書籍紹介

中国経済・開発経済学

開発経済学と現代中国

中兼和津次 著

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価格 3,800円
判型 A5判・上製
ページ数 306頁
刊行年月日 2012年
在庫状況 在庫有り
ISBNコード 978-4-8158-0710-8
Cコード C3033

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書籍の内容

中国は開発経済学で解けるのか —— 。未曾有の変貌をとげる現代中国を、社会科学の実験場とみなし、開発経済学のさまざまなモデルや仮説を準拠枠として、その 「発展」 の軌跡を検証する。はたして 「中国モデル」 は存在するのか。第一人者による透徹した中国経済論。


書籍の目次

序 章 中国経済の捉え方: 開発経済学的枠組みと視座
  はじめに
  1.経済発展または開発: 基本的概念と分析枠組み
  2.時期区分: 改革開放以前と以後
  3.実験場としての中国
  4.本書における開発モデル
  5.準拠枠としてのモデルと仮説
  6.実証方法について
  補論1 現代中国経済略史: 開発戦略の変遷過程

第1章 初期条件と歴史的文化的特性
  はじめに
  1.ガーシェンクロンの 「後進性の優位」 仮説
  2.制度の形成と進化: ノースの 「経路依存性」 論と速水の 「誘発的制度革新」 論
  3.2つの歴史的遺産: 1949年と1978年
  4.歴史的視野から見た現代中国の経済発展: 市場経済の発展
  5.文化論: ウェーバーの 「儒教論」 はなぜ間違っていたのか

第2章 成長モデルと構造変化
  はじめに
  1.ハロッド=ドーマー・モデル
  2.貯蓄率と成長: ロストウの段階論、中国の高貯蓄
  3.重工業化モデル: マハラノビス・モデルとフェリトマン=ドーマー・モデル
  4.成長会計モデルとチェネリーの標準パターン論: 中国への適用
  5.ペティ=クラークの法則、ホフマン法則と中国
  6.不均整成長論、ビッグプッシュ・モデルと計画経済
  7.内生的成長論と経済発展
  補論2 グレンジャーの因果分析
  補論3 重工業と軽工業

第3章 ルイス・モデルと中国の転換点
  はじめに
  1.転換点論争
  2.ルイス・モデルとレニス=フェイ・モデル
  3.過剰労働論再考: ヌルクセ型偽装失業とルイス型過剰労働
  4.日本、台湾、韓国における経験と中国
  5.都市農村分断と転換点
  6.郷鎮企業モデル
  7.ハリス=トダロ・モデルと中国における労働移動: 盲流から民工潮へ
  8.開発と都市化

第4章 外向型発展モデルと中国
  はじめに
  1.2つの開発戦略: 輸入代替と輸出主導
  2.貿易と交易条件: プレビッシュ=シンガー命題を中心に
  3.中国の貿易政策: 貿易の自由化とWTO加盟
  4.中国の新たな貿易レジーム: 特区と加工貿易
  5.外国直接投資の役割と決定要因
  6.成長、貿易、FDI のダイナミックス
  7.外資に対する評価

第5章 雁行形態論・キャッチアップ型工業化論とその限界
  はじめに
  1.雁行形態の3類型
  2.アジアの経験: 第1次輸入代替から第2次輸出代替へ
  3.雁行形態論と産業・技術の国際的伝播
  4.特化係数やRCA指数から見た雁行形態モデルと中国
  5.輸出財の技術集約度
  6.中国に 「雁行形態モデル」 は妥当するか
  7.キャッチアップ型工業化論の限界

第6章 人口転換と人口ボーナス
  はじめに
  1.人口と経済発展: マルサスの罠と低水準均衡の罠
  2.人口転換とは
  3.中国の人口構造の推移と特色
  4.人口ボーナスとは
  5.中国における人口ボーナス論
  6.高齢化が中国にもたらすもの
  7.人口規模と経済発展: 中国の経験

第7章 分配と貧困
  はじめに
  1.クズネッツ仮説とその妥当性
  2.中国における格差の構造と推移
  3.格差の決定因
  4.ウィリアムソン仮説と地域格差拡大・縮小のメカニズム
  5.中国における貧困水準の動きと貧困の構造
  6.格差と貧困をめぐるいくつかの問題
  補論4 ワハカ=ブラインダー (OB) 分解

第8章 人的資本と教育
  はじめに
  1.シュルツとベッカーの人的資本論
  2.教育のミンサー型収益率
  3.中国における人的資本の蓄積
  4.中国における教育の収益率とその効果
  5.教育の収益率のダイナミックス

第9章 環境クズネッツ曲線と中国の環境問題
  はじめに
  1.環境と経済発展
  2.環境クズネッツ曲線
  3.中国の経済発展と環境クズネッツ曲線
  4.中国における環境政策の変遷
  5.国際環境問題と中国の主張

第10章 開発独裁モデル: 中国における政府と市場の関係
  はじめに
  1.開発独裁とは、開発主義とは
  2.開発における国家・政府と市場
  3.東アジアにおける経験: アムスデンと村上泰亮
  4.中国の特殊性: 共産党と国民党の比較
  5.政治体制と成長: 民主主義、独裁と成長
  6.「開発」 の意味論: センの 「自由としての開発」 論と中国

終 章 中国の開発経験をどう見るか
  はじめに
  1.中国の開発経験: その開発経済学への貢献と示唆
  2.市場創生のダイナミズムと技術吸収
  3.「中国モデル」 再考
  4.「調和の取れた社会」、「科学的発展観」 と開発論
  5.「中所得 (国) の罠」 を超えて


訂正情報

本書141頁の図5-2のbに誤りがあり、正誤表を作成しました。以下より正誤表ファイルをダウンロードいただけます。


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