内 容
イスラーム法の庭に立つ女性たち ——。財産、結婚・離婚から性暴力や殺人まで、裁判記録や契約文書のなかの隠れた声を聴き取り、根強いオリエンタリズムをこえて、オスマン社会における男女の庶民の生活と法の営みを鮮やかに描く。自らの権利や名誉を守るため、法廷に向かう人々はいかに行動したのか。
目 次
凡 例
序 章
1 研究史
2 史 料
3 時代・地理的背景
4 本書の構成
第1章 オスマン帝国の法廷と法廷文書
1 オスマン帝国の司法制度
2 オスマン帝国の法体系
3 法廷における手続き
4 法廷文書と法廷台帳
5 法廷文書の特徴と新しい視点
おわりに
第2章 財産権のジェンダー
1 遺産目録
2 遺産目録作成のバイアスとジェンダー
3 婚資の行方
4 遺産をめぐる紛争
おわりに
第3章 婚姻と婚約
1 婚姻契約と文書
2 女性自身による婚姻締結
3 女性の婚姻選択
4 婚約破棄
おわりに
第4章 離婚の諸相
1 タラーク離婚文書
2 フルウ離婚文書
3 フルウ離婚のプロセス
4 タラークとフルウの間で
5 執行権力の介入
おわりに
第5章 行方不明の夫と残された妻
1 シャーフィイー派という選択
2 思いやりのある夫
3 死亡の知らせに基づく婚姻解消
4 証言による死亡確定
5 オスマン社会のマルタン・ゲール
おわりに
第6章 性暴力を訴える
1 なぜハッヴァは法廷に出向いたのか
2 共同体における評判
3 執行権力への訴え
4 地域差
おわりに
第7章 恐怖と流産
1 法学上の諸説
2 法廷文書における流産
3 恐怖と流産
4 女性の暴力
おわりに —— 女性の生活世界
第8章 犯罪者としての女性
1 女性の犯罪
2 傷害事件
3 殺人事件
おわりに
終 章
あとがき
注
参考文献
索 引
関連書
『イスラーム世界研究マニュアル』 小杉 泰・林佳世子・東長 靖 編


