内 容
現在だけを見ていては中国はわからない。世界経済の中核であり続けたダイナミックな経済、しかし経済学の標準理論では歯が立たない。そのしくみを歴史から解き明かし、中国経済が今日抱える矛盾の由来をも示す。先史時代から改革開放までを一望する、わが国初の画期的通史。
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目 次
凡 例 —— 序にかえて
序 章 中国の経済と歴史
1 中国と「経済史」
2 舞台の設定 —— 中原と江南
3 場面の構成 —— 人口・聚落・階層
テーマ: 1 黄土 / 2 水利・治水 / 3 農業技術 / 4 漕運 /
5 救荒 / 6 馬政 / 7 遊牧国家の季節移動
第1章 先史時代~秦漢
—— 古代帝国の形成と分解(~3世紀)
1 文明の誕生と王権の形成(~前2000年紀)
2 邑制国家の統合(前17世紀~前5世紀)
3 中国本土の形成と拡大(前4世紀~前1世紀)
4 拡大の停頓から地方分立へ(前1世紀~後3世紀)
テーマ: 8 戸籍 / 9 度量衡の統一とその展開 / 10 徭役(漢
以前) / 11 塩鉄 / 12 貨幣(漢以前) / 13 均輸・平準 /
14 貨殖列伝と平準書と食貨志
第2章 魏晋南北朝~隋唐五代
—— 南北分立から南北分業へ(3~10世紀)
1 古代帝国の崩壊と江南経済の成立(魏晋~南朝)
2 南北経済の再結合(五胡北朝~唐前期)
3 「南北分業」の形成(唐中期~五代)
テーマ: 15 豪族と貴族 / 16 江南の開発と経済発展 / 17 田
制 / 18 唐代の会計 / 19 常平 / 20 和糴 / 21 両税法 /
22 ソグド商人と東西交易
第3章 宋遼金~元
—— 北方からの衝撃と経済重心の南遷(10~14世紀)
1 多国体制と経済社会の新展開 —— 契丹(遼)・北宋(10~12世紀)
2 加速する経済重心の南遷 —— 金・南宋(12~13世紀)
3 ユーラシア統合のなかの中国経済 —— モンゴル時代(13~14世紀)
テーマ: 23 銅銭(魏晋南北朝~清代) / 24 塩政(唐~元) /
25 佃戸 / 26 新法 / 27 紙幣 / 28 投下領 / 29 モンゴル
時代の東西交易
第4章 明 清
—— 伝統経済の形成と変遷(15~19世紀)
1 明朝の制度デザイン(14~15世紀)
2 転換の時代(15~16世紀)
3 明清交代(16~17世紀)
4 「盛世」(18世紀)
5 西洋近代との対峙(19世紀)
テーマ: 30 塩政(明以降) / 31 山西商人と徽州商人 / 32 行
会(行) / 33 銀銭二貨制 / 34 税・役からみた中国の国家と社
会 / 35 地丁銀 / 36 海禁と朝貢 / 37 互史 / 38 関税と海
関 / 39 釐金 / 40 買辦 / 41 国産アヘン / 42 アヘン禁止
運動と国際問題 / 43 移民と華僑 / 44 満洲の経済開発
第5章 近現代
—— 国民国家形成の試みと経済発展(20世紀~現代)
1 清末の近代化(20世紀初~1911年)
2 中華民国の成立(1912~1928年)
3 国民政府の統治(1928~1949年)
4 社会主義体制の形成(1949~1956年)
5 中国モデル社会主義の帰結(1956~1978年)
テーマ: 45 金融 / 46 近代的企業 / 47 経済統計 / 48 浙江
財閥 / 49 資源委員会と戦時動員 / 50 土地改革 / 51 重工業
/ 52 人民公社 / 53 三線建設 / 54 五小工業 / 55 郷鎮企業
/ 56 女性の教育と就労 / 57 香港 / 58 台湾の経済開発 / 59
日中経済関係の100年
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索 引
書 評
『週刊ダイヤモンド』(2014年12月27日・2015年1月3日新年合併特大号、評者: 武藤秀太郎 氏)
『中国経済研究』(第11巻第2号、2014年9月、評者:木越義則氏)