書籍紹介

芸術・書論

近代書史

石川九楊 著

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価格 18,000円
判型 A4判・上製函入
ページ数 776頁
刊行年月日 2009年
在庫状況 在庫有り
ISBNコード 978-4-8158-0600-2
Cコード C3071

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書籍の内容

第36回 「大佛次郎賞」 受賞作
すべては本書への助走だった。—— 東アジアの文化の根幹をなす 「書」 は、近代にいかなる軌跡をたどったのか? 日本の近代・現代の書の歴史を、 専門書道家だけでなく文学者や画家など知識人の書、生活者の日常書字や印刷文字までも含めて、表現された書の丹念な解読により初めて全体として 捉えた、石川九楊の絢爛たるライフワーク。
(内容見本あり。ご希望の方には郵送いたします。)

《推薦のことば》

前著『日本書史』はこちらから


担当編集者より

本書は、書と文字について洞察に富む著作を発表しつづけてきた書家の石川九楊氏が、ライフワークとして取り組み『中國書史』『日本書史』と書きついできた書史三部作の掉尾をかざる著作であり、その集大成をなすものです。著者自身、「後記」において述べていますように、本書は、日本の近代の書の歴史を、専門書家だけでなく、文学者など知識人の書跡や生活者の日常書字、あるいは活字までも含めて、初めて全体として捉え、いわば日本と東アジアの文明史的な転換を描き出すことに成功した、文字通りの力作です。副島種臣の書をめぐって粘り強い思考を展開した刮目の章から、立原道造の美しい詩稿についての軽妙洒脱な章まで、あるいは井上有一の書を扱う共感と葛藤に満ちた章から、丸文字にあざやかな分析を加えた卓抜な章まで、読者はこれまでにない幅の広さと奥行きを備えたスリリングな書史、われわれの時代の書の歴史をようやく手に入れたと申せましょう。


書籍の目次

序 章  書の終焉と再生   近代書史論

    Ⅰ 前 史

第1章 近代への序曲   良 寛
第2章 「彫り」と「距離」の近代性   大田垣蓮月
第3章 東アジアの雑炊   富岡鉄斎

    Ⅱ 近代政治家・企業家の書

第4章 明治初年の書体(スタイル)   西郷隆盛
第5章 明治の体臭   近代政治家の書
第6章 近代化の過程で喪ったスケール   近代企業家の書

    Ⅲ 近代書の起源

第7章 世界の構図   副島種臣
第8章 写生された文字   中林梧竹
第9章 睨む書と天馬空を行く書   副島種臣と中林梧竹

    Ⅳ 漢字の近代化

第10章 異文化の匂いと字画の分節   日下部鳴鶴
第11章 北碑の脱臼   巌谷一六
第12章 自娯する書   西川春洞
第13章 やさしさと思いやり   北方心泉
第14章 立体派風の書の誕生   前田黙鳳
第15章 鮮やかな近代的筆勢   犬養毅
第16章 なまなましい筆蝕のねじれ   渡辺沙鴎

    Ⅴ 平仮名と近代化

第17章 上代様と六朝書   小野鵞堂
第18章 平仮名の六朝書   尾上柴舟
第19章 「和」的様式美の変容   近代仮名書論

    Ⅵ 現代書の起源

第20章 「龍眠帖」――明治四十一年   中村不折
第21章 再構成された無機なる自然   河東碧梧桐
第22章 書の実験   伊藤観魚

    Ⅶ 近代知識人の書(一)

第23章 近代西欧と東アジアの摩擦   内藤湖南
第24章 最後の日本的文人の手紙   夏目漱石
第25章 碧梧桐と虚子の母胎   正岡子規
第26章 韜晦する東アジアの意地   宮島詠士
第27章 骨格を露わにする書   西田幾多郎
第28章 禅の思想と「京都学派」   西田幾多郎・久松真一・山内得立

    Ⅷ 近代画家の書

第29章 矛盾の造形   横山大観
第30章 平準への軌跡   川合玉堂

    Ⅸ 近代知識人の書(二)

第31章 声を伴った歌の姿   佐々木信綱
第32章 麗しさと率直さ   与謝野晶子
第33章 短歌の自註としての書   会津八一
第34章 和歌の心、洋詩の才   斎藤茂吉
第35章 通りすぎる形、吐き出す姿   種田山頭火
第36章 ことばと造形(かたち)のからみあい   高村光太郎(一)
第37章 淡々と描かれる書   吉井勇
第38章 書体(スタイル)と文体(スタイル)   岡本かの子
第39章 片仮名の書   久保田万太郎
第40章 作者のスタイルの投影   吉野秀雄

    Ⅹ 近代・現代の肉筆と印刷

第41章 近代の言葉に捨てられて   近代知識人の肉筆
第42章 消えていく文字のたたずまい   近代知識人の手紙
第43章 ペン字書史の始まり   石川啄木
第44章 ペン書きの書体(スタイル)   高村光太郎(二)
第45章 ゆれる言葉の姿   宮沢賢治
第46章 筆跡の美学   立原道造
第47章 線性の思考と東アジア文字学   白川静
第48章 毛筆のカリグラフィ   中川一政
第49章 聖像(イコン)としてのデザイン文字   芹沢銈介
第50章 純粋文字とデザイン文字   印刷文字論

    XI 現代書への転換点

第51章 位相転換、その結節点   比田井天来
第52章 交響曲・日本浪漫   川村驥山
第53章 諧調(グラデーション)の美学   鈴木翠軒
第54章 書壇前衛書、戦後書の起点   恒川樵谷

    XII 現代書(一)

第55章 境界線上での戦略   戦後前衛書論
第56章 刷毛目の美学、〈書線〉の色彩化   比田井南谷
第57章 真正前衛書道   大沢雅休
第58章 主題への問い   上田桑鳩
第59章 戦後前衛書の到達点   武士桑風
第60章 〈動跡〉と〈墨跡(すみあと)〉への解体   森田子龍
第61章 文字の肖像写真(ポートレート)   井上有一
第62章 筆蝕のあそび   手島右卿
第63章 漢字仮名交り書へのひとつの回答   金子鴎亭

    XIII 現代書(二)

第64章 澄明、軽快な近代音楽   津金寉仙
第65章 刻まれる刻字   西川寧
第66章 伝統書の可能性   赤羽雲庭
第67章 半順・半逆の起筆   青山杉雨
第68章 参差と力動線の美学   殿村藍田
第69章 筆蝕自体を描き出す現代仮名   日比野五鳳
第70章 書と化さんとする刻の姿   現代の篆刻家たち

    XIV 書の現在(一)

第71章 丸文字・シャープ文字・現代金釘流   一九七〇年代半ば以降の
     筆記体
第72章 国家の書   中央省庁看板文字

    XV 書の現在(二)

第73章 言葉への回路   現代詩文書論
第74章 生への〈情(おもい)〉と言葉   江口草玄
第75章 棲むべき場を求める書   尾市有成
第76章 「ノ」「!」または割註の書   吉増剛造
第77章 書の領域と表現の可能性   石川九楊


受賞紹介


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近刊案内

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東アジアの社会大変動

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A5判・上製・352頁
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