内 容
ノヴァ・エフェクト後の哲学 ——。現代人が陥った精神的苦境の根本にあるものとは何か。「生きる意味」や「自分らしさ」の探求、スピリチュアルなものの流行は、「世俗化」といかに関係するのか。壮大な歴史的展望のもとに宗教・思想・哲学の曲折に満ちた展開を描き出す記念碑的大著、ついに邦訳。
著訳者紹介
(所属等は初版第1刷発行時のものです。)
【著 者】
チャールズ・テイラー
(Charles Taylor)
1931年、カナダ生まれ。オックスフォード大学にて博士号(哲学)取得。マギル大学などで教鞭をとり、現在、同大学名誉教授。政治哲学をはじめ、自己論・道徳論・言語論・宗教論などの分野において研究を積み重ねてきた哲学者であり、テンプルトン賞、京都賞などを受賞。本書『世俗の時代』(2007年)は、『ヘーゲル』(1975年)、『自我の源泉』(1989年)に続く第三の主著として位置づけられる。ほかの著作に、『今日の宗教の諸相』(2002年)、『実在論を立て直す』(共著、2015年)など。
【訳 者】
《監訳者》 千葉 眞(第13章)
《訳 者》 石川涼子(第12章)
梅川佳子(第14章)
高田宏史(第15~17章)
坪光生雄(第18~20章、エピローグ)
目 次
凡 例
第Ⅳ部 世俗化の物語
第12章 動員の時代
第13章 本来性の時代
第14章 今日の宗教
第Ⅴ部 信仰の条件
第15章 内在的枠組み
第16章 交差圧力
第17章 ディレンマ1
第18章 ディレンマ2
第19章 近代の不穏な前線
第20章 回 心
エピローグ 数多くの物語
訳者あとがき
注
索 引
【上巻目次】
はじめに
凡 例
序 章
第Ⅰ部 改革の仕事
第1章 信仰の防波堤
第2章 規律訓練社会の出現
第3章 大いなる脱埋め込み
第4章 近代の社会的想像
第5章 観念論の亡霊
第Ⅱ部 転換点
第6章 摂理に基づく理神論
第7章 非人格的秩序
第Ⅲ部 ノヴァ・エフェクト
第8章 近代の不安
第9章 時間の暗い深淵
第10章 広がる不信仰の
第11章 19世紀の軌跡
注
受 賞
書 評
『アステイオン』(96号、2022年5月、評者:島田英明氏)
『図書新聞』(2021年1月9日号、第3478号、評者:田中智彦氏)
読売新聞(2020年12月27日付、読書欄特集「読書委員が選ぶ『2020年の3冊』」、評者:苅部直氏)
『週刊読書人』(2020年9月18日号、第3357号、評者:福間聡氏)
『世俗の時代』
『世俗の時代』(上巻) チャールズ・テイラー 著/千葉 眞 監訳/木部尚志・山岡龍一・遠藤知子 訳
関連書
『自我の源泉』 チャールズ・テイラー 著/下川 潔・桜井 徹・田中智彦 訳
『チャールズ・テイラーの思想』 ルース・アビィ 著/梅川佳子 訳
『この生』 マーティン・ヘグルンド 著/宮﨑裕助・木内久美子・小田 透 訳
『マキァヴェリアン・モーメント』 J.G.A.ポーコック 著/田中秀夫・奥田 敬・森岡邦泰 訳
『アンチモダン』 アントワーヌ・コンパニョン 著/松澤和宏 監訳/鎌田隆行・宮川朗子・永田道弘・宮代康丈 訳