁
ISBN978-4-8158-0904-1 C3031
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『社会経済史学』 [第84巻第1号、2018年5月] から(評者:國方敬司氏)

農の科学史
イギリス「所領知」の革新と制度化

農の科学史

並松信久著『農の科学史』が、『社会経済史学』(第84巻第1号、2018年5月、社会経済史学会)で紹介されました。ローカルな知は科学となるのか ——。農業は古来、多くの地域で主要産業であった。工業化が進む中、諸科学と葛藤しつつ「農学」を成立させていく多元的な知と制度の展開を、啓蒙時代から20世紀まで、イギリス社会の文脈で描きます。科学史と農業史を架橋し、間文化的な示唆を与える労作。

“…… 本書を貫くテーマは、農業現場から得られる所領知(経験知)と諸科学との葛藤である。イギリスでは所領知への信奉が強く農業技術の進展はあったものの、科学としての農学の確立は遅々として進まなかった。とはいえ農学は、所領知の蓄積・制度化と科学的研究の進展との交錯・緊張関係のなかで、19世紀末から20世紀初頭にかけて形成されたことを、膨大な文献・資料(注記が93頁にわたる)を動員して論じ切っている。この主題は、冒頭において指摘したように、これまでのわが国の研究では十分扱われてこなかったものである。本書は、科学的研究としての農学・・・・・・・・・・・の成立という新たな視点からの研究業績であり、イギリ農学史研究に大きく貢献するものである。……”(『社会経済史学』第84巻第1号、p.141)

並松信久 著
税込6,930円/本体6,300円
A5判・上製・480頁
ISBN978-4-8158-0853-2 C3061
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『日本歴史』 [第841号、2018年6月号] から

経済社会の歴史
生活からの経済史入門

経済社会の歴史

中西聡編『経済社会の歴史』が、『日本歴史』(第841号、2018年6月号、日本歴史学会)で紹介されました。家族、災害、健康、教育や娯楽、さらに森林やエネルギーなど、身近な生活環境を手がかりにして、経済社会の成り立ちをやさしく解説、消費や自然環境などの新たなテーマから、私たちの生活と経済の歴史の深いつながりを実感とともに学べる入門テキスト。

中西 聡 編
税込2,970円/本体2,700円
A5判・並製・348頁
ISBN978-4-8158-0893-8 C3033
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『出版ニュース』 [2018年5月中・下旬号] から

パチンコ産業史
周縁経済から巨大市場へ

パチンコ産業史

韓載香著『パチンコ産業史』が、『出版ニュース』(2018年5月中・下旬号、出版ニュース社)で紹介されました。戦前以来の縁日娯楽はなぜ、30兆円産業となりえたのか。見過ごされてきた周縁経済の躍動を、ホール、メーカー、規制の動向からダイナミックに捉え、「地下経済」論を超えた等身大の姿を浮き彫りにします。産業が存続可能となる条件を新たな視点で照射し、日本経済論の盲点に迫った初の通史。

韓 載香 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・436頁
ISBN978-4-8158-0898-3 C3033
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『図書新聞』 [第3353号、2018年6月2日付] から(評者:重富公生氏)
“なぜほかならぬイギリスで最初に産業革命が起きたのか”

世界史のなかの産業革命
資源・人的資本・グローバル経済

世界史のなかの産業革命

R.C.アレン著『世界史のなかの産業革命』(眞嶋史叙・中野忠・安元稔・湯沢威訳)が、『図書新聞』(第3353号、2018年6月2日付、武久出版)で紹介されました。中国やインド、大陸ヨーロッパではなく、イギリスで産業革命が起こり得たのはなぜか? 食事、健康などの生活水準をもとに、世界史的な視野でその起源を捉えなおし、エネルギーなどの自然環境が果たした役割も視野に、産業革命の新たな全体像を示した決定版。

