内 容
「東方見聞録」の名で知られるマルコ・ポーロの書『世界の記』は、時代の根本史料でありながら様々な版によって内容が大きく異なる。本書は、最も基本的なフランク-イタリア語版、セラダ手稿本、ラムージォ版という三つの版を全訳・対校し異同を示した世界で初めての試みであり、詳細な語注・解説とともに、あらゆる探究の確かな基盤となろう。
目 次
はじめに
凡例・文献
章対応表
「世界の記」訳・註
Ⅰ 序 章
Ⅱ 往 路
1 ライアスからホルムズ
2 ホルムズからカシュガル
3 カシュガルからカラコルム
4 カラコルムからシャンドゥ
Ⅲ グラン・カンとカンバルク大都
1 グラン・カン・クビライ
2 カンバルク大都
Ⅳ カタイとマンジ
1 内陸部
2 沿岸部
Ⅴ 帰 路
1 インディエ海・ジパング
2 インディエ
3 アフリカ・アラビア
Ⅵ アジア
1 大トゥルキエ (トルキスタン)
2 東タルタル人の国(イル・カン国)
3 北方の地
4 西タルタル人の国(キプチャク・カン国)
「世界の記」写本転記(抜粋)
解 説
A マルコ・ポーロ研究の歴史
付:写本解題
B 年次考
おわりに
受 賞
書 評
日本経済新聞(2019年2月14日付、文化欄カバーストーリー)