内 容
統合の進展とともに動揺する欧州。移民は増大し、ポスト国民国家の社会像も今なお明確ではない。排外主義や「帝国」化を回避しつつ、一国で完結しない民主主義をどのように発展させていくのか。シティズンシップ教育に託された困難な課題への挑戦と、歴史を背負った多様な姿を明らかにする。
執筆者一覧
(執筆順、*は編者)
*近藤孝弘 (序章、第6章)
坂本 昭 (第1章)
園山大祐 (第1章、第9章)
澤野由紀子 (第2章、第12章)
久野弘幸 (第3章)
北山夕華 (第4章)
鈴木規子 (第5章)
J・ユスティン (Janez Justin、第7章)
M・Č・ヴォグリンチッチ (Mitja Čepič Vogrinčič、第7章)
E・クレメンチッチ (Eva Klemenčič、第7章)
柿内真紀 (第8章)
見原礼子 (第10章)
伊藤亜希子 (第11章)
佐久間孝正 (補論)
書籍の目次
はじめに
関連地図
序 章 揺れる国家と市民性教育 (近藤孝弘)
第Ⅰ部 統合の中の教育と市民
第1章 ヨーロッパ教育の形成と発展過程 (坂本昭・園山大祐)
第2章 アクティブ・シティズンシップとヨーロッパ (澤野由紀子)
第3章 学校におけるヨーロッパ市民の育成 —— ドイツの事例から (久野弘幸)
第Ⅱ部 政治的市民の育成
第4章 イングランドの市民性教育 (北山夕華)
第5章 フランス共和制と市民の教育 (鈴木規子)
第6章 オーストリアにおける政治教育の導入 (近藤孝弘)
第7章 スロヴェニアの市民性教育 (J・ユスティン他)
第8章 ラトヴィアの言語政策と市民性教育 (柿内真紀)
第Ⅲ部 移民の包摂
第9章 フランスにおける移民教育の転換 (園山大祐)
第10章 オランダにおけるムスリム移民と市民性教育 (見原礼子)
第11章 ドイツにおける参加を通じた移民の統合 (伊藤亜希子)
第12章 スウェーデン民衆教育における市民性教育 (澤野由紀子)
補 論 日本における外国人と市民性教育の課題 (佐久間孝正)
あとがき
注
略号一覧
索 引