R.C.アレン 著
眞嶋史叙・中野 忠・安元 稔・湯沢 威 訳
税込3,740円/本体3,400円
A5判・上製・380頁
ISBN978-4-8158-0894-5 C3033
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『大原社会問題研究所雑誌』 [第716号、2018年6月] から(評者:筒井淳也氏)

祖父母であること
戦後日本の人口・家族変動のなかで

祖父母であること

安藤究著『祖父母であること』が、『大原社会問題研究所雑誌』(第716号、2018年6月、法政大学大原社会問題研究所)で紹介されました。「お祖父さん/お祖母さん」は「お爺さん/お婆さん」ではない ——。少子化対策等の前提にもなっている、幼い孫の手をひくお年寄りという姿は、もはや当たり前ではない。急激な平均寿命の伸びや晩婚化、性別役割分業の変化などを通して、「祖父母であること」はどう変わってきたのか。ライフコースやジェンダーに着目し、そのリアルな「現在」をとらえます。

安藤 究 著
税込4,950円/本体4,500円
A5判・上製・272頁
ISBN978-4-8158-0882-2 C3036
在庫有り


『家族社会学研究』 [第30巻第1号、2018年4月] から(評者:佐藤友光子氏)

祖父母であること
戦後日本の人口・家族変動のなかで

祖父母であること

安藤究著『祖父母であること』が、『家族社会学研究』(第30巻第1号、2018年4月、日本家族社会学会)で紹介されました。「お祖父さん/お祖母さん」は「お爺さん/お婆さん」ではない ——。少子化対策等の前提にもなっている、幼い孫の手をひくお年寄りという姿は、もはや当たり前ではない。急激な平均寿命の伸びや晩婚化、性別役割分業の変化などを通して、「祖父母であること」はどう変わってきたのか。ライフコースやジェンダーに着目し、そのリアルな「現在」をとらえます。

安藤 究 著
税込4,950円/本体4,500円
A5判・上製・272頁
ISBN978-4-8158-0882-2 C3036
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『移民政策研究』 [第10号、2018年5月] から(評者:渡戸一郎氏)

移民受入の国際社会学
選別メカニズムの比較分析

移民受入の国際社会学

小井土彰宏編『移民受入の国際社会学』が、『移民政策研究』(第10号、2018年5月、移民政策学会)で紹介されました。誰を受け入れ、誰を排除するのか —— 移民受入をめぐる風景を一変させた政策と実態の変化を、古典的移民国、EU諸国、後発受入国の比較により鮮明に捉え、排除と包摂のメカニズムをトータルに示します。世界を震撼させる「移民問題」を冷静に考える確かな視点を得るために。

小井土彰宏 編
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・380頁
ISBN978-4-8158-0867-9 C3036
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「現代ビジネス」ウェブサイト [2018年5月18日付] から
“日本経済「1000年以上の成長記録」が覆す、歴史像と先入観”

経済成長の日本史
古代から近世の超長期GDP推計 730-1874

経済成長の日本史

『経済成長の日本史』の著者・高島正憲先生が、「現代ビジネス」に論考を寄稿されました(2018年5月18日付)。『経済成長の日本史』のなかで、より詳細な議論がなされています。【本書の内容】奈良時代~近代初頭にいたる列島経済の展開を一望、最貧国水準を抜け出し、1人あたりGDPが着実な上昇に転じていく過程を、利用可能な数値の精査と多様な文献の活用により、災害・飢饉・環境・都市化なども視野に解明。はじめて日本の超長期GDP推計を実現し、日本史の新たな扉を開く。

高島正憲 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・348頁
ISBN978-4-8158-0890-7 C3033
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『西洋史学論集』 [第55号、2018年3月] から(評者:徳橋曜氏)

訴える人びと
イタリア中世都市の司法と政治

訴える人びと

中谷惣著『訴える人びと』が、『西洋史学論集』(第55号、2018年3月、九州西洋史学会)で紹介されました。ネッロに地代の支払いを求めたチェッコーロ、重税の免除を願い出たヤコポ、ジョヴァンニ、トゥーリ………。私的な利害に突き動かされて法廷に立つ市井の人びとが、その訴えを通して秩序に息を吹き込み、正義と公共善の結びあいを絶えず更新していく動態を、未踏査の裁判記録から明らかにします。

