書籍の内容
歴史の転換点から全体像を冷静に捉える。—— 20世紀資本主義の生成と展開、成熟と終焉を、企業組織・国家システム・世界システムの三つの視角から整理し、その本質と限界を明快に描きだす通史。この巻では、主として19世紀末から第1次世界大戦までの時期、システムの出現を扱う。
書籍の目次
序 章 20世紀資本主義の歴史をどのように理解するか
第Ⅰ部 20世紀資本主義の出現
第1章 20世紀資本主義のブレイクスルー
第2章 大型企業体の生成
1 成立の条件
2 技術と企業組織
3 企業と経済社会 (1) —— 労働編成と管理組織
4 企業と経済社会 (2) —— 市場行動と金融システム
第3章 階級社会の解体と国家の社会的機能
1 19世紀階級社会の解体
2 社会改革と20世紀の構想
3 社会改革の開始 —— 福祉国家への道
第4章 20世紀世界システムの胎動
1 中心の機能分化
2 周辺工業化の進展
3 一次産品輸出地域の形成
第5章 多角的決済の世界システムと国際金本位制
1 20世紀初頭における多角的決済の世界システム
2 国際金本位制の歴史的性格
3 帝国主義時代と国際秩序の転換
おわりに
書評紹介
『歴史と経済』 (第227号、2015年4月、評者: 河合康夫 氏)
著者の他の書籍の紹介
『国際貿易と経済摩擦』 小川英次・藤瀬浩司・真継 隆・Th. ダムス 編
関連書籍の紹介
『資本主義世界経済Ⅰ』 I. ウォーラーステイン 著/藤瀬浩司・麻沼賢彦・金井雄一 訳
『資本主義世界経済Ⅱ』 I. ウォーラーステイン 著/日南田靜眞 監訳
『近代世界システム 1600~1750』 I. ウォーラーステイン 著/川北 稔 訳
『近代世界システム 1730~1840s』 I. ウォーラーステイン 著/川北 稔 訳
『ジェントルマン資本主義の帝国Ⅰ』 P.J.ケイン 他著/竹内幸雄・秋田 茂 訳