書籍紹介

アジア経済・イスラーム金融

現代イスラーム金融論

長岡慎介 著

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価格 4,800円
判型 A5判・上製
ページ数 258頁
刊行年月日 2011年
在庫状況 在庫有り
ISBNコード 978-4-8158-0658-3
Cコード C3033


書籍の内容

グローバル化するイスラーム金融の、初の本格的研究 —— 。金融システムや金融手法の今日的展開をふまえ、イスラーム金融の実践を世界観ごと外部から理解可能なロジックで分析。利子と利得の基準、流動性問題への対応、不確実性の扱い方などを通して、根底にある志向を把握し、近代資本主義との関係でその現代性を明らかにするとともに、経済史的な普遍性をも指し示す。


書籍の目次

序 章 現代イスラーム金融論にむけて

  1. 拡大するイスラーム金融
  2. 現代イスラーム金融論とは何か
     2-1. 近代イスラーム経済学を乗り越える
     2-2. 現代イスラーム金融論の視座と方法
  3. 本書について
     3-1. 構 成
     3-2. 利用資料
     3-3. 用 語

第1章 イスラーム金融の展開と金融システム

  1. イスラーム金融の展開
     1-1. イスラーム金融の先駆け (1960年代)
     1-2. 商業展開のはじまり (1970年代)
     1-3. 国際展開と金融システムのイスラーム化 (1980年代前半)
     1-4. 試練の時代 (1980年代後半~1990年代初め)
     1-5. 飛躍に向けたインフラの整備 (1990年代)
     1-6. グローバル化するイスラーム金融 (2000年代)

  2. イスラーム金融システムと金融手法
     2-1. ムダーラバ
     2-2. ムシャーラカ
     2-3. ムラーバハ
     2-4. イジャーラ
     2-5. サラムとイスティスナーウ
     2-6. カルド・ハサン
     2-7. ワディーア

第2章 リバー論の系譜

  1. はじめに

  2. 近代以前のリバー論
     2-1. クルアーンにおけるリバー
     2-2. スンナ派イスラーム法学におけるリバー概念の典拠
     2-3. スンナ派イスラーム法学におけるリバー論
     2-4. シーア派イスラーム法学におけるリバー論

  3. リバー概念の経済学
     3-1. リバー概念の体系化の目的
     3-2. リバー概念のネガティヴ・インパクト
     3-3. リバー概念のポジティヴ・インパクト

  4. 近代におけるリバー論の展開
     4-1. リバー概念と利子の邂逅
     4-2. リバー限定論におけるリバー概念と利子
     4-3. 利子=リバー論におけるリバー概念と利子

  5. おわりに

第3章 近代イスラーム経済学の展開

  1. はじめに

  2. 近代イスラーム経済学とは何か
     2-1. イスラームにおける「宗教」と「経済」
     2-2. イスラーム経済学の方法論的特色

  3. 近代イスラーム経済学のダイナミズム
     3-1. 近代イスラーム経済学の形成
     3-2. 近代イスラーム経済学の成立
     3-3. イスラーム金融の理念と現実をめぐるダイナミズム

  4. 近代イスラーム経済学の新展開
     4-1. 高度化・複雑化するイスラーム金融
     4-2. 「シャリーア・コンプライアンス」批判がひらく新地平
     4-3. 近代イスラーム経済学のコペルニクス的転回?

  5. おわりに

第4章 「認められる利得」と「禁じられる利子」のあいだ

  1. はじめに

  2. ムラーバハにおける利得と利子
     2-1. イスラーム銀行と「ムラーバハ・シンドローム」
     2-2. ムラーバハのイスラーム法学上の争点
     2-3. ムラーバハにおけるマークアップとリバー

  3. 初期スクークにおける利得と利子
     3-1. 初期スクークと「バイウ・ダイン」の問題
     3-2. 「バイウ・ダイン」とリバー

  4. 「利得」と「利子」の分水嶺

  5. おわりに

第5章 流動性問題はいかに解かれてきたか

  1. はじめに

  2. イスラーム金融に固有の流動性問題

  3. 二極時代の流動性手法の地域的多様性 (1990年代まで)
     3-1. マレーシアの取り組み : 金融機関の流動性管理手法の場合
     3-2. マレーシアの取り組み : 顧客への流動性提供手法の場合
     3-3. バイウ・イーナのレジティマシーをめぐる地域間論争

  4. グローバル化時代の新展開 (2000年代)
     4-1. コモディティ・ムラーバハとタワッルクの登場
     4-2. マレーシアの世界戦略とコモディティ・ムラーバハとタワッルクの台頭
     4-3. タワッルクのレジティマシーをめぐる超地域論争

  5. おわりに

第6章 偶然を飼い馴らす : ガラル概念と不確実性

  1. はじめに

  2. ガラル論の系譜
     2-1. 典拠とガラル概念
     2-2. 近代以前のイスラーム法学におけるガラル概念

  3. イスラーム金融とガラル概念
     3-1. 保険商品をめぐる現代ガラル論の展開
     3-2. 金融派生商品とガラル概念

  4. 不確実性とガラル概念
     4-1. ガラル概念の経済学
     4-2. ムダーラバからみたガラル概念

  5. おわりに

第7章 歴史のなかのイスラーム金融

  1. はじめに

  2. イスラームにおける独自の金融システム観
     2-1. 金融手法の是非をめぐる議論の枠組み
     2-2. 実物経済に埋め込まれた金融システム

  3. イスラーム金融からの金融史再考
     3-1. 近代以前のイスラーム世界の金融システム
     3-2. 金融システムの「大いなる分岐」

  4. イスラーム金融と現代
     4-1. イスラーム金融システムの現在的意匠
     4-2. 世界経済のなかのイスラーム金融
     4-3. イスラーム金融の安定性再考

  5. おわりに

略称・通称一覧

イスラーム金融で主に用いられるアラビア語用語一覧・表記対照表


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