中谷 惣 著
税込11,000円/本体10,000円
A5判・上製・530頁
ISBN978-4-8158-0851-8 C3022
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「朝日新聞」 [2018年5月12日付] から(評者:保阪正康氏)
“ニューディールの先鞭と評価”

誤解された大統領
フーヴァーと総合安全保障構想

誤解された大統領

井口治夫著『誤解された大統領』が、「朝日新聞」(2018年5月12日付)で紹介されました。大恐慌への対応を批判され、無能とされた大統領。しかし人道支援・環境保護などの先駆的政策は、今日狭く理解されがちな「人間の安全保障」の源流でもある。共和党右派、マッカーサー、アイゼンハワーなどの米国政治の群像を鮮やかに捉え、日本の占領政策にも新たな光を投げかけます。

井口治夫 著
税込6,380円/本体5,800円
A5判・上製・422頁
ISBN978-4-8158-0904-1 C3031
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『防衛学研究』 [第58号、2018年3月] から(評者:永田伸吾氏)

核密約から沖縄問題へ
小笠原返還の政治史

核密約から沖縄問題へ

真崎翔著『核密約から沖縄問題へ』が、『防衛学研究』(第58号、2018年3月、日本防衛学会)で紹介されました。小笠原返還は戦後日米関係の小さなエピソードではない。沖縄の基地問題に影を落としたその実像をアメリカの核戦略の変容を手がかりに解明、2つの返還と核密約の深い連関をトータルにとらえ、日米の非対称な交渉過程がもたらした沖縄問題の知られざる起源を照射する、気鋭の力作。

真崎 翔 著
税込4,950円/本体4,500円
A5判・上製・268頁
ISBN978-4-8158-0871-6 C3031
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『日経サイエンス』 [第48巻第6号、2018年6月号] から(評者:丸山敬氏)
“緻密な取材を通して綴るアルツハイマー病研究史”

アルツハイマー病の謎
認知症と老化の絡まり合い

アルツハイマー病の謎

マーガレット・ロック著/坂川雅子訳『アルツハイマー病の謎』が、『日経サイエンス』(第48巻第6号、2018年6月号、日経サイエンス社)で紹介されました。専門家たちとの対話を重ねる中で浮き彫りになった、ADという存在の曖昧さと、単一の病因を求めるモデルの限界。では、研究はどう進められるべきか。臨床診断の結果や遺伝的リスクはいかに理解されるべきか。患者や家族になされるべきことは何か。社会の高齢化にともなう不可避の難問と向き合う視座を与えます。

マーガレット・ロック 著
坂川雅子 訳
税込4,950円/本体4,500円
A5判・上製・462頁
ISBN978-4-8158-0897-6 C3047
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『週刊読書人』 [第3237号、2018年5月4日付] から(評者:北中淳子氏)
“老いの科学が人々の生活をどう変えるか 認知症の複雑さと「先制医療」の生み出す葛藤”

アルツハイマー病の謎
認知症と老化の絡まり合い

アルツハイマー病の謎

マーガレット・ロック著/坂川雅子訳『アルツハイマー病の謎』が、『週刊読書人』(第3237号、2018年5月4日付、読書人)で紹介されました。専門家たちとの対話を重ねる中で浮き彫りになった、ADという存在の曖昧さと、単一の病因を求めるモデルの限界。では、研究はどう進められるべきか。臨床診断の結果や遺伝的リスクはいかに理解されるべきか。患者や家族になされるべきことは何か。社会の高齢化にともなう不可避の難問と向き合う視座を与えます。

マーガレット・ロック 著
坂川雅子 訳
税込4,950円/本体4,500円
A5判・上製・462頁
ISBN978-4-8158-0897-6 C3047
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『教育学研究』 [第85巻第1号、2018年3月] から(評者:姫野完治氏)

