内 容
政治学と経済学の間で専門分化が進む一方、今日の世界では、政治と経済がいっそう密接に結びついている。その広大な領域といかに向き合うのか ——。社会科学の古典や歴史的知見に学びつつ、大国間の角逐が激化する時代のエコノミック・ステートクラフトの動向も織り込んで改訂した決定版入門書。
目 次
新版への序
初版への序
第1章 政治、経済、国際関係
1 国際政治経済学とは何を検討する学問なのか
2 経済と経済学
3 政治と政治学
4 富と権力の交錯
5 グローバル市場と国民国家
6 国際政治経済を見る3つの視角
第2章 国際政治経済の史的概観
1 グローバル政治経済システムの登場と西洋近代
2 自由貿易の展開とイギリス
3 戦間期の国際経済秩序の混乱
4 パックス・アメリカーナの国際経済秩序
5 冷戦の終わりとグローバル化
6 グローバル化の夢と挫折
第3章 市場経済とその限界
1 経済的繁栄の条件
2 国際自由主義の論理
3 自由主義の限界
4 国際自由主義の条件 —— 覇権、理念、制度
5 国際貿易制度の変遷
6 国際通貨の制度
第4章 権力闘争の経済学
1 富と権力
2 経済的関与
3 経済援助
4 経済制裁
5 経済安全保障
6 武器生産と移転
第5章 社会構造と経済
1 搾取と支配の政治経済学の原型
2 開発論の展開
3 生態論
4 技術革新
5 脱工業社会
6 文化と経済発展
第6章 激化する大国間競争下のグローバル化
1 グローバル化の新局面
2 国際人口移動の政治経済学
3 安全保障貿易管理と感染症
4 グローバル・ガバナンス
5 地経学と新興技術
6 新興経済大国の国際秩序観
あとがき
資料一覧
索 引
関連書
『グローバル冷戦史』 O・A・ウェスタッド 著/佐々木雄太 監訳/小川浩之・益田 実・三須拓也・三宅康之・山本 健 訳
『グローバル開発史』 サラ・ロレンツィーニ 著/三須拓也・山本 健 訳