内 容
奢侈、見栄、スタイルへの配慮などに示される消費の本質を、自己顕示、社会的承認の獲得、優越性へのあくなき欲望などの「非合理的な」人間本性のなかに見出し、18世紀から現代にいたる顕示的消費論の丹念な跡付けを通じて、主流派経済学による消費分析の限界を提示した好著。
著者紹介
ロジャー・メイソン
(Roger Mason)
1940年生まれ。マンチェスター大学卒業後、シェフィールド大学を経て、現在、サルフォード大学の消費論の教授として活躍中。消費論や経済思想史の分野で数多くの論文を執筆しているほか、主な著書として Conspicuous Consumption: A Study of Exceptional Consumer Behaviour(1981)や Robert Giffen and The Giffen Paradox(1989)などがある。
目 次
序
第1章 新しき消費社会
第2章 ジョン・レーの奢侈的消費論
第3章 19世紀における経済学の潮流と奢侈的消費論
第4章 顕示的消費行動に対する新古典派的見解
第5章 ソースティン・ヴェブレンと金ピカ時代
第6章 変化への抵抗
第7章 需要の再考
—— 外部効果と相対所得仮説
第8章 消費理論と豊かさの経済学
第9章 新しい消費理論に向けて
第10章 展望
訳者あとがき
参考文献
事項索引
人名・書名索引