書籍紹介

政治・社会・思想

信頼の政治理論

西山真司 著

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価格 8,800円
判型 A5判・上製
ページ数 726頁
刊行年月日 2019年
在庫状況 在庫有り
ISBNコード 978-4-8158-0960-7
Cコード C3031

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内 容

市民社会と国家を媒介する概念と見なされる「信頼」—— 良好な政治のミクロな指標として注目を集める一方、従来の信頼論が前提とする認識論やアプローチは深刻な問題を抱えている。ソーシャル・キャピタル論へ至る学説を乗り越えた先に、革新的な政治理論を導き出す気鋭の力作。


目 次

 はじめに
 凡 例

序 章 予備的考察
  第1節 政治学における信頼論の現状と課題
      1 信頼論の学際性と政治学
      2 既存の枠組みを「補完」するもの?
      3 政治学の有意性と規範的な政策論
  第2節 1960年代の政治文化論
      1 アーモンドによる政治理論としての政治文化論
      2 政治文化論と信頼論の連続性と差異
  第3節 本書における政治理論の地位
      1 科学としての政治学をめぐる論争
         —— フライヴァーグとレイテンの事例
      2 世界観としての政治理論
      3 政治理論における妥当性の問題
  第4節 本書における分析の進め方

  第Ⅰ部 政治文化論の再検討

第1章 学説史上の政治文化論とその問題構成
  第1節 政治文化論における問題構成の原基的な形態
      1 トクヴィルの習俗論
      2 バンフィールドのエートス論
  第2節 60年代型政治文化論の背景としての行動論政治学
  第3節 比較政治学の確立期における機能主義および文化論的アプローチ

第2章 初期・中期パーソンズの社会理論と文化概念
  第1節 パーソンズ理論の基本的モティーフ
        —— 主意主義的行為の理論へ
  第2節 中期パーソンズの社会理論
        —— 構造‐機能主義的システム理論と文化概念
      1 主意主義的行為の理論からシステム理論へ
      2 構造‐機能主義
      3 分析カテゴリーとしての文化概念と「中期」パーソンズ理論の性質

第3章 政治文化論の成立と衰退
  第1節 60年代型政治文化論の成立過程
      1 政治文化概念の誕生
         ——「比較政治システム」(1956年)論文
      2 機能主義的政治システム論
         ——「比較政治に向けた機能主義アプローチ」(1960年)
      3 政治文化論研究の金字塔
         —— アーモンドとヴァーバによる『市民文化』(1963年)
  第2節 60年代型政治文化論の衰退と理論的性格

第4章 新たな理論構築に向けた内在的契機と展望
  第1節 「意味」としての政治文化
      1 政治文化論における分岐と接合
         —— 合理的選択理論と解釈主義
      2 『市民文化』以降のアーモンド学派
      3 パーソンズ理論における「意味」と文化
  第2節 権力としての政治文化

 小括 第Ⅰ部の意義と第Ⅱ部での課題

  第Ⅱ部 信頼論の問題構成と理論的基礎

第5章 信頼論における問題構成の形成とその背景
  第1節 パットナムの『民主主義を機能させる』
  第2節 学説史のなかのパットナム
      1 『民主主義を機能させる』の方法論上の性格
      2 政治文化論から信頼論へ
         —— トクヴィル的な伝統の再解釈
  第3節 パットナムへの批判と国家/市民社会論
      1 パットナムの信頼論における “国家の不在”
      2 国家/市民社会論という問題構成の性質

第6章 信頼論の理論的基礎とその展開
  第1節 ソーシャル・キャピタル概念
      1 ソーシャル・キャピタル概念以前の『民主主義を機能させる』
      2 コールマンのソーシャル・キャピタル論
      3 ソーシャル・キャピタル論の構成要素
  第2節 1990年代以降の信頼論の諸形態
      1 対人間での信頼について
      2 信頼と信任の相互規定的な性質について
      3 ソーシャル・キャピタルが政治のあり方を左右する
      4 ソーシャル・キャピタルが経済成長を可能にする
      5 国家・制度に対する信任について
      6 政治制度への信任が経済成長を可能にする
      7 政治制度が対人間での信頼を可能にする
  第3節 ロスステインの信頼論と政治理論上の課題
      1 福祉国家と対人間での信頼
      2 パットナム批判と信頼を政治学的に説明すること
      3 「集合的記憶」—— 合理主義と文化主義のあいだ
      4 ロスステインにおける政治理論上の課題

 小括 第Ⅱ部の結論と第Ⅲ部に向けて

  第Ⅲ部 信頼研究のためのあらたな政治理論

第7章 理論的基礎に関するオルタナティヴ
  第1節 政治学内部でのあらたな潮流
      1 国家/市民社会論から日常性の政治へ
      2 制度論の変化と構成主義
  第2節 「意味」の系譜① ——- 現象学的社会理論
      1 現象学的社会学とその特徴
      2 現象学的社会理論から信頼論への知見
  第3節 「意味」の系譜② —— エスノメソドロジー
      1 現象学的社会理論からエスノメソドロジーへ
      2 エスノメソドロジーの方針
      3 エスノメソドロジーへの批判と応答
  第4節 日常言語学派と心の哲学
      1 ライルによる心身二元論への批判
      2 心の哲学と経験的な研究への指針
      3 社会科学研究における概念分析の地位――ウィンチを中心に

第8章 問題構成の再定式化
  第1節 第Ⅰ部および第Ⅱ部からの検討課題の引き継ぎ
      1 第Ⅰ部からの検討課題
      2 第Ⅱ部からの検討課題
  第2節 政治学における信頼論の展望と応用例
      1 ルーマン理論の利用について
      2 エスノグラフィーと政治学
      3 『支配のあいまいさ』

終 章 本書のまとめと意義

 あとがき
 註
 参考文献
 図表一覧
 索 引


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