書籍の内容
20世紀文化史上の暗黒時代における音楽と政治の曖昧な関係を、同時代の諸資料や新聞・雑誌などを博捜することによって明らかにした労作。現代にいたるまでのドイツ音楽の連続性を念頭におきつつも、従来の伝記的叙述から踏み出し、ナチ時代における音楽のあり方をトータルに把握する。
書籍の目次
目次:
第1章 ワイマル共和国における音楽の保守反動(一九一九-三三年)
第2章 音楽と国家統制
第3章 反ユダヤ主義
第4章 退廃音楽―モダニズムへの闘争―
第5章 音楽に奉仕する技術―ラジオとレコード-
第6章 市場への対応-第三帝国における音楽出版業-
第7章 順応か挑戦か-第三帝国下のオペラハウス-
第8章 連続性と非連続性-オーケストラとそのレパートリー-
第9章 音楽史の書き換え-音楽の文献と定期刊行物-