内 容
占星術、超能力研究、東洋医学、創造科学 ……… これらはなぜ「疑似科学」と言われるのだろうか。はたして疑似科学と科学の間に線は引けるのだろうか。科学のようで科学でない疑似科学を考察することを通して、「科学とは何か」を解き明かしてゆくユニークで真っ当な科学哲学入門。
目 次
序 章
第1章 科学の正しいやり方とは?
—— 創造科学論争を通して
1 創造科学のしぶとさ
2 帰納と反証
3 創造科学と進化論の比較
第2章 科学は昔から科学だったのか?
—— 占星術と天文学
1 占星術と科学の微妙な関係
2 蓄積的進歩からパラダイム論へ
3 科学の変化と疑似科学
第3章 目に見えないものも存在するのか?
—— 超能力研究から
1 超心理学とは何か?
2 科学的実在論と反実在論
3 超能力なんかなくても超心理学はできるのか?
第4章 科学と疑似科学と社会
—— 代替医療を題材に
1 代替医療と機械論的世界観
2 科学社会学と相対主義
3 合理主義からの相対主義批判と社会への影響
第5章 「程度」の問題
—— 信じやすさの心理学から確率・統計的思考法へ
1 信じやすさの心理学
2 統計的に有意とは?
3 「程度」思考の有用性
終 章
参考文献・ウェブサイト表
あとがき
索 引
書 評
『週刊読書人』(2003年12月26日号、特集「2003年回顧」、評者:横山輝雄氏)
著者の既刊書
『誇り高い技術者になろう[第2版]』 黒田光太郎・戸田山和久・伊勢田哲治 編
『科学技術をよく考える』 伊勢田哲治・戸田山和久・調 麻佐志・村上祐子 編
『精神医学の科学哲学』 レイチェル・クーパー 著/伊勢田哲治・村井俊哉 監訳
関連書
『専門知を再考する』 H・コリンズほか著/奥田太郎 監訳/和田 慈・清水右郷 訳