書籍の内容
作品への途上で言葉に生じた数々の<事件>――漱石から賢治にいたる日本の近代文学やフローベールをはじめとする西洋の文学・芸術、さらには言語学者ソシュールの草稿を読み解くことを通して、<書くこと>とは何かを問い、その深淵に明滅する豊饒な複数性を明るみに出した労作。
書籍の目次
第Ⅰ部 生成論とは何か
第1章 闇のなかの祝祭
第2章 草稿の類型
第3章 生成論の方法
第4章 生成論の歴史
第Ⅱ部 生成論的読解の試み
第1章 『こゝろ』論(1)
第2章 『こゝろ』論(2)
第3章 『こゝろ』論(3)
第4章 「舞姫」論
第5章 「鼻」論
第6章 『銀河鉄道の夜』論
第7章 『ボヴァリー夫人』論
第8章 『感情教育』論
第9章 ソシュールと『一般言語学講義』の間
第Ⅲ部 生成論の地平
第1章 〈未完〉のプロブレマチック
第2章 エクリチュールの生成の論理
書籍の書評紹介
【朝日新聞書評】