内 容
帝国の多様な歴史を貫く原理とは何か? 史上にあらわれた帝国群の存立構造とその核心を、グローバルヒストリー研究の潮流や国民国家形成との関連を踏まえて掴み出した、第一線の論者による最も確かな帝国論。
目 次
まえがき
第Ⅰ部 「帝国」の骨格
第1章 「帝国」とは何か ……………… 山本有造
第2章 帝国史の脈絡 ……………… 杉山正明
—— 歴史のなかのモデル化にむけて
第3章 「国民帝国論」の射程 ……………… 山室信一
第4章 近代国際経済秩序の形成と展開 ……………… 杉原 薫
—— 帝国・帝国主義・構造的権力
第Ⅱ部 「帝国」の諸相
第5章 「帝国」と「民族」……………… 王 柯
—— 中国における支配正当性の視線
第6章 複合君主制帝国 ……………… 山本 正
—— 近世西欧帝国としてのイギリス大西洋帝国
第7章 帝国的な構造的権力 ……………… 秋田 茂
—— イギリス帝国と国際秩序
第8章 大英帝国「自由貿易原則」とアジア・ネットワーク ……………… 籠谷直人
第Ⅲ部 「帝国」の解剖
第9章 帝国化する言語 ……………… 安田敏朗
—— 近代帝国がもたらしたもの
第10章 帝国の「不在」……………… 菊地 暁
—— 日本の植民地人類学をめぐる覚書
あとがき
索 引
書 評
『週刊東洋経済』(2016年8月13日・20日合併号、評者:水野和夫氏)