内 容
これは殺人捜査ではなく、生成の行為だ ——。スターリン主義、第二次世界大戦、ヨーロッパ・ユダヤ世界の破壊という20世紀の悲劇のなか、二人はどのように生きたのか。それを調べ、記すことの意味とは何か。革新的な歴史叙述により、アカデミー・フランセーズ・ギゾー賞、歴史書元老院賞、オーギュスタン・チエリー賞をトリプル受賞。『歴史は現代文学である』の姉妹編。
【イヴァン・ジャブロンカ 歴史書元老院賞 受賞講演】
本書で歴史書元老院賞を受賞したイヴァン・ジャブロンカ。その受賞講演を、著者の許諾を得て、訳者の田所光男先生に翻訳していただきました。以下のリンクからPDFでご覧いただけます。
【訳者インタビュー・読書案内】
訳者・田所光男先生に、この本の特徴や魅力、翻訳しながら意識していたこと、感じたことなどをざっくばらんに語っていただきました。本書の読書案内としてぜひご覧ください。(本書刊行記念フェアで配布したリーフレットにも掲載しております。)
【ALL REVIEWS】『西洋史学』書評(第265号、2018年6月、評者:福元健之氏)
著者紹介
イヴァン・ジャブロンカ
(Ivan Jablonka)
1973年生まれ。現在、パリ第13大学教授。本書によってアカデミー・フランセーズ・ギゾー賞、歴史書元老院賞、オーギュスタン・チエリー賞を受賞。ほかに、『歴史は現代文学である』(2014年。邦訳は真野倫平訳、名古屋大学出版会、2018年)、『レティシア』(2016年、メディシス賞、ル・モンド文学賞受賞)などがある。
目 次
1 自分の村のジャン・プチ=ポミェ
2 職業革命家
3 より「洗練された」反ユダヤ主義
4 私の家族のユダヤ人サン・パピェ
5 1939年秋、外国人たちは志願兵となる
6 僥倖の歯科医
7 一塊の丸裸にされた人間性
8 ニオイヒバの生垣に守られて
9 世界の向こう側へ
謝 辞
訳者あとがき
付属資料
注
用語解説
略語一覧
書 評
『みすず』(2023年1・2月合併号、読書アンケート特集、評者:上村忠男氏)
『みすず』(2022年1・2月合併号、読書アンケート特集、評者:犬塚元氏)
『みすず』(2020年1・2月合併号、読書アンケート特集、評者:上野千鶴子氏)
『西洋史学』(第265号、2018年6月、評者:福元健之氏)
毎日新聞(2017年12月10日付、特集「2017年 この3冊」、評者:岩間陽子氏)
『ふらんす』(第92巻第12号、2017年12月号、評者:小倉孝誠氏)
『週刊読書人』(第3209号、2017年10月6日付、評者:中村隆之氏)