内 容
ヨーロッパ芸術の黄金時代はイメージや言葉をめぐる「論」の時代でもあった。新たな芸術観を切り拓いた重要テクストが今、原典からの翻訳によってよみがえる ——。下巻には、代表的な文学・音楽・演劇論から、コレクション論や図像論、遠近法論や比例論、さらには反芸術論までを収録。
訳者一覧
(作品順)
芳野 明 (17) 澤井繁男(25)
高橋健一 (18) 日向太郎(26)
村瀬有司 (19) 大愛崇晴(27)
伊藤拓真 (20) 上尾信也(28)
森 雅彦 (21) 青山忠申(29)
深草真由子(22) 杉山博昭(29)
榎本武文 (23) 三森のぞみ(30)
宮坂真紀 (24)
目 次
凡 例
コレクション論
17 マルカントニオ・ミキエル
美術品消息
図像論
18 ガブリエーレ・パレオッティ
聖俗画像論
インプレーサ論
19 パオロ・ジョーヴィオ
戦いと愛のインプレーサについての対話
遠近法論
20 ピエロ・デッラ・フランチェスカ
遠近法論(第一書)
比例論
21 ヴィンチェンツォ・ダンティ
完全比例論
俗語論
22 ピエトロ・ベンボ
俗語論(第一書)
修辞論
23 ロレンツォ・ヴァッラ
ラテン語の典雅(序文)
悲喜劇論
24 ジャンバッティスタ・ジラルディ・チンツィオ
悲劇と喜劇の創作をめぐる談話あるいは書簡
抒情詩論
25 ポンポニオ・トレッリ
抒情詩論(第七講)
叙事詩論
26 フランチェスコ・パトリーツィ
ルドヴィーコ・アリオスト擁護
音楽論
27 ジョゼッフォ・ザルリーノ
ハルモニア教程
28 ヴィンチェンツォ・ガリレイ
古代と当代の音楽についての対話
演劇論
29 スーズダリのアヴラアミイ
スーズダリのアヴラアミイの出立
反芸術論
30 ジローラモ・ベニヴィエーニ
カンツォーネ「来たれ,主がおられる」についての註解
扉図一覧
訳者一覧
【上巻目次】
解説 イタリア・ルネサンス芸術論(池上俊一)
美 学
1 ジョルダーノ・ブルーノ『紐帯一般について』
模倣論
2 ジュリオ・カミッロ『模倣について』
イデア論
3 フェデリコ・ズッカリ『画家・彫刻家・建築家のイデア』
理想都市論
4 アントニオ・フィラレーテ『建築論』(第二書)
建築論
5 セバスティアーノ・セルリオ『建築七書』(第四書)
庭園論
6 アゴスティーノ・デル・リッチョ『王の庭について』
色彩論
7 フルヴィオ・ペッレグリーノ・モラート『色彩の意味について』
絵画論
8 レオン・バッティスタ・アルベルティ『絵画論』
9 ジョヴァン・パオロ・ロマッツォ『絵画神殿のイデア』
彫刻論
10 ポンポニオ・ガウリコ『青銅の鋳造術について』(第一章)
パラゴーネ
11 フランチェスコ・ドーニ『素描論』(第六章)
工芸論(陶芸)
12 チプリアーノ・ピッコルパッソ『陶芸三書』(第一書)
工芸論(金銀細工)
13 ベンヴェヌート・チェッリーニ『金銀細工論』
印刷術・書体論
14 アルド・マヌーツィオ「関連史料」
芸術家自伝・伝記
15 ロレンツォ・ギベルティ『コンメンターリ』(第二書)
パトロン論
16 画家とパトロン「関連史料」
書評等
UTokyo BiblioPlaza(2023年3月3日公開、日向太郎先生による自著紹介)
『史学雑誌』(第131編第6号、2022年6月、評者:清野真惟氏)
『日伊文化研究』(第60号、2022年3月、評者:根占献一氏、加藤哲弘氏)
『原典 イタリア・ルネサンス芸術論』
『原典 イタリア・ルネサンス芸術論』【上巻】 池上俊一 監修