内 容
プロとして責任ある仕事をするために、何に配慮し、日々の仕事の中でどう行動すべきか、明快な指針を提示。ミクロからマクロまで具体的事例をもとに倫理的判断力を働かせるスキルを高める。公益通報者保護法や福島第一原発事故など最新の情報も盛り込んだ待望の新版。
執筆者一覧
(執筆順)
戸田山和久 (はじめに、1-2、3-1、おわりに)
伊勢田哲治 (1-1、2-3)
横山輝雄 (2-1)
齊藤了文 (2-2)
杉原桂太 (3-2)
黒田光太郎 (3-3)
松王政浩 (4-1)
瀬口昌久 (4-2)
奥田太郎 (4-3)
美濃 正 (4-4)
和田 肇 (5-1)
蔵田伸雄 (5-2)
大野波矢登 (5-3)
目 次
はじめに
第Ⅰ部 技術者になるとはどういうことか
1 誇り高い技術者とは
—— 具体例から学ぶ
1-1 多様なニーズに配慮する企業と技術者
—— LIXILの取り組み
1-2 環境への配慮を開発に活かした技術者
—— デンソーの取り組み
2 技術とは何か、技術者とはどういう人なのか
2-1 社会の中の技術
2-2 技術者とは何をする人か
2-3 プロフェッションとしての技術業
第Ⅱ部 技術者としての社会への責任
3 技術者は何に配慮するべきか
—— 小さな視点から大きな視点まで
3-1 身近な人たち
3-2 少し見えにくい人たち
3-3 かなり見えにくい人たち
4 技術者はどう行動するべきか
—— 社会の要求を解決するためのガイドライン
4-1 一般的な指針を個別の問題に加工する
4-2 設計の場面でどう行動するべきか
—— ユニバーサルデザインを中心に
4-3 人間関係と組織の中でどう行動するべきか
—— 内部告発についての考え方を中心に
4-4 社会全体に対してどう行動するべきか
—— 社会への説明責任を中心に
5 技術者の責任ある行動を社会はどうサポートするべきか
5-1 法の側面から見た技術者の権利と責任
5-2 企業の倫理と技術者の倫理
5-3 学協会と倫理綱領の役割
おわりに
索 引
【事例一覧】
事例1: ブラウンと新素材自転車の開発
事例2: ルメジャーとシティコープタワーの危機
事例3: ウェーラン・アソシエイツ社 対 ジャスロー・デンタル社事件
事例4: JR西日本福知山線脱線事故
事例5: 東海村・JCO臨界事故
事例6: 水俣病事件
事例7: ARE社公害輸出事件
事例8: インドネシア味の素事件
事例9: ボパールの化学プラント毒ガス事故
事例10: 作業時間の短縮
事例11: 原発点検記録改竄隠蔽事件
事例12: 雪印乳業集団食中毒事件
事例13: もんじゅナトリウム漏洩事故
事例14: 職務発明の対価請求事例
事例15: ギルベイン・ゴールド
事例16: バートにかかわる訴訟事件
著者の既刊書
『自由の余地』 ダニエル・C. デネット 著/戸田山和久 訳
『科学技術をよく考える』 伊勢田哲治・戸田山和久・調 麻佐志・村上祐子 編
関連書
『専門知を再考する』 H・コリンズほか著/奥田太郎 監訳/和田 慈・清水右郷 訳