著作権者の皆様へ――「Googleブック検索和解案」に関する御連絡
2009年7月24日
財団法人 名古屋大学出版会
皆様方には、平素より本会に御支援、御協力を賜りまして、深く御礼申し上げます。
さて、すでに和解管理者による新聞広告、各種メディア報道などよりお聞き及びかとは存じますが、Google社が提供する「Googleブック」が著作権侵害に あたるとして米国内で争われておりました訴訟が、2008年10月28日に和解合意に至り、和解案が公表されました。
この訴訟は、米国法制度上の集団訴訟と認定されたことから、著作権に関するベルヌ条約に加盟している(日本を含む)すべての国の著作権者および出版社 にも影響を及ぼすこととなりました。
和解案の詳細は、和解管理者のサイトhttp://www.googlebooksettlement.comにて公開されておりますが、この和解案に対して権利者がとり得る選択肢は、以下の5通りとなります。
(a)和解に参加することを拒否する(選択期限は2009年9月4日)
(b)和解に異議申し立てを行う(選択期限は2009年9月4日)
(c)和解に参加し、2011年4月5日までに特定の書籍をデータベースから削除する申し立てを行う
(d)和解に参加し、その後、表示使用から除外する申し立てを行う
(e)和解に参加し、Google社による使用をすべて認める
日本国外での訴訟に対し、(本会を含む)訴訟当事者ではない者が、期限内に和解に対して意思決定をしなければならないという事態そのものが、理不尽と言わざるをえません。本和解案の内容についても、Google社側の説明が当初非常に曖昧であったなど、様々な問題がありましたし、今も懸念がすべて払拭しきれたわけではありません。
しかしながら、本会としましては、和解に応じない(上記の選択肢のうち(a)(b))というのは、様々な条件を考慮しますと現実的な選択肢ではないと判断しております。むしろ、和解に参加しつつ、和解当事者として、必要に応じて様々な交渉を行っていく方向が、権利保障につながると考え、上記選択肢の (c)(d)(e)のいずれかより最善の選択をすべく準備を進めております。
上記選択肢の中でも、例えば(c)の「特定の書籍」の範囲や、(d)の「表示使用」についてどの書籍をどこまで限定的に認めるか、という件については、出版社側にかなりの選択権が認められており(当初はこのあたりの条件が明確でありませんでした)、様々な要因を考慮しながら、具体的対応を考えていく所存です。
今回の対応につきましては、出版社が独自に判断し得る問題であるとは決して考えておりませんが、すべての著者の皆様の御意見を伺うというのは困難であり、出版権設定契約により皆様から出版権者として御指定いただいております本会に対応を御一任いただきたく、お願い申し上げる次第です。
すでに皆様の中でGoogle社に対し和解拒否ないし異議申し立ての手続きをされている方、またはその予定をされている方は、お手数ですが本会までご一報いただければ幸甚に存じます。御連絡のない場合は、とりあえず本会にて対応を御一任いただいたと判断し、対応させていただきますので、何卒御了解のほどお願い申し上げます。
<本和解での通知・申し立ての期限>
2009年9月4日 和解参加拒否ないし和解異議申し立ての期限
2010年1月5日 解決金受け取りのための請求期限
2011年4月5日 データベースからの特定書籍の削除の申し立て期限
<お問い合わせ>
本件に関して、御不明な点や本会の対応についての御意見などがございましたら、出版時の担当者、もしくは本会編集部:神舘(こうだて)までお問い合わせ願います。
TEL 052-781-5027 E-mail:googleproblem@unp.nagoya-u.ac.jp

