内 容
東日本大震災と原発事故は、日本電力業のすがたを根底から変えてしまった。福島への補償から電源エネルギー構成の再編、10電力体制の終焉まで、政策と経営戦略の包括的検討により原発事故前後25年の実態を解明、真の課題のありかを特定し、電力業の歴史的再生へむけた道筋を示す。
目 次
序 章 歴史的転換への道
第1章 電力小売部分自由化の時代
—— 1995~2010年
第1節 頓挫した自由化
第2節 市場の飽和
第3節 電源開発の一巡
第4節 競争の限定性
第5節 ダイナミズム再生の頓挫
第2章 東京電力・福島第一原子力発電所事故と原子力安全・保安院
第1節 事故の概要
第2節 原子力安全・保安院をめぐる問題状況
第3節 保安院が認識していながら解決されなかった問題
第4節 保安院が認識していなかった問題
第5節 事故調査委員会も認識しなかった問題
第6節 原子力安全・保安院に対する全体的な評価
第3章 電力小売全面自由化の時代
—— 2011~2020年
第1節 小売全面自由化と発送電分離
第2節 節電と電化の交錯
第3節 電源構成の激変と政策の混迷
第4節 10電力体制の崩壊
第5節 ダイナミズムは再生するか
終 章 歴史的転換の先にあるもの
参照文献
参照Webサイト
あとがき
図表一覧
事項索引
組織・企業・人名索引
書 評
『経営史学』(第57巻第3号、2022年12月、評者:小堀聡氏)
『都市問題』(2021年7月号、第112号、評者:周郷万里菜氏)