書籍紹介

自然科学

生命科学の実験デザイン[第4版]

G. D. ラクストン/N. コルグレイヴ 著  麻生一枝/南條郁子 訳

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価格 税込3,960円/本体3,600円
判型 A5判・並製
ページ数 318頁
発行年月日 2019年6月15日
在庫状況 在庫有り
ISBNコード 978-4-8158-0950-8
Cコード C3045

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内 容

バイオ・生態学・農学・医薬系など、生命を研究対象とするすべての実験分野に共通の考え方と方法を、具体的な事例とともにわかりやすく解説。初心者からエキスパートまで全実験家必読。「できる科学者の論文は、実験のデザインが美しい。本書はその秘訣集」—— 福岡伸一氏大推薦!

【本書第1章(前半部分)公開】


目 次

 はじめに
 第4版の謝辞

第1章 デザインはなぜ大切か
 1.1 実験デザインはなぜ必要か
 1.2 貧弱なデザインの害悪
    1.2.1 時間と金の無駄遣い
    1.2.2 倫理の問題
 1.3 実験デザインと統計解析法の関係
 1.4 良い実験デザインはなぜ特に生命科学者にとって重要なのか
    1.4.1 ランダムなばらつき
    1.4.2 交絡因子
    1.4.3 シンプソンのパラドックス
 1.5 被験体、実験単位、サンプル、そして専門用語
 まとめ

第2章 仮説を明確にする
 2.1 なぜ研究の焦点を定めるのか —— 問い、仮説、予測
    2.1.1 問いから仮説へ、仮説から実験デザインへ —— 具体例
    2.1.2 複数の仮説がある例
    2.1.3 そもそも(良い)アイデアはどうやって生まれるのか
 2.2 最強の証拠で仮説を検証する
    2.2.1 間接尺度
    2.2.2 可能な実験結果をすべて考慮する
    2.2.3 懐疑主義者を納得させる
 2.3 対照群
    2.3.1 対照群のタイプ
    2.3.2 対照群の効果をできる限り上げる工夫
    2.3.3 対照群への倫理的配慮について
    2.3.4 対照群がいらない場合
 2.4 予備研究と予備データの重要性
    2.4.1 解決の見込みのある問いかどうかを確かめる
    2.4.2 本番の実験で使う手法を確かめる
 まとめ

第3章 デザインの大枠を選ぶ
 3.1 実験操作か、それとも自然のばらつきか
    3.1.1 操作的方法と相関的方法のどちらでも取り組める仮説の例
    3.1.2 相関的研究の長所(と操作的研究の短所)
    3.1.3 操作的研究の長所(と相関的研究の短所)
    3.1.4 操作が不可能な場合もある
 3.2 野外か、それとも実験室か
 3.3 生体内か、それとも生体外か
 3.4 完璧な研究はない
 まとめ

第4章 個体間のばらつき、反復、サンプリング
 4.1 個体間のばらつきと実験デザインの基本原理
 4.2 反 復
 4.3 サンプルを選ぶ
    4.3.1 単純ランダムサンプリング
    4.3.2 母集団を代表するサンプルを選ぶことが大事
    4.3.3 層化サンプリング
    4.3.4 集塊サンプリング
    4.3.5 便宜的サンプリング
    4.3.6 自己選択
 まとめ

第5章 偽反復
 5.1 独立とはどういうことか、偽反復とは何か
 5.2 偽反復のよくある原因
    5.2.1 囲いの共有
    5.2.2 共通の環境
    5.2.3 血縁関係(類似の遺伝子)
    5.2.4 刺激の共有
    5.2.5 個体もまた環境の一部である
    5.2.6 時間を追ってとった測定の偽反復
    5.2.7 種間比較と偽反復
 5.3 非独立性に対処する
    5.3.1 反復体の非独立性は生物学的な問題である
 5.4 実際問題として反復ができなかったら
 5.5 偽反復、第三の変数、交絡変数
 5.6 コホート効果、交絡変数、横断的研究
 まとめ

