書籍の内容
今日 「世界標準」 になったとも言われるアメリカ経済思想の核心を、19世紀末から20世紀はじめの進化論、プラグマティズム、制度主義などの知的潮流に探り、自由主義における保守と革新のダイナミズムを軸に、イーリー、ヴェブレン、ミッチェル、コモンズらの制度変革の思想を描き出す。
書籍の目次
序 章 プラグマティズムと制度経済学の台頭
—— 進化論と新自由主義
1 はじめに
2 経済史的背景
3 社会経済思想
4 大学と大学院の拡充
5 経済学の動向
6 制度経済学の台頭
第1章 新学派の台頭と新自由主義
——アメリカ経済学会の成立と発展
1 はじめに
2 アメリカ経済学会とドイツ社会政策学会
3 「綱領」 から 「原理の声明」 へ : アメリカ経済学会の成立
4 「原理の声明」 の削除と学会の発展
5 思想史上における新学派の意義
第2章 T.B.ヴェブレンの進化論的経済学
1 はじめに
2 制度経済学と進化経済学
3 功利主義批判と制度進化の理論
4 社会進化の累積的構造と本能論
5 本能と突然変異 : 淘汰の累積的構造
6 新古典派経済学批判 : 科学とプラグマティズム
第3章 W.C.ミッチェルと制度経済学
1 はじめに
2 「知的運動」 としての制度経済学
3 ミッチェルの制度経済学 : シュンペーターの批判を手掛かりに
4 制度経済学と科学
5 ナイトにおける科学的方法と制度
6 制度経済学の多様化
第4章 J.R.コモンズにおける法と制度の経済学
1 はじめに
2 思想の形成過程
3 人為的淘汰 (選択) : 均衡・過程・制度
4 取引と制度経済学
5 法の進化と資本主義
6 政府 (国家) の役割
7 新自由主義とリーガル・リアリズム
8 管理された資本主義と自由
終 章 プラグマティズムの経済学
1 自由主義と新自由主義
2 制度主義 : 進化論とプラグマティズム
書評紹介
【日本経済新聞書評】
【信濃毎日新聞書評】