書籍の内容
ヨーロッパ中世世界の成立過程をいかに捉えるか。新発見のサン・マルタン修道院「会計文書」の体系的分析により、この文書がカバーするロワール地方を観察の場とし、史料が語る農村社会の構造と変動の様を介して、古代から中世への移行の様相をはじめて具体的に明らかにした画期的労作。
書籍の目次
序 論 課題と方法
第Ⅰ部 聖人墓廟から修道院へ
第1章 トゥール地方の空間と自然
第2章 サン・マルタン・バシリカとガリアの修道制
第3章 教会・王権・修道院特権
第Ⅱ部 会計文書の世界
第4章 文書の伝来と史料類型
第5章 文書群とその系譜
第6章 分析と推論(一)―― 空間的枠組
第7章 分析と推論(二)――賦課と農民経営
第8章 分析と推論(三)―― 農業技術と農法
第9章 分析と推論(四)――社会構造
第10章 分析と推論(五)――賦課徴収の実態
第11章 実務文書記載所領の系譜
結 論
書籍の受賞歴紹介
この著者の他の書籍の紹介
『西洋中世史研究入門[増補改訂版]』 佐藤彰一/池上俊一/高山 博 編