書籍の内容
忘れられた植民地での居留地・治外法権廃止問題を手がかりに、帝国規模での法制度の創出過程とその全体像を初めて解明、国際秩序、地域主義、帝国主義の相克を法秩序の展開から捉えて、帝国の勃興と解体、さらに戦後日本の誕生に至る過程をも浮き彫りにした日本帝国史の画期的成果。
担当編集者より
本書は、これまで断片的にしか論じられてこなかった日本の植民地における法制度を、はじめて体系的・通史的に復元し、その膨大な成果をもとに、起伏に富む近代日本のあゆみを、一貫した視座で捉えなおした画期的な日本帝国史です。
日本帝国をめぐる記述が陥りがちなイデオロギー的な肯定論・否定論を超えて、法制度の客観的な展開過程に基づいて論じられる新しい日本帝国論は、その豊かな可能性と近代日本画抱えた問題点の双方を、これまでにない全く新しい視角から浮かび上がらせるとともに、新たに戦後への連続的過程への視野も拓いて、刺激的な論点を提示しております。法制史を軸としつつも、「一国史」的枠組みを超えて大きく東アジア地域史へと展開する意欲的な歴史叙述は、国際的な歴史共同研究をさらに促進しうる、新たな地平を拓くものとなるでしょう。
書籍の目次
第Ⅰ編 台湾の領有と住民の地位
第Ⅱ編 保護下韓国の条約改正と帝国法制―破綻した日韓の地域主義的
結合
第Ⅲ編 帝国法制の構造と展開
第Ⅳ編 帝国秩序としての日満特殊関係と満洲国国籍法の挫折
第Ⅴ編 大東亜広域秩序建設と日本帝国最後の再編
第Ⅵ編 帝国から国際関係へ―折りたたまれた帝国としての戦後日本


