内 容
持続的経済成長はなぜヨーロッパで始まったのか? アジアとの対比による比較史的方法により、地理、気候、災害などの環境要因と、その影響下で成立した帝国、諸国家併存体制等の固有の政治システムの規定的役割を解明、経済史研究の中心問題に強いインパクトを与えた名著の翻訳。
著者紹介
エリック・ライオネル・ジョーンズ
(Eric Lionel Jones)
1936年イギリス生まれ。オーストラリア、ラ・トゥローブ大学教授を経て、現在メルボルン大学教授。1400-1800年のヨーロッパとアジアを比較したグローバル・ヒストリー、比較史、環境史の分野における野心的な試みである本書は、世界の歴史学界に大きな衝撃を与えた。本書の他に、『繰り返し発生する成長』(1988, L.Frost & C.Whiteとの共著)、『一巡する成長 —— 環太平洋経済史』(1993年)等がある。
(所属は刊行当時のものです。)
目 次
前書きと謝辞
第二版への序文
ユーラシア
第1章 環境および社会仮説
第2章 災害と資本蓄積
ヨーロッパ
第3章 技術進歩の流れ
第4章 地理上の発見と潜在的な領土
第5章 市場経済
第6章 諸国家併存体制
第7章 国民国家
世界
第8章 非ヨーロッパ世界
アジア
第9章 イスラムとオスマン帝国
第10章 インドとムガル帝国
第11章 中国と明清帝国
ユーラシア
第12章 要約と比較
訳者あとがき
追加参考文献
文 献
超長期ユーラシア経済史に関する参考文献および注
索 引
著訳者の既刊書
『経済成長の世界史』 E.L. ジョーンズ 著/天野雅敏 他訳
関連書
『近代世界の誕生』 C.A.ベイリ 著/平田雅博・吉田正広・細川道久 訳
『世界史のなかの産業革命』 R.C. アレン 著/眞嶋史叙・中野 忠・安元 稔・湯沢 威 訳
『知識経済の形成』 ジョエル・モキイア 著/長尾伸一 監訳/伊藤庄一 訳