書籍の内容
昆虫が変態する謎を追って、のべ三千万個の蛾の頭をすり潰し、数々の苦難の末に、 カイコの変態を司るホルモンの本体をついに突き止めた一人の科学者と、ともに研究 に携わった多くの人々―その解明にいたる道筋を、昆虫内分泌学の知見とともに記し た波瀾万丈の科学ドキュメント。
書籍の目次
目次:
序章 大磯で
第1章 生物学への志向、逡巡、そして一冊の書との出会い
第2章 大学院へ—研究テーマの模索
第3章 アメリカへの留学
第4章 カイコの脳ホルモン精製への出発
第5章 脳ホルモン活性の抽出の成功
第6章 精製の開始
第7章 再出発
第8章 東名・名東速達便
第9章 胸突き八丁
第10章 カイコの真正PTTH vs ボンビキシン
第11章 ボンビキシンの単離、構造決定
第12章 ボンビキシンの一次構造知見に基づいて進展した研究(I)
—抗ボンビキシンモノクローナル抗体を使っての研究
第13章 ボンビキシンの一次構造知見に基づいて進展した研究(II)
—遺伝子関連技術を使っての研究
第14章 カイコPTTHの精製、一次構造決定、及びその知見に基づいて進展した研究
終章