内 容
中国共産党の公刊資料には含まれない台湾内務省の所有する秘密資料を駆使して1945年~49年の内戦期中国解放区の土地改革の実態とそれが実際に革命に寄与したのかどうか、そしてこの土地改革のやり方の中にこそ、その後の中国共産党政治の原型があることを実証的に明らかにする。
目 次
はしがき
序 章 農民革命の再検討
第1章 内戦期の概観 1945~49年
第1節 軍事情勢
第2節 権力の構造
第3節 村
第2章 ナショナリズムと土地改革 1942~45年
第1節 抗日統一戦線と農村革命
第2節 清算闘争
第3節 農村革命の実践
第4節 「左傾」の陥穽
第3章 土地改革への回帰 1945~46年春
第1節 「反奸清算」
第2節 政策転換の兆候
第3節 戦後8ヵ月の評価
第4章 五四指示 1946年春~47年初頭
第1節 不利な戦況と冷戦の分析
第2節 五四指示
第3節 すべての農民の「翻身」
第4節 地方の土地改革法令
第5節 均分への道
第6節 五四指示下の土地改革の評価
第5章 貧雇農路線 1947年夏~48年初頭
第1節 延安陥落
第2節 農村の政治状況の悲観的認識
第3節 全国土地会議
第4節 整党と急進主義
第6章 村における貧農路線 1947年末~48年春
第1節 「農民に告ぐる書」
第2節 「三査」と法規定
第3節 村の恐怖政治
第4節 貧農路線の意義
第7章 農村革命の終結 1948年春
第1節 是正への序曲
第2節 中農保護の原則
第3節 左傾による損失に認識
第4節 老区、半老区、新区の区別
第5節 絶対均分政策の放棄
第6節 急進主義の終息
終 章 土地と権力
第1節 農村革命の方法論について
第2節 土地改革の意義
人名索引