内 容
台頭するアジアの移民動向や、新たに浮上した移民と安全保障の問題、シティズンシップや文化、政治・経済をめぐる移民の新潮流を、定評ある叙述に増補して平易に解説。グローバルな視野で、ますます深まりゆく移民社会化の行方を見通した、もっともスタンダードな世界的概説書の最新版。
「国際移民の時代[第4版]ウェブサイト」
『国際移民の時代[第4版]』各章末の「もっと知りたい読者のための読書案内」のなかで、各章に関連のあるケースについて、より詳しく解説しています。
目 次
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第4版へのはしがき
ボックスおよび図表一覧
略語一覧
「国際移民の時代ウェブサイト」について
移民統計に関する覚書
第1章 序 論
1 グローバル移民の挑戦
2 現代の移民 —— 概観
3 グローバル・ガヴァナンスにおける移民
4 エスニシティの多様性、人種差別そして多文化主義
5 本書の目的と構成
第2章 移民理論
1 移民過程の説明
2 移民システムとネットワーク —— 学際的アプローチへの動き
3 移民から定住へ
4 国家と国民
5 シティズンシップ
6 結 論
第3章 グローバリゼーション・開発・移民
1 グローバリゼーション
2 社会変容
3 移民と開発
4 結 論
第4章 1945年以前の国際移民
1 植民地主義
2 工業化と1914年以前の北アメリカやオセアニアへの移民
3 ヨーロッパ大陸内での労働移民
4 両大戦間期
5 結 論
第5章 1945年以降のヨーロッパ、北アメリカ、オセアニアへの移民
1 高度成長期の移民
2 グローバル経済再編期の移民
3 西ヨーロッパにおける移民とマイノリティ
4 南ヨーロッパ
5 中央・東ヨーロッパ
6 ヨーロッパの変化しつつある人口構成
7 北アメリカとオセアニア
8 結 論
第6章 アジア・太平洋地域の移民
1 アジア移民の展開
2 アジア内部での労働移民
3 東アジア
4 東南アジア
5 移民送出国
6 高度な資格を有する移民と学生
7 難 民
8 結 論 —— アジア移民の展望
第7章 サブサハラアフリカ、中東・北アフリカ、ラテンアメリカの移民
1 サブサハラアフリカ —— 大陸内移動と大陸を越える移動
2 中東・北アフリカ —— 地政学的に重要な地域
3 ラテンアメリカとカリブ海 —— 移民受入から移民送出へ
4 結 論
第8章 国家と国際移民 —— 管理への探求
1 雇用者への制裁措置
2 合法化措置
3 短期滞在外国人労働者受入制度
4 難民と庇護
5 地域統合
6 「移民産業」
7 人間密輸業者と人身売買
8 結 論 —— 管理への探求は空想か、それとも信頼に足るものか
第9章 移民と安全保障
1 国際移民と安全保障の関係が再発見されたのはなぜか
2 国際移民と安全保障との強い関係
3 移民と移民系ムスリム国民と環大西洋地域の安全保障
4 移民、安全保障、そしてテロとの戦い
5 結 論 —— 国際移民の時代における移民と安全保障
第10章 労働市場のなかの移民とマイノリティ
1 先進諸国における労働需要
2 労働市場のなかの移民
3 移民受入国の経済と国内労働者への影響
4 新しい政治経済と労働構造の変化
5 結 論
第11章 ニューエスニック・マイノリティと社会
1 受 容 —— 移民はいかにして社会の一部となるのか
2 移民政策とマイノリティ形成
3 労働市場のなかの移民
4 居住分離、コミュニティ形成、そしてグローバル都市
5 社会政策
6 人種差別とマイノリティ
7 人種暴力
8 マイノリティとシティズンシップ
9 結 論 —— 統合への挑戦
第12章 移民と政治
1 故国と海外在住者
2 議会外での移民参加と政治代表
3 市民でない人々の参政権 —— グローバルな争点
4 移民とエスニック組織票
5 反移民運動と政党
6 移民政策策定過程の政治
7 結 論
第13章 結 論 —— 21世紀の移民と移動
1 グローバル移民とその移動性に対する未来の視点
2 国際協力とガヴァナンスの向上
3 非正規移民への対応
4 合法移民と統合
5 エスニックな多様性、社会変動と国民国家
文献一覧
監訳者あとがき
索 引