書籍の内容
本書は、アダム・スミスの弟子にしてスコットランド啓蒙の到達点を示すともいえるジョン・ミラーの思想を解読することによって、文明史的視点に立つ法=統治の学問と、共和主義思想との緊密な統合の姿を明らかにし、その先駆的な仕事の全体像を初めて浮かび上がらせた労作である。
書籍の目次
目次:
序 章 忘れられた思想家ジョン・ミラー
第Ⅰ部 支配と自由の自然史――『階級区分の起源』
第1章 『階級区分の起源』の主題、方法、構成
第2章 女性の境遇の歴史
第3章 父権の歴史と子供の解放
第4章 封建社会の成立
第5章 絶対君主制と国民の自由
第6章 ミラーの奴隷解放論
第Ⅱ部 文明社会史としての国制史――『英国統治史論』
第7章 『英国統治史論』の概要とアングロ・サクスン社会
第8章 封建社会論=封建王国論
第9章 商業史とチューダー朝の統治史
第10章 スコットランドの統治史とステュアート家の即位
第11章 国王と議会の抗争の進行
第12章 名誉革命とその後の統治史
補 論 ミラーの統治論講義と市民法講義