第6章 サンプルサイズ、検出力、効果的なデザイン
 6.1 適切な数の反復体を選ぶ
    6.1.1 類似の先行研究にもとづく推測
    6.1.2 検出力分析
 6.2 実験の検出力に影響をあたえる要因
 6.3 計画している研究の検出力を知る
    6.3.1 効果量の見当をつける
    6.3.2 ばらつきはどれだけか
    6.3.3 実験デザイン
    6.3.4 反復体をいくつにするか
    6.3.5 仮想実験 —— 検出力の算出
 6.4 研究の検出力を上げる
    6.4.1 ランダムなばらつきを減らす
    6.4.2 デザインでばらつきに対処する
    6.4.3 効果量を上げる
    6.4.4 サンプルサイズを増やす前に、検出力を上げるための他のあらゆる
        方法を熟考する
 6.5 いくつかの異なる実験計画の検出力を比較する
 まとめ

第7章 最もシンプルな実験デザイン
     —— 1因子完全ランダム化デザイン

 7.1 1因子完全ランダム化デザイン
 7.2 ランダム化
    7.2.1 被験体をランダム化する
    7.2.2 研究の他の側面をランダム化する
    7.2.3 行き当たりばったりの割りふり
    7.2.4 バランス型の割りふり、アンバランス型の割りふり
 7.3 因子のレベルが2を超える場合
 7.4 完全ランダム化実験の長所と短所
 まとめ

第8章 複数の因子をもつ実験
     —— 複因子デザイン

 8.1 因子が2つ以上のランダム化デザイン
 8.2 相互作用
 8.3 レベルと因子の混同
 8.4 分割プロットデザイン(または分割ユニットデザイン)
 8.5 ラテン方格デザイン
 8.6 統計法について考える
 まとめ

第9章 完全ランダム化を超えて
     —— ブロックと共変数

 9.1 特定の変数でブロックを作るという考え方
 9.2 個体のもつ特徴や、空間や、時間でブロックを作る
 9.3 ブロック化の長所と短所
 9.4 ペアデザイン
 9.5 ブロックの大きさをどう選ぶか
 9.6 共変数
 9.7 共変数と因子の間の相互作用
 まとめ

第10章 被験体内デザイン
 10.1 被験体内デザインとは何か
 10.2 被験体内デザインの長所
 10.3 被験体内デザインの短所
    10.3.1 時期効果
    10.3.2 持ち越し効果
 10.4 同一個体をくり返し測定するのは、偽反復ではないのか
 10.5 いくつかの処理を含む被験体内実験は時間がかかる
 10.6 どういう処理列を使うべきか
 10.7 被験体内デザインとランダム化ブロックデザイン
 10.8 被験体内効果と被験体間効果が混ざった実験のデザイン
 まとめ

第11章 測 定
     —— 良質なデータをとるために

 11.1 較正 —— 計器のチェックと調整
 11.2 正確度と精度
    11.2.1 サブサンプリング —— 森を多くするか、木を多くするか
 11.3 感度と特異度
 11.4 観察者内変動
    11.4.1 何が問題なのか
    11.4.2 問題への取り組み
    11.4.3 くり返し性
    11.4.4 一貫性はあっても、一貫して間違っているかもしれない
 11.5 観察者間変動
    11.5.1 何が問題なのか
    11.5.2 問題への取り組み
 11.6 どう測定するかを決める
    11.6.1 カテゴリーを定義する
    11.6.2 連続変数をどこまで細かく測るか
    11.6.3 観察者バイアスと盲検化
    11.6.4 割り付けの秘匿
    11.6.5 床効果と天井効果
    11.6.6 観察者効果
 11.7 データ記録の落とし穴
    11.7.1 一度にあまり多くの種類の情報を記録しようとしない
    11.7.2 速記コードの注意点
    11.7.3 データを2セット以上持っておく
    11.7.4 実験手順をきちんと詳細に書き出す.詳細な野外ノートや研究ノート
        をつける
    11.7.5 働きすぎない
    11.7.6 コンピューターや自動データ採取システムをチェックする
 まとめ

 セルフチェック問題の解答例
 実験デザインのフローチャート
 参考文献
 訳者あとがき
 索 引


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