内 容
劇場閉鎖による危機を乗り越えて、その芝居は生き続けた ——。エリザベス時代から王政復古後まで、戯曲本の数や印刷された情報の変遷を網羅的に跡づけ、劇作家・出版者・観客・読者の多様な関係をふまえてシェイクスピアを歴史的に位置づける。演劇と出版をめぐる探究の到達点。
目 次
まえがき
序 章 シェイクスピア誕生以前のイギリスの演劇風土
第1章 劇作家の自己アイデンティティー意識と知名度
第2章 エリザベス時代・ジェイムズ時代
—— シェイクスピアの知名度とイギリス演劇(1)
第3章 清教徒革命(劇場閉鎖)の時代
—— シェイクスピアの知名度とイギリス演劇(2)
第4章 王政復古の時代とその後
—— シェイクスピアの知名度とイギリス演劇(3)
終 章 まとめ
付 録
資料1 1603年までに出版された戯曲の初版・再版・重版の扉に盛り込まれたインプリ
ント以外の情報
資料2 1604年から1642年までに出版された戯曲の初版・再版・重版の扉に盛り込まれ
た情報
資料3 劇場閉鎖期間中に出版された戯曲本とその作者、印刷者、出版者
資料4 王政復古から1700年までに出版された戯曲本とその作者、印刷者、出版者
資料5 1700年までの戯曲本にある肖像画
資料6 翻訳戯曲および翻案戯曲
資料7 1660-1700年間の上演の記録
資料8 1700年までのシェイクスピアに関する書店の広告
表と図版および複写許可への謝辞
引用文献とその略称
索 引
書 評
『図書新聞』(2023年9月9日号、第3606号、評者:佐々木和貴氏)