内 容
古代と近現代を一望におさめ、歴史を見通すために好適な観測地点たる中世 —— 本書は、邦語を中心とする基本的文献を紹介しながら、研究を方向づけてきた問題意識の展開の中に位置づけることによって、研究の現在と読者を架橋するベーシックな研究入門である。
執筆者一覧
(50音順、*印は編者)
相澤 隆 河原 温 田北廣道
朝治啓三 熊野 聰 丹下 栄
*池上俊一 齊藤寛海 服部良久
池谷文夫 櫻井康人 早川良弥
井上浩一 薩摩秀登 林 邦夫
江川 溫 *佐藤彰一 藤井美男
大久保桂子 島田 勇 細川 滋
大黒俊二 甚野尚志 堀越宏一
大嶋 誠 鈴木広和 森田安一
大月康弘 関口武彦 山田雅彦
岡崎 敦 *高山 博 山辺規子
小田内 隆
目 次
増補改訂にあたって
はじめに
第Ⅰ部 テーマ別の諸問題
第1章 中世初期の世界
1 ゲルマン部族国家の法と国制
2 経済と社会
3 ラテン文化と民衆文化
第2章 封建社会
1 封建制と領主制
2 貴族と騎士
3 農民と職人の生活
第3章 中世国家論
1 帝国と王国
2 制度と統治組織
3 王権と象徴
第4章 家族と血縁の紐帯
1 家族と親族の構造
2 人口、女、子供
3 死者への記憶と追悼
第5章 都市社会の諸相
1 都市成立論
2 兄弟団 (コンフレリ) と相互扶助
3 病気と周縁集団
4 都市空間と社会の諸相
第6章 教会と修道院
1 初期の司教・修道士・修道院
2 教会と修道院組織の発展
3 教理の完成と教会政治
4 中世後期の教会政治と教理
第7章 宗教運動と想像界
1 十字軍運動
2 異端とその弾圧
3 驚異の世界
第8章 文化の位相
1 12世紀ルネサンスと大学
2 思想と芸術
3 技術と物質文化
第9章 市場と交換
1 市場地の形成と中世初期・盛期の交易
2 商人の系譜とその活動
3 手工業者とギルド
4 商業ネットワークと都市
第10章 中世後期の社会と文化
1 近世社会への展望
2 宗教改革とユマニスム
3 中世後期の民衆文化論
第Ⅱ部 国・地域別の諸問題
第11章 イングランド 他
1 イングランド
2 スコットランド
3 アイルランド
4 ウェールズ
第12章 フランス(含ベルギー)
1 フランス王国の誕生からカペー朝の終わりまで
2 ヴァロワ朝の登位から15世紀の末まで
3 ベルギー領域
第13章 ドイツ 他
1 ドイツとオランダ
2 オーストリア
3 スイス
第14章 スペインとポルトガル
第15章 イタリア
1 北イタリア
2 南イタリア
第16章 スカンディナヴィア(含アイスランド)
第17章 東ヨーロッパ
1 ハンガリー
2 ポーランドとチェコ
3 ロシア
第18章 ビザンツ帝国
1 政治
2 経済・社会・文化
文献一覧
関連書
『西洋近現代史研究入門[第3版]』 望田幸男・野村達朗・藤本和貴夫・川北 稔・若尾祐司・阿河雄二郎 編