新版 変動社会の教師教育

新版変動社会の教師教育

今津孝次郎著『新版 変動社会の教師教育』が、『教育学研究』(第85巻第1号、2018年3月、日本教育学会)で紹介されました。繰り返される制度改革を越えて——。変化の激しい世界における教師の役割は「やわらかい学校」の実現として捉えられる。同僚と協働し学校全体の改善へと向かう実践や、その省察を通した能力向上を軸とする、ゆるぎない視座から日本の現実を見つめ、生涯にわたる多元的な「教師教育」を基礎づけた決定版。

今津孝次郎 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・368頁
ISBN978-4-8158-0877-8 C3037
在庫有り


『日本史研究』 [668号、2018年4月] から(評者:白木沢旭児氏)

対中借款の政治経済史
「開発」から二十一ヵ条要求へ

対中借款の政治経済史

久保田裕次著『対中借款の政治経済史』が、『日本史研究』(668号、2018年4月、日本史研究会)で紹介されました。戦後ODAの淵源ともいうべき対中借款は、いかにして始まったのか。草創期にあたる日清戦後から第一次大戦期の展開を多角的にたどり、帝国主義的理解の限界をこえて、国際環境と中国側の主体性も踏まえた新たな実像を描き出す。開発と侵略の間を浮彫にする新鋭の成果。

久保田裕次 著
税込6,930円/本体6,300円
A5判・上製・372頁
ISBN978-4-8158-0856-3 C3021
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『図書新聞』 [第3350号、2018年5月5日付] から(評者:苅谷千尋氏)
“ある特定の代表を「適切」と見做す基準はどこか —— この問いに真正面から挑戦する”

代表の概念

代表の概念

ハンナ・ピトキン/早川誠訳『代表の概念』が、『図書新聞』(第3350号、2018年5月5日付、武久出版)で紹介されました。政治における代表とは何か。選挙で選ばれたことか、権威を有することか、説明責任を果たすことか、それとも国民の構成を反映していることか。「代表(representation)」の語義に立ち戻り、ホッブズの議論から自由主義まで、思想の土台より政治的代表の意味を徹底的に検討し、代表論の古典となった名著、待望の翻訳。

ハンナ・ピトキン 著
早川 誠 訳
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・426頁
ISBN978-4-8158-0892-1 C3031
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「日本経済新聞」 [2018年4月21日付] から

誤解された大統領
フーヴァーと総合安全保障構想

誤解された大統領

井口治夫著『誤解された大統領』が、「日本経済新聞」(2018年4月21日付)で紹介されました。大恐慌への対応を批判され、無能とされた大統領。しかし人道支援・環境保護などの先駆的政策は、今日狭く理解されがちな「人間の安全保障」の源流でもある。共和党右派、マッカーサー、アイゼンハワーなどの米国政治の群像を鮮やかに捉え、日本の占領政策にも新たな光を投げかけます。

「…………フーバー氏の足跡を通じ、第1次世界大戦から第2次世界大戦後までの米政治・外交の内幕が描かれており、歴史書としても参考になる。日米開戦に至る過程についても1章分を割き、克明に分析している。」(2018年4月21日付「日本経済新聞」書評欄から)

井口治夫 著
税込6,380円/本体5,800円
A5判・上製・422頁
ISBN978-4-8158-0904-1 C3031
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「愛媛新聞」 [2018年4月5日付] 他から
“パチンコ史を立体的に”

パチンコ産業史
周縁経済から巨大市場へ

パチンコ産業史

『パチンコ産業史』の著者・韓載香先生の紹介記事が、「愛媛新聞」(2018年4月5日付)ほか複数の地方紙に掲載されました。戦前以来の縁日娯楽はなぜ、30兆円産業となりえたのか。見過ごされてきた周縁経済の躍動を、ホール、メーカー、規制の動向からダイナミックに捉え、「地下経済」論を超えた等身大の姿を浮き彫りにします。産業が存続可能となる条件を新たな視点で照射し、日本経済論の盲点に迫った初の通史。

