内 容
今や「国宝」的な古典芸能となっている歌舞伎は、かつては意欲的な新作劇を次々と上演していた。では戦時中の新作とはどのようなものだったのか。そして占領期の歌舞伎に何が起きたのか。英語圏における日本演劇研究の第一人者が、同時代を生きた歌舞伎の姿を初めて蘇らせる。永らく忘却されてきた歴史を掘り起こす労作、ついに邦訳。
著者紹介
ジェームズ・R・ブランドン
(James R. Brandon)
1927年生まれ。朝鮮戦争時に米軍の一員として日本を訪れ、歌舞伎に開眼。1955年にウィスコンシン大学にて博士号取得後、ハワイ大学教授として長く教鞭を執り、英語圏における日本演劇研究の第一人者として多数の歌舞伎作品を英訳・紹介した。主な編訳・編著に、Kabuki: Five Classic Plays,Kabuki Plays on Stage(共編、全4巻)、The Cambridge Guide to Asian Theatre などがある。1994年に旭日小綬章を受勲。2015年逝去。
目 次
序 章
第Ⅰ部 外国をめぐる歌舞伎の冒険(1931〜39年)
第1章 戦争への序曲
第2章 歌舞伎と満洲事変・上海事変(1931~34年)
第3章 歌舞伎と盧溝橋事件(1937~38年)
第4章 迫り来る嵐(1939年)
第Ⅱ部 勝利の果実(1940〜42年)
第5章 歌舞伎と皇紀二千六百年(1940年)
第6章 米英との対決(1941年)
第7章 頂点に立つ日本と歌舞伎(1942年)
第Ⅲ部 敗北と生存(1943〜45年)
第8章 歌舞伎と日本の「決戦」(1943年)
第9章 歌舞伎は贅沢(1944年)
第10章 苦悩の結末(1945年)
第11章 歌舞伎の戦争劇回顧(1945年8月)
第Ⅳ部 占領を生き延びた歌舞伎(1945〜47年)
第12章 古典歌舞伎の創造(1945~47年)
謝 辞
注
訳者解題
参考文献
索 引
書 評
『図書新聞』(第3716号、2025年12月20日号、特集「2025年下半期読書アンケート」、評者:川崎賢子氏)
関連書
『帝国のフロンティアをもとめて』 東 栄一郎 著/飯島真里子・今野裕子・佐原彩子・佃 陽子 訳