韓 載香 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・436頁
ISBN978-4-8158-0898-3 C3033
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『大原社会問題研究所雑誌』 [第715号、2018年5月] から(評者:相馬直子氏)

福祉のアジア
国際比較から政策構想へ

福祉のアジア

上村泰裕著『福祉のアジア』が、『大原社会問題研究所雑誌』(第715号、2018年5月、大原社会問題研究所)で紹介されました。グローバル時代の社会的基盤とは——。相互依存の深まる東アジアでは地域全体の福祉拡充が緊要となっている。福祉国家と企業福祉・家族福祉・ボランタリー福祉の関係をいかに結びなおすべきか。歴史も経済も多様な東アジア諸国間で国際協力は可能なのか。比較研究から新時代への提言を試みます。

上村泰裕 著
税込4,950円/本体4,500円
A5判・上製・272頁
ISBN978-4-8158-0813-6 C3036
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『アメリカ学会会報』 [第196号、2018年4月号] から(評者:高光佳絵氏)

人種戦争という寓話
黄禍論とアジア主義

人種戦争という寓話

廣部泉著『人種戦争という寓話』が、『アメリカ学会会報』(第196号、2018年4月号、アメリカ学会)で紹介されました。欧州発のアジア連合脅威論は、西海岸に押し寄せる移民への視線と結びつき、アメリカを「黄禍」の不安に陥れた。ジャーナリズムを介して増幅していく人種主義的言説は、鏡像たるアジア主義と作用し合い、日米関係にいかなる影響を及ぼしたのか。丹念な資料調査により描き出した力作。

廣部 泉 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・294頁
ISBN978-4-8158-0858-7 C3031
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『東洋史研究』 [第76巻第4号、2018年3月] から(評者:石田徹氏)

絶海の碩学
近世日朝外交史研究

絶海の碩学

池内敏著『絶海の碩学』が、『東洋史研究』(第76巻第4号、2018年3月、東洋史研究会)で紹介されました。近世日朝関係のルートは朝鮮通信使にとどまらない。その外交を最前線でささえた京都五山僧の役割と実像を、訳官使の往来、釜山倭館との関係、漂流民送還や詩文絵画・産品のやりとりなど、広い視野でとらえて日朝外政システムの全体像を解明、東アジア国際秩序の理解を大きく書き換えます。

池内 敏 著
税込7,480円/本体6,800円
A5判・上製・512頁
ISBN978-4-8158-0866-2 C3021
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『遊技通信』 [2018年4月号] から
“縁日娯楽がいかに巨大市場に発展したか 経済学の視点で産業の軌跡を検証する初の通史”

パチンコ産業史
周縁経済から巨大市場へ

パチンコ産業史

韓載香著『パチンコ産業史』が、『遊技通信』(2018年4月号、遊技通信社)で紹介されました。戦前以来の縁日娯楽はなぜ、30兆円産業となりえたのか。見過ごされてきた周縁経済の躍動を、ホール、メーカー、規制の動向からダイナミックに捉え、「地下経済」論を超えた等身大の姿を浮き彫りにします。産業が存続可能となる条件を新たな視点で照射し、日本経済論の盲点に迫った初の通史。

韓 載香 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・436頁
ISBN978-4-8158-0898-3 C3033
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『STUDIO VOICE』 [2018年3月号、第412巻] から(評者:山本貴光氏)

フィクションとは何か
ごっこ遊びと芸術

フィクションとは何か

ケンダル・ウォルトン著/田村均訳『フィクションとは何か』が、『STUDIO VOICE』(2018年3月号、第412巻、INFASパブリケーションズ)の特集「Documentary / Non-Fiction 見ようとすれば、見えるのか?」で紹介されました。ホラー映画を観れば恐怖を覚え、小説を読めば主人公に共感する —— しかし、そもそも私たちはなぜ虚構にすぎないものに感情を動かされるのか。絵画、文学、演劇、映画などの芸術作品から日常生活まで、虚構世界が私たちを魅了し、想像や行動を促す原理をトータルに解明するフィクション論の金字塔、待望の邦訳。

ケンダル・ウォルトン 著
田村 均 訳
税込7,040円/本体6,400円
A5判・上製・514頁
ISBN978-4-8158-0837-2 C3010
在庫有り


『週刊エコノミスト』 [第96巻第16号、2018年4月17日号] から(評者:橘川武郎氏)
“パチンコ企業の安定化と自立性が生んだ急成長”

パチンコ産業史
周縁経済から巨大市場へ

パチンコ産業史

韓載香著『パチンコ産業史』が、『週刊エコノミスト』(第96巻第16号、2018年4月17日号、毎日新聞出版)で紹介されました。戦前以来の縁日娯楽はなぜ、30兆円産業となりえたのか。見過ごされてきた周縁経済の躍動を、ホール、メーカー、規制の動向からダイナミックに捉え、「地下経済」論を超えた等身大の姿を浮き彫りにします。産業が存続可能となる条件を新たな視点で照射し、日本経済論の盲点に迫った初の通史。

韓 載香 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・436頁
ISBN978-4-8158-0898-3 C3033
在庫有り


『出版ニュース』 [2018年4月上旬号] から

代表の概念

代表の概念

ハンナ・ピトキン/早川誠訳『代表の概念』が、『出版ニュース』(2018年4月上旬号、出版ニュース社)で紹介されました。政治における代表とは何か。選挙で選ばれたことか、権威を有することか、説明責任を果たすことか、それとも国民の構成を反映していることか。「代表(representation)」の語義に立ち戻り、ホッブズの議論から自由主義まで、思想の土台より政治的代表の意味を徹底的に検討し、代表論の古典となった名著、待望の翻訳。

ハンナ・ピトキン 著
早川 誠 訳
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・426頁
ISBN978-4-8158-0892-1 C3031
在庫有り


CINRA.NET [2018年4月4日付] から
“テレビとの関係から日本映画の変遷を考察”

テレビ成長期の日本映画
メディア間交渉のなかのドラマ

テレビ成長期の日本映画

北浦寛之著『テレビ成長期の日本映画』が、CINRA.NET (2018年4月4日付)で紹介されました。「テレビ vs 映画」を超えて ——。高度成長期、テレビの台頭で映画は「斜陽」を迎えたのか。テレビ向けフィルム映画の試みやお色気・やくざ映画の流行、ワイドスクリーンという新機軸、時代劇やメロドラマの変遷など、映像の新時代の幕開けを描き、現在につながる大転換の実像を明らかにします。

北浦寛之 著
税込5,280円/本体4,800円
A5判・上製・312頁
ISBN978-4-8158-0905-8 C3074
在庫有り


「読売新聞」 [2018年4月1日付] から(評者:坂井豊貴氏)
“業界の秩序形成に注目”

パチンコ産業史
周縁経済から巨大市場へ

パチンコ産業史

韓載香著『パチンコ産業史』が、「読売新聞」(2018年4月1日付)で紹介されました。戦前以来の縁日娯楽はなぜ、30兆円産業となりえたのか。見過ごされてきた周縁経済の躍動を、ホール、メーカー、規制の動向からダイナミックに捉え、「地下経済」論を超えた等身大の姿を浮き彫りにします。産業が存続可能となる条件を新たな視点で照射し、日本経済論の盲点に迫った初の通史。

韓 載香 著
税込5,940円/本体5,400円
A5判・上製・436頁
ISBN978-4-8158-0898-3 C3033
在庫有り

年度別書評一覧

近刊案内

2024年4月16日出来予定

愛・セックス・結婚の哲学

R・ハルワニ 著
江口 聡・岡本慎平 監訳
A5判・上製・576頁
税込6,930円/本体6,300円
ISBN 978-4-8158-1154-9
Cコード 3010

2024年4月16日出来予定

在日フィリピン人社会

高畑 幸 著
A5判・上製・330頁
税込6,380円/本体5,800円
ISBN 978-4-8158-1153-2
Cコード 3036

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重版案内

2023年4~5月

2023年 春の一斉増刷

2024年1月19日出来

アメリカの人種主義(第2刷)

竹沢泰子 著
A5判・上製・516頁
税込4,950円/本体4,500円
ISBN 978-4-8158-1118-1
Cコード 3022

2023年12月22日出来

進化倫理学入門(第2刷)

スコット・ジェイムズ 著
児玉 聡 訳
A5判・上製・336頁
税込4,950円/本体4,500円
ISBN 978-4-8158-0896-9
Cコード 3012

2023年11月30日出来

派閥の中国政治(第2刷)

李 昊 著
A5判・上製・396頁
税込6,380円/本体5,800円
ISBN 978-4-8158-1131-0
Cコード 3031

2023年11月17日出来

消え去る立法者(第3刷)

王寺賢太 著
A5判・上製・532頁
税込6,930円/本体6,300円
ISBN 978-4-8158-1120-4
Cコード 3010

2023年10月27日出来

統計学を哲学する(第5刷)

大塚 淳 著
A5判・並製・248頁
税込3,520円/本体3,200円
ISBN 978-4-8158-1003-0
Cコード 3010

2023年10月23日出来

質的研究の考え方(第7刷)

大谷 尚 著
菊判・並製・416頁
税込3,850円/本体3,500円
ISBN 978-4-8158-0944-7
Cコード 3036

2023年8月28日出来

対華二十一ヵ条要求とは何だったのか(第4刷)

奈良岡聰智 著
A5判・上製・488頁
税込6,050円/本体5,500円
ISBN 978-4-8158-0805-1
Cコード 3021

2023年8月24日出来

世界史のなかの東南アジア【上巻】(第2刷)

アンソニー・リード 著
太田 淳・長田紀之 監訳
A5判・上製・398頁
税込3,960円/本体3,600円
ISBN 978-4-8158-1051-1
Cコード 3022

2023年8月21日出来

客観性(第4刷)

ロレイン・ダストン/ピーター・ギャリソン 著
瀬戸口明久・岡澤康浩・坂本邦暢・有賀暢迪 訳
A5判・上製・448頁
税込6,930円/本体6,300円
ISBN 978-4-8158-1033-7
Cコード 3010

2023年8月10日出来

宇宙機の熱設計(第3刷)

大西 晃 他編
B5判・上製・332頁
税込19,800円/本体18,000円
ISBN 978-4-8158-1042-9
Cコード 3053

2023年7月28日出来

中央銀行はお金を創造できるか(第2刷)

金井雄一 著
A5判・上製・234頁
税込5,940円/本体5,400円
ISBN 978-4-8158-1125-9
Cコード 3033

2023年6月21日出来

キュビスム芸術史(第2刷)

松井裕美 著
A5判・上製・692頁
税込7,480円/本体6,800円
ISBN 978-4-8158-0937-9
Cコード 3071

2023年6月15日出来

科学アカデミーと「有用な科学」(第3刷)

隠岐さや香 著
A5判・上製・528頁
税込8,140円/本体7,400円
ISBN 978-4-8158-0661-3
Cコード 3040

2023年5月25日出来

統計力学の形成(第3刷)

稲葉 肇 著
A5判・上製・378頁
税込6,930円/本体6,300円
ISBN 978-4-8158-1036-8
Cコード 3040

2023年5月24日出来

明代とは何か(第2刷)

岡本隆司 著
A5判・上製・324頁
税込4,950円/本体4,500円
ISBN 978-4-8158-1086-3
Cコード 3022

2023年5月12日出来

消え去る立法者(第2刷)

王寺賢太 著
A5判・上製・532頁
税込6,930円/本体6,300円
ISBN 978-4-8158-1120-4
Cコード 